2017年7月5日

ブレない芸風が魅力!女芸人・友近さんに聞く、働くうえでの自己ブランディングとは?

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働き方が多様化する現在、"働く"とひと口にいっても、さまざまな仕事があって、そこにはさまざまな悩みや葛藤があります。そんな時代だからこそ企画されたのが、新感覚の"オシゴト"トーク&働き方情報番組『ジョブレボ!-Job life Revolution-』です。毎回、さまざまなジャンルのリアルな「働く」にまつわる情報を発信中。今回ご登場いただいたのは、番組MCを務める友近さん。変幻自在のキャラ姉さんとしても知られる友近さんは、芸人になる前は旅館で仲居をしていた経験も。そんな友近さんが大事にするのは、働くうえでの自己ブランディング。友近さんの"オシゴト感"とは?


<MC>
友近さん/お笑い芸人/ものまねタレント、女優。大阪NSC23期生を経て、ピン芸人NO.1を決める「R-1ぐらんぷり2002」でファイナル進出。2003年、第33回NHK上方漫才コンテストで優秀賞、NHK新人演芸大賞で大賞をそれぞれ受賞。現在、テレビや舞台などで幅広く活躍中。



芸人になる原点は姉


小さい頃から歌が上手だった友近さん。子どもの頃、毎日放送の「全日本ジュニア歌謡選抜」で準優勝したことも。そんな芸達者な友近さんが芸人になる原点として大きかったのは、姉の存在でした。


友近:子どもの頃から「あれ?自分がいうことっておもしろいかも?」という素朴な思いはありました。とはいえそれを試す場所がないし、年齢もバラバラの大勢がいる場所でそれをやってみても、笑いの価値観はそれぞれだから喜んでもらえるとは限りません。


私には姉がいて、彼女はすごくおもしろい人だったので、いつも姉の前でモノマネや言葉遊びのようなことを披露しては笑わせていました。それでいつも姉がものすごく笑ってくれたのですが、それが私の芸人になる原点だと思います。



大学卒業後は、愛媛の道後温泉で仲居をしていたという友近さん。一体なぜ仲居に?


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友近:大学に行ったのも、仲居になったのも、すべてテレビの影響なんです。学園ドラマを見て、「大学生っておもしろそうやな」とか、サスペンスドラマに出てくる仲居さんを見て、「仲居さんって事件に遭遇しやすい仕事だからおもしろそう」といった憧れがあって、テレビの中の世界を経験してみたいという気持ちから派生したものでした。すべてがコントというか、"大学生ごっこ""仲居さんごっこ"なんですよね。イメージや憧れがまずあって、そちらの世界に潜入取材するかたちです。


とはいえ仲居の仕事は、お客さんとダイレクトに対面するサービス業。社会人としての言葉遣いやマナーなどを叩き込まれたのでは?


いやいや、これが本当に最悪な仲居でして、ただただテレビの憧れだけで飛び込んでいるので、接客も言葉遣いもちゃんとできていませんでしたね。それっぽくはできていましたが(笑)。たとえば旅館に来たおもしろいお客さんなどをただただ興味深く観察していただけなんですよね(笑)。人間ウオッチングをしに行ったようなもんです。



愛媛のレポーター時代に感じた"働く"実感


そもそも最終的には芸人になりたいという夢があった友近さん。仲居時代を経て、やがてテレビレポーターの世界へ。


友近:レポーターになったのは、素人が参加する番組で特技のものまねをスタッフさんにおもしろいといってもらえて、スカウトされたのがきっかけ。元々芸人になりたかったこともあって、その世界に少しでも近づけると思って嬉しかったのですが、せっかくテレビに出れるのに、情報番組なので情報優先で、自分がおもしろいと思うことを表現できないジレンマがあって辞めました。最後は「早くレポーターを辞めないと、自分じゃない自分で世間に覚えられてしまう」という衝動にかられて、逃げるように辞めましたね。


編集とタレントの相性はそのときに強く実感しました。お互いのセンスや価値観が一緒じゃないと、おもしろい番組は作れないんだなということがわかりました。だから、編集されない舞台の世界に行って勝負したかったんです。



その後、願いどおりに芸人の世界に入り、活躍した結果、またたく間に人気者になった友近さん。そんな友近さんにとって「働くこと」とは?


