スミスの本棚 Vol9

今回のゲストは

華道家元池坊   500年以上の歴史をもつ池坊で

初めての女性家元となる  

 

次期家元 「池坊 由紀」 さん。

 

 

華道・・・。

 

私にとっては、全く未知の世界。

「どんな方なのか? お花のこと知らなくて怒られるかな?」

ドキドキ不安を抱えながら、お迎えしました。

 

実際にお会いした池坊さんは、

ふんわり風のような存在感、それでいて

目に見えないところに一本の、大きなぶれない柱がある。

そして、常に不思議なオーラを醸し出している、

しなやかな女性でした。

 

 

 

「花と向かい会うとき、それは心を見つめるとき。」 

 

花の命が凝縮された瞬間をとらえて 心を託すのが 生け花。

 

 

 

「一番、幸せだなと思う瞬間は?」

「この季節、遅くまで太陽の暖かい日が照らしてくれているなーって

 ふと、感じるときかな・・。」

 

歳を重ねるほどに、逆に感受性は豊かになり、

若い頃見過ごしてきた、自然の営みの美しさや

当たり前のことに、心動かされるようになったと言います。

 

 

 

いわゆる「世襲制」の家に生まれ、

赤ん坊のときから進むべき道が決められている・・

そんな自身の境遇に、幼い頃はやはり抵抗感もあったそうです。

24歳で次期家元を託され、覚悟を決めた後も

家庭と仕事の両立などで苦労も多かったと語る 由紀さん。

 

しかし、今。

その表情は輝いています。

様々な経験を重ねたことで、たくましくなられたのでしょうか。

 

 

 

そんな池坊さんが薦めてくださった一冊は。

 

『 わが子、ケネディー 』

 

著者は、あのケネディ大統領の母親。

多くの偉人(息子達)を生み出すことになった、具体的な子育て法は、

目から鱗の「育児書」でもあります。

 

 

と同時に、

息子の大統領就任、そして暗殺・・

人生の栄光と絶望を経験し、それを受け止め、

たくましく生きぬいてきた母親だからこそ語れる人生観に、

心が揺さぶれられます。

 

『 苦痛をこらえさせるのは、涙じゃなくて決意なんだ 』

という一文。

どんなに辛い状況でも、世界中には、もっと悲惨な環境の人は沢山いる。

悩んでいる時間はもったいない。

やるべき事をやるために、私たちは行き続けてゆくのだ・・・と。

 

私にも、そして、ご自身にも言い聞かせるように話す姿が

とても印象的でした。

 

( 今回掲載している素敵な花の写真は、

  池坊さんの生け花の展示会で撮らせて頂いた、

  生徒さん達の作品です。 )