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2012年8月6日

01.沸騰現場の経済学

常に変化・進化を続ける世界経済。「未来世紀ジパング」取材団は、変化の起きている“沸騰する現場”に直撃取材!日本ビジネスマンが見たことのない世界の今をレポートする。
そして、スタジオでは遠くに思える世界の現場と日本の繋がり、
さらには日本の未来にどう影響があるのかを分かりやすく、かつ専門的に解説。

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幸福度vs経済成長~後編・幸せの国が教えること

 リーマンショックや東日本大震災を経験して、「幸せ」の価値観や人生観が大きく変わった人が多い。そんな日本で、一躍注目を集めるようになったのが、ヒマラヤの小国・ブータン。GNH(国民総幸福量)を国の指標としている異色の国だ。GDP(国内総生産)が"豊かさを測るモノサシ"とされるのに対して、GNHはそのアンチテーゼなのか?ブータン政府には、GNH委員会という国民の総幸福度を管理する部門まである。池上がブータンを訪れ、その理念と実践の現実に迫る。
 そこで見たのは、郷愁あふれるブータンの光の一方で、消費経済の沸騰とインフレという影の側面。果たして、幸福度と経済成長は両立できるのか?
 さらに"幸せのモノサシ"をたどっていくと、チベット仏教の存在が大きいことが分かる。ブータンは、世界で唯一チベット仏教を国教とする国なのだ。そして池上はインドのダラムサラを訪れる。ダライ・ラマ14世と会うためだ。そこから、「幸福度vs経済成長」の行方が見えてくる。

ブータン“幸福”の背景

急激な市場経済化に揺れる「幸福の国」ブータン。モノがあふれてゆく中で、月給の数倍のローンを組んでまで自動車や携帯電話を買う人が増え、インフレなども問題化していた。そんなブータンを訪れた池上彰と宮崎美子は、首都ティンプーで働く22歳OLの自宅を訪ねた。そこで見たのは、意外なほど質素な暮らしぶり。「欲しいものはあるが、生活に満足にしている」という“足るを知る”生活だった。池上はOLの枕元に飾られた仏画やダライ・ラマの写真に注目、ブータンの人の「幸福」の根底にチベット仏教という拠りどころがあった。

幸福の“源流”チベット仏教

ブータンの“幸福”の根底にチベット仏教があることを知った池上彰は、その源流を探るためチベット亡命政権の拠点、インドのダラムサラへ降り立った。ヒマラヤ山麓の「天空の街」ともいわれるダラムサラは、多くの外国人が集まる観光地として沸騰中。いま世界中でチベット仏教や最高指導者ダライ・ラマへの注目が高まっているようだ。池上はダライ・ラマ14世のもとを訪ね、日本人はどうすれば幸せになるのかを聞いた。ダライ・ラマの「物やお金のことを100%考えるのではなく、60%にとどめて、40%は心という内なる価値について考えてほしい」という言葉から「幸福度vs経済成長」の答えが見えてきた。

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未来予測

日本独自の幸福の指標を作ろう

経済成長の荒波にさらされながらも、国民の97%が幸せだと答える「幸福の国」ブータン。その幸福の背景には、国教であるチベット仏教があった。そしてもう一つ、国づくりの大きな柱がある。それが、GNH(国民総幸福)だ。物質的な豊かさの指標であるGDP(国内総生産)に対して、精神的な幸福度を表す指標、いわば幸福のモノサシだ。GNHは4つの柱(「持続可能で公正な社会経済開発」、「環境保護」、「文化の推進」、「良き統治」)に基づく249もの項目を国民に聞き取り調査し測定、その結果は国の政策に反映される。 日本には日本独自の文化と伝統がある。日本ならではの幸福の指標を考えていくこともこれから大事なのではないか。これが、「そもそも日本人にとっての幸せってなんだろう」と考えるきっかけになる。経済が発展することは、もちろん大事だが、一番大事なのは、国民一人一人が幸福な生活を送れること。国民に幸福を押し付けるのではない。それぞれの人が幸福を追求できるような条件を作っていくことが、求められている。

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