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友近:テレビの中の人間に染まりたくないという気持ちはずっとありましたが、この世界に入ってだいぶ大人にはなりました。というのは、テレビの世界はリアクションも含め虚像の世界だからです。もとはそういうことに反意的だったのですが、それをやらないと使われないし、そういう柔軟性がないとやはりやっていけないシビアな世界なんです。


たとえば、テレビでネタを披露するときに、番組からの要望で「この部分をこう言い換えてほしい」というオーダーがよくありました。でも、私はそれをやってしまうと自分のネタじゃなくなってしまうと思ったし、後々そういうふうに世間に認識されてしまうことが本意ではなかったので、断っていました。出演する芸人の8割方はそうしたオファーに応じていたと思いますが。



仕事で求められること、自分がやりたいことのバランスをとってきたという友近さん。結果、自分自身のブランディングをしっかりやってきたからこそ芸人として活躍し続けてこられたのだと思います。


友近:テレビで求められるお仕事をしながらも、一方で、ライブやコントといった、自分のクリエイティブな活動もかならずおさえておきたいという気持ちが強いんです。そのバランスは、実は自分でもものすごく慎重に調整してるんですよ。



現在、モノマネやコントで披露する100以上のネタやキャラクターを持つ友近さん。ストイックな芸風の一方で、こんな切なる思いが。


友近:テレビタレントでもありたいのですが、その根底には常に芸を磨き続ける芸人でありたいという思いがあります。舞台など、クリエイティブな活動をしないと自分がサボっている感じがしてしまうんですよね。それに、そうしたクリエイティブな活動をしていないと、やはり満足度が上がらないんですよ。単純に芸を磨くということだけでなく、自分のやりたいこと、新しいことを常に持ち続けていたいという気持ちが強いんです。


よくまわりから、「友近は自分の好きなことができていていいな」なんていわれることがあるんですけど、いやいや、そのために水面下では、地道にライブで芸を積み重ねたり、調整したりするなど、めっちゃ動いてるんですよ。と言いたいですね。それから時にはスタッフさんに嫌われてもいい覚悟や勇気も必要だと思います。



女芸人として活躍を続ける友近さんは、現在、多くの女性があらゆるジャンルで活躍し、働いていることについてどのような感想をお持ちなのでしょうか?


友近:やりたいことをずっとやり続けることはすばらしいし、それを実現している人は、やはりハタから見ても生き生きしているし、きれいですよね。



それでは、同様に働いている男性については?


友近:もちろん女性同様、すてきだと思います。なんですけど、男の芸人の場合、だんだん売れてきて大金を手にするようになると、「じゃあ次はどんなことをして笑わせようか?」ではなく、「どうやってお金を儲けようか?」に変わっていく人が多いような気がして、それがすごく悲しいときがあります。私は常に「おもしろいものを作りたい」という思いがあって、ギャラよりもいかにおもしろいことができるか?ということの方が重要です。そして、そのおもしろいことをいかに持続できるか?が課題だと考えています。


それから、「嫁と子どものためにがんばる」ということをいう芸人もいますが、一瞬それってすばらしいことやなと思いきや、よく考えてみると、「えっ、あんたはそのためにお笑いをやってるの?」と思うことも。本質的なところではなく、少し逃げの言葉に聞こえてしまうこともありますね。



芸人になっていなかったらほかにやってみたかった仕事は?


