秋元玲奈アナ 「モーサテ」通して育児ママたちの“疎外感”をとりのぞきたい

秋元玲奈

2019年3月に育児休業から復帰した秋元玲奈アナ。現在は「Newsモーニングサテライト」(月~金曜午前5時45分)の木、金のサブキャスターを担当し、週2日は午前2時出社、出社ラッシュ時と逆流するように帰宅している。

仕事と育児を両立する秋元アナに復帰の心境、今後進みたい道、そして同じ境遇の育児中のママへの思いを聞いた。

子育てにはむしろ向いている早朝シフト

―ことし4月から「Newsモーニングサテライト」(以下モーサテ)で復帰しました。まず復帰に至る経緯を教えていただけますか。

育休に入るまでの10年間はずっと働いていたので、育休に入る前は3~4か月で戻れるかなっと思っていたんです。
でも、子どもを産んでみると全然違いました。授乳ですごく手こずって、自分も胸が詰まって熱が出たり。とてもじゃないけど3か月で仕事復帰できない。
もうちょっと赤ちゃんといる時間を作ろうと思い、1歳5か月まで育休をいただきました。ちょうど育休が明けるタイミングが4月で、モーサテから「復帰しませんか」とお話をいただいて、「是非」と言う形で復帰することができました。

―「モーサテ」がある日は午前2時起きと聞いています。育児中でもありますが、抵抗感はなかったですか。

当初はどうなるのかなと心配もあったんですが、子どもの眠りがちょうど深くなっていて、寝ている間に仕事をして、起きる頃には家へ帰って来られるので、子育てには実は向いているシフトなのかなとも思います。
もちろん私がいくら「できる」と言っても、仕事に行っている間に赤ちゃんを誰が見るのかといったら主人になる。
主人は朝から夜まで普通の仕事がある中で、まずは週2からだったら協力できるし「やりたいのだったらやればいい」とプッシュしてくれたので復帰できました。

―仕事に復帰してみて、以前と比べて心境の変化はありましたか。

結婚する前は常に仕事のことを考えていて、家に帰っても頭の中は仕事のことでした。私はずっとスポーツを担当していたので、家でも選手のプロフィール帳をずっと見ていたり、他局のスポーツニュースで知らない情報があれば、それを調べたり。なんとなくストレスが蓄積しちゃっているところがあったと思うんです。
今は仕事なのでストレスもあるんですが、家に帰れば子どもに癒される。逆に育児のストレスはオンエアに出たり、会社でいろんな人と話すことで解消される。いまだかつてないくらい良いバランスで過ごせています。
仕事への集中力も増しました。以前は会社、家と切れ目なく仕事をやっていたんですが、今は家に仕事を持ち込むと息子に妨害されちゃう(笑)。そうなると常に仕事とは行かないので、会社にいる時間に「今やらなきゃ」とすごく集中してやれています。
一方で、保育園の先生から「きょうはバイバイって言えるようになりました」とか聞くと、嬉しい半面、若干寂しさもあります。

―Instagramでは、よく息子さんと過ごす様子をアップされていますね。

秋元玲奈

共働きなので、平日息子はずっと保育園に預けています。その分、土日は私も主人も「息子サービスデー」にしようと、いろいろ遊べるところに連れて行ってあげようと決めています。2人ともちょっと眠いけど、早起きしてテーマパークに行ったり。なんとなく私たちの家の約束事になっています。

神がかった存在の先輩・佐々木明子アナ

―仕事復帰してからアナウンサーの先輩や同僚、スタッフさんはどう迎えてくれましたか。

「モーサテ」に関しては、先輩の佐々木明子アナウンサーが「戻っておいで」と言ってくださって、今も常に「大丈夫?」と気を使ってくださってます。
ずっとお世話になりっぱなしではいけないんですけど、今はまだ不安定な状況なので、アッコさんという大船に乗ったつもりでのびのびと仕事をさせてもらっています。偉大な先輩の近くにいることで、自ずと勉強にもなります。

―佐々木明子アナのどういう点が勉強になりますか。

それは語りつくせない。前々から偉大なことは重々承知してたんですけれど、半端ないです。
「モーサテ」は1時間20分と局のニュース番組の中で一番長く、原稿の量もすごいんです。メインキャスターのアッコさんは限られた時間の中で自分の分はもちろん、私たちが読む原稿にも全部目を通すわけです。さらに日経新聞の朝刊が上がってくると、全部目を通しつつ、アメリカの市場が開いているのでトランプ大統領の発言など飛び込んでくるニュースも頭に入れている。
私たちも日経新聞を一生懸命読むけれど、短時間の流し読みになりがち。でもアッコさんは全部頭に入っていて抜けがないんです。

秋元玲奈

―佐々木アナは仕事面以外でも尊敬できる先輩だそうですね。

はい。そもそも風邪を引かないし、休んでいるところを見たことがない。もしアッコさんが休んだら大事件になるんですけど。
部内の全後輩にちゃんと目配りできているところも尊敬しています。後輩から中堅どころまで、全員の仕事を把握していて「あれ見たよ。良かったね」と声をかけてくれる。すごいですよね。憧れるのもおこがましいかなというくらい、神がかった存在です。

―いつかは自分もそうなりたい?

