スミスの本棚 『指揮者・佐渡裕さん』

落語家・立川志の輔さんからのご紹介は

 

指揮者の 佐渡裕さん

 

小沢征爾さんに才能を見出され、

あのバーンスタインの最後の愛弟子でもある、佐渡さん。

佐渡さんが指揮棒を振る その姿は、

まるで 魂を揺さぶられるような猛烈なエネルギーにあふれています。

そのまま卒倒してしまうのでは・・(笑) と心配になるほどの迫力で

いったいどんな方なのか、お会いするのが本当に楽しみでした。

 

 

佐渡さん伝説、ご存知ですか?

 

 

小学生の文集に 「ベルリンフィルの指揮者になる」 という

確率的にはありえないレベルの「夢」を記した少年。

50代にして、奇跡ともいえる その夢を実現したのです。

 

森本 『 どのように自分の実力を信じ、壁を突破してきたのですか? 』

 

佐渡 『 夢を実際に書いたり、口に出したり、繰り返していた。

      何度も挫折したが、どんな状況でもその目標を念頭に置いて、

      精神的に鍛錬することができた。 』

 

常に夢を言葉にして 意識の中に置いておくことが、その実現に

一歩ずつ近づいていくことなのかもしれない、と言います。  

 

 

そんな佐渡さんが、挫折しそうになったときに

何度も助けられたという 大切な本。

いつもバッグに持ち歩いていたという 「心の本」が こちら。

 

 

    『  心の処方箋   』          河合隼雄   著

 

臨床心理学者の河合隼雄さんが、「生きる知恵」を授けてくれる一冊。

55の項目から成り、様々な人生の壁にぶつかったとき、

その悩みをふっと楽にしてくれるような言葉が、ちりばめられています。

 

ちょっとだけ、目次をのぞいてみましょう・・

 

タイトルだけで、思わず唸ってしまうものも多いですが、

河合さんの語りかけるような文章に、さらに心が柔らかくなります。

 

 

40歳前後の頃。

 

『 河合さんに、人生救われた・・・ 』 と、佐渡さんは話します。 

 

子供の頃から憧れていた名門オーケストラの仕事が次々と決まり、

そのプレッシャーや、疲労で心身共に押しつぶされそうになっていたときに

救ってくれたのが、河合さんの本だったそうです。

 

苦しさや悔しさ、イライラ、極度の疲労感

その時期をどう乗りきるべきか、全ての道標が記されていたと言います。

 

例えば ② ふたついいことさてないものよ

 

良いことなんて(悪いことも)ずっとは続かない。

心に留めておけば、次に起こる悪いことも引き受ける覚悟ができる。

それだけでも、人生を楽に生きられる・・

 

 

ただ、この本に書かれていることは、

すべて常識であり 「物事の本質」 だと佐渡さんは言います。

 

昔なら、おじいさんやおばあさんが子供達に伝えていたこと。

そんな知恵や考え方が、今の時代に生きる人達の心に響きます。

 

『 次の目標は?』 (森本)

 

この先の目標も人一倍ある、と目を輝かせる佐渡さん。

国内でも世界中でも やるべきことがたくさんあるが

やはり大きな1本の柱は・・ 

『 次の世代を担う子供達に、音楽の喜びを広げていくこと 』

 

 

これからも、魂を揺さぶる情熱的な指揮者姿 楽しみにしています!