友近:研究者に憧れがあります。それもやはりドラマやニュースなどの影響ですが(笑)。



やはり目のつけどころが違う友近さん。自分のネタ作りのため、人の仕事や職業には、いつも敏感に察知しているといいます。


友近:ネタ作りのためにカフェで隣に座っている人の会話を聞きながら、どんな仕事をしているのかな?と聞き耳を立てたり、こっそり観察したりすることも多いですね(笑)。そんななかで、最近一番気になったのは、色が黒くて歯が白い人。そういう人は大体よからぬことをやっているに違いないと自分の中で勝手に決めつけて遊んでいます。コントでもネタにしたり、「色黒歯白」というグッズを作ったり(笑)。ほかにも、歯ぐきが出ている女性はエロいとか、見た目のイメージからキャラクターをふくらませてネタを作ることが多いですね。


あらゆる職業の人を密かに人間観察してきた友近さんは、現代の「働き方」をテーマにした『ジョブレボ!』が企画されたことについて、どのような感想をお持ちなのでしょうか?


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友近:働く本人ではなく、その人を採用した上司や経営者がスタジオに来て、話を聞けるのが非常に斬新だなと思っています。特に私は採用についてものすごく興味がありまして。というのも、私が所属する吉本興業がどういう基準でマネージャーを採用しているのか気になっているからなんです。なんだったら芸人代表で面接に立ち会ってみたいぐらいなんですけど(笑)。


実際マネージャーにどんなことを面接で訊かれるのかを問うと、「これまでのおもしろかった鉄板話」などを訊かれるそうなんです。おそらく、会社としてはおもしろい子を採用したいという意図なんでしょうけど、おもしろいことと、仕事ができることはまったく別ものだと言いたいですね。という経緯もあって、「ジョブレボ!」のお話をいただいたときに、どんな基準で採用されるのか興味があったので嬉しかったですね。



実際に番組収録では、採用の決め手を聞いて、深く頷いたという友近さん。


友近:ある人は、応募者の履歴書を見て、「努力をし続けることが楽しい」ということが書かれてあったことが決め手だと話していました。「努力し続けることは大変」ではなく、「楽しい」。それを見たときに、「ああ、この人なら多少の困難があってもがんばれるだろう」と思ったそうなんですが、まさにその通りだなと思います。そして、そんなことが吉本興業にも必要やなと思いましたね。なんて、また吉本の話をしていますが‥‥(笑)。



また、『ジョブレボ!』で紹介された働き方について、印象に残った人について次のように語ります。


友近:銀行を定年退職して、パン屋をオープンしたご主人がすごく印象に残っています。60歳をすぎて一から新しいことにチャレンジするバイタリティと、ご本人の飄々としたスタンスのギャップが印象的でしたね。人生の折り返し地点になっても、気持ち次第で新しいことにチャレンジできるんだなと、すごく刺激を受けました。



最後に、『ジョブレボ!』の見どころを友近さんから教えていただきました。


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友近:まずは、「あれ?セットがちゃちいな」ということから興味をもっていただいて(笑)、というとあれですが、見た目よりも実が重要だと思うんです。


実際、「働くこと」をテーマに、いろんな職業を知ることができますし、専門家の佐藤さんが毎回ものすごくいいことをいっているし、私も率直な意見をいわせていただいています。私自身、やりたいことに向かってがんばっているので、それぞれのフィールドで奮闘するみなさんと同じような立場だと思っています。ご覧いただく方も、それぞれ自分の考えを持ちながら見ることで、わたしたち出演者3人と並んでいるような感覚で楽しんでいただけるんじゃないかと思っています。



テレビ東京の会議室からお届けする「ジョブレボ!-Job life Revolution-」。MCの友近さんをはじめ、コメンテーターの佐藤裕さん、進行役のテレビ東京アナウンサー原田修佑さんのかけあいが、まるでどこかの会社の1シーンを切り取ったようでもあります。


誰かが"働く"ことにチャレンジし、楽しみ、時に悩む姿は、きっと自分ごととしてお楽しみいただけること間違いなしです!


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ジョブレボ!-Job life Revolution-
MC:友近
コメンテーター:佐藤裕(はたらクリエイティブディレクター)
進行:原田修佑(テレビ東京アナウンサー)
BSジャパンより金曜23:00〜23:30放送中
http://www.bs-j.co.jp/official/jobrevo/
https://m.facebook.com/jobrevo/
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