なりたいとは思っているんですが、途方もない。後輩なら誰もがみんな、アッコさんの仕事を近くで見たいと思う中、隣でその姿を見られるというのはすごいチャンスなんです。
将来自分がなれるかどうかは別として、一生懸命自分の糧に。盗めるところは全部盗んで行こうという気持ちでやっています。

―佐々木アナと後輩の関係についてお話が出ましたが、秋元さんご自身はどう接しているんですか。

主にファッションの話ですね。ファッションチェックばかりしています(笑)

―さすがテレ東の“おしゃれ番長”ですね。秋元さんを除いて、これまで一番おしゃれだったアナウンサーは誰だったんですか。

2017年に退社された大橋未歩さんはおしゃれでした。5~6年前に足袋みたいなブーツを履いてきたとき「すごく奇抜だな」って周りから突っ込まれていたんです。私も「何だろう、あのブーツ」と思っていたんですが、今は大ブーム。5年以上、時代を先取りしてたからすごいと今でも話題になります。

―逆にダサい方もいらっしゃるんですか。

狩野(恵里アナウンサー)ですよね。昔からよく服とかをあげていて、今は育休中でなかなかできないですけど、会うたびに狩野のファッションは気になっています。

SNS画像

その狩野は新人の池谷(実悠アナウンサー)に「秋元さんにファッションチェックしてもらった方がいいよ」とアドバイスしているらしいです。
池谷はエキゾチックな顔立ちで雰囲気を持っているので、これからは大人系のかっこいい女子に変えようかなと思っています。今はまだ女子大生感があるんですけど、本人とファッション会議をしているので、今後のファッションに注目してください。

―Instagramにも写真をあげていますが、秋元さん自身のおしゃれのポイントはどこでしょう。

TPOがまずは重要なこと。あと最近はあまり流行を取り入れすぎないようにしています。ちょっと前までは流行を追っている自分がいたんですけど、今はシンプルにTPOをわきまえて、エッセンスで流行を入れる感じですね。

―復帰後のファン、視聴者の反応はどうでしたか。

育休中に「インスタいつも見てます」とベビーカーを押しているママに何人も話しかけられました。インスタはスポーツを担当していることからやっていたんですけど、その時は一度もママに話しかけられたことなんてなかったんです。
でも出産して、育休中にいろんなことを発信する中、興味を持ってくださった。ママになるって自分が思ってた以上に大きな変化なんだと感じました。

ママたちの疎外感を取り除きたい

秋元玲奈

―今後はどうしていきたいと思っていますか。

私は「モーサテ」が好きなんです。まだまだ経済の知識は足りないんですけど、ちょっとずつ勉強していて、自分には合っていると思う場面が出てきました。
番組では為替を担当していますが、今、スマホを開いて一番最初に見るのが為替です。
若干趣味と言いますか、楽しくなってきました。
もともと勉強は大嫌いで、大学時代も「経済原論」という授業もC評価だったんですけど、経済という視点で世の中を見ると、全部ニュースがわかってくる。
今まで漠然と見ていたニュースも「ドル高になってる。あっ、トランプ大統領がこんな発言してるんだ」とか。「急にドル安くなってる。アメリカの経済指標が出たんだ」と経済と全部つながっていく。そこに面白みを感じています。
はっきり言って今後の自分のやりたい方向としては、経済を極めたいというのがあります。アッコさんみたいになりたい、とはおこがましくて言えないですけれど、どういう形でもいいので極めて、番組に貢献できればと思っています。

―自分と同じ育児中のママたちにも「モーサテ」を見てほしいそうですね。

「ママが『モーサテ』っておかしいだろ」とみなさん思うかもしれないんですが、意外と授乳の時間と合ったりするんです。私も育休中に自然と見ていることが多くて。
育休中のママって疎外感があるんです。生まれたばかりの子どもはコミュニケーションが取れないから授乳して、あやしての繰り返し。一日中誰とも会話しない日もある。社会の情報にも全然ついていけないことがきついときもある。
でも「モーサテ」を見ると、一日のニュースの流れがつかめるし「きょう『モーサテ』でこんなの紹介していたよ」と旦那さんとの会話のきっかけになるかもしれない。みんなにこれを言うと失笑されるんですけど、「モーサテ」を通してママと社会の架け橋になりたい。
これまでの「モーサテ」は為替、株の話をしていてママとは関係ないというイメージでしたけど、今は「パックンの眼」というコーナーがあります。私とパックンが一緒にアメリカのトレンドを分かりやすく伝えるコーナーで、経済初心者でも楽しく見られるので、ママにおすすめです。
私のインスタをママが見てくれている中で「この人が出ているなら、『モーサテ』もちょっと見てみようかな」と思ってもらい、疎外感から解放されるママが増えたら最高です。