トップランチ TOTO社長

 便器の王者 「TOTO」   張本邦雄社長
       

           便器を作り続けて96年 
創業から脈々と受け継がれる魂  誰にも負けない自信とプライドがそこにある」
           ~国内は成長分野 海外には無限の可能性がある~

 

「トイレ」といえば「TOTO」
「TOTO」といえば「トイレ」

 

 

これほど明確に商品と企業名が結びつくこともそう多くはない。

「みなさん 一日何回かは私達と(TOTO)お顔を合わせていますからねえ」

 

そういって楽しそうに笑う 張本邦雄社長
TOTO一筋39年
リーマンショック後の2009年、逆風の中 社長に就任した。

 

 


- 大変な時期に就任されたんですね

 

 

そうですねえ
あの時は大変でしたね。

もともと太くて低い声
一流企業のトップという重厚な印象だが、厳しい時を思い出したかのように
さらに低く 苦いトーンに変わった。

 

 

あの過酷な状況の中で
何よりも心掛けたこと、それは

「何を目指すのか、何をやろうとしているのか、社内に明確に伝えること」だったそうだ

重要なのは、意思の疎通
トップの考えを明確につたえれば部下は迷わず目標に向かってまい進できる。

そのために就任以降
ほとんどの時間を社員や関連企業の人間との会合に時間を費やしたそうだ。


 

そして今、業績は戻ってきた。
TOTOは現在、日本シェア70%を占める業界NO・1企業だ。

 

 

「TOTOのブランド認知率は97%だそうです
たいして宣伝もしていないのに、稀有な企業ですね。
みなさん、子供の頃から 生活の中でずーっと「TOTO」の文字を目にしてきたからなのでしょう・笑」


確かに 意識したことは無かったけれど
我が家も、実家も、そして思えば おばあちゃんの家のトイレもTOTOだ

 


 

便器はね、どんどん進歩してるんです。
昔のトイレを思い出してください。豆電球で暗くて汚かった。
でも今は、きれいで40Wの明るい光。本だって読める。
生活の中でこれほどまで劇的に価値観がかわった空間はないんですよ。


 

‐わかりますっ
でも素朴な疑問があるんです
トイレってそんなにしょっちゅう買い換えるものでもないですよね?


 

そうなんですよ。
本来 トイレは一生変えない人だっているくらいの存在です
しかも わが社の商品は陶器ですからね。絶対に壊れないという安全性が売りですから、
壊れてくれないんですよ
100年使えちゃうんです。

 

苦笑した。でも誇らしげに。


それでも最近は、40年より短いスパンで買い替える人たちが増えてきています
より快適でより節水性の高いものを求めるようになってきたから。

 

われながらすごいと思うんですよ。
90年間 黙々とトイレだけを作り、研究し続けたわけで、

結果として業界トップレベルの超節水とTOTO独自の除菌水の開発に成功しました

 

これから国内は、リフォーム需要が高まります

これは大きな成長分野、私は国内市場を悲観してはいません。

 

 

そして自らの体験をご披露。


我が家も 実はこの間トイレをリフォームしたんですが、
奥さんが凝ってしまって、まるでホテルのトイレのようになってしまったんですよ。
トイレだけ我が家で浮いてしまってね。はっはっは。

 


ショールームの便座のまえで頭を書く姿は、とてもお茶目で、人を温かい気持ちにさせる

 

 

 


 

便器という商品への愛情や自信が言葉の端々に満ち溢れていて、

「さあ、見てください。我々の自信作を」

かわいい子供を紹介するようにうきうきしながら教えてくれる。
張本社長、本当に楽しそうだ。


 

そんなTOTOがこれから狙うは海外。
トイレの改良の余地は山ほどある


徹底的に富裕層をターゲットにし
すでに中国では、TOTOがある家がステータスになるほど憧れのブランドに成長しているという


 

これも先人の努力なんです
35年前にインドネシア
27年前に中国進出。
大先輩たちが開拓した道が、今、花開いているんです。


歴史を作ってきた先輩たちへの敬意が張本社長の心に脈々と流れているのがわかる。


そして今、私はインド、ロシアにヨーロッパ、中近東に布石を打っていますが、
すぐに花開くわけではありません。


次の世代への礎を築いているところなんでしょう

 

そして最後はアフリカが残っている 無限のマーケットがあるんです
まあ、次の次の社長あたりに、あの張本社長はダメだった、と言われるかもしれませんが。

 

 

そういって笑うと大きく手を広げた
その先には、今後100年先を見据えた壮大な光景が広がっていた。