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技あり!ニッポンの底力

ジョージ・ルーカス監督が認めたプラモデルメーカー、世界中と取引する「春巻成形機を開発した会社」など様々な"技"を持つ企業が登場。 「トップシェアの技術」「それ無しでは製品が成り立たない技術」など知られざる"技あり企業"を探して取材班が全国を飛び回り、その底力を描きます。03年から続くWBSの長寿コーナーです。<月曜放送>※都合により変更の場合があります。

第234回 油を水で落とす!/高橋金属(滋賀・長浜市)

2010.05.10

油を水で落とす!
そんな"常識を超えた技"があるという・・・

琵琶湖のほとりで環境技術を"磨く"のが、高橋金属だ。
金属加工メーカーとして創業。
環境意識の高まりと共に90年代半ばから新たな分野に進出した。

一般的に金属を加工する際、プレスや切断時の摩擦によって、
金属が熱を持たないようにするため、大量の油を使う。
だが、製品を出荷する際には油をきれいに取り除かなければならない。

高橋金属・髙橋 康之 社長
「従来は洗剤とか石油系のものを使って油をとっていたが、
環境にも問題や人体への影響もある」


そこで目をつけたのが、アルカリイオン水。
油を垂らして、水道水と比較してみる。
水道水と油は分離するが、アルカリイオン水は白くにごった。
これは油を溶かす性質があるため。
それを利用して、ある装置を開発した。

水道水を電気分解し、アルカリイオン水をつくる。

高橋金属・研究開発室 広川 載泰 室長
「通常は、食塩や薬品を添加して電気分解することが多いが、
それだと薬品によって洗浄後の品質に悪影響を及ぼすことがある」


だが、この装置では食塩や薬品を使わない。
チタンなどで出来た筒状の電解槽に普通の水道水を流す。
この時、2年かけて割り出した"ある強さの電圧"をかけると、
大量のアルカリイオン水を作ることができる。

研究の結果、ph10.5のイオン水が
一番効率的に油を落とすことも分かった。

ここに技あり!
アルカリイオン水で洗浄することで、
洗剤などを使わずに金属に付いた油を落とす。


環境や人体への影響がなくなり、薬品代などのコスト削減も可能に。
現在は液晶パネルの部品洗浄分野で約9割のシェアを持つまでになった。
トヨタやサムスンなどへの導入実績は900台以上、
輸出先はアメリカや中国、東南アジアにも広がっている。

高橋金属・髙橋 康之 社長
「今後需要が増える太陽電池やリチウムイオン電池などへの対応が
求められている。"環境県"である滋賀県に住んでいるので、
この地で水に関連する、環境を良くするための仕事していきたい」