がが

 番組の西坂プロデューサーがパソコンを見ながら呼ぶ

 

「佐々木、佐々木、このプレスリリース見て」」

 

なんですか?なんですか?

 

レディ・ガガが今夜スカイツリーに来るらしい。
どこまで撮影できるかわからないけど、いく?」

 


ぬおおおおおおおおおおお

 

 

ガガ?
あの世界の歌姫レディガガ?

 

行きますっ行きますっ行きたいですっ

 

 

2008年 爆発的な大ヒットを飛ばし
当時、NYの街はどこを歩いてもガガの曲が流れていたっけ

今も ドライブの曲は大体ガガである。
私は、正直 「リトルモンスター」(ファンの意味)である。

 


だが、はたと冷静になった

 

最近、この手の話題ネタは
男性アナが担当している

私が彼の仕事を奪っていいものかっ。

 

 

NYでダンサーゆかがよく話していた


「あっこがNYにきてくれて嬉しい
ダンサー仲間もさ、結局はライバルだし、気を緩めると足元すくわれるし・・・。」

 

 

そうなんだ
そんなに過酷な競争社会なんだね

 

アメリカでは同期という概念がない

入社時期もばらばらで
転職も当たり前
上を目指し、スキルを磨き
どんどんと上り詰めていく。  

 

 

自分の価値を高めながら鮮やかに居場所を変えていく様は
日本にはなかなかない姿。

 

 

でもだからこそ
隣人はライバル・・・。
強烈な競争が待ち受けている

 


あの世界にいたならば
今回は

 

「私が行けば彼らよりも もっといい仕事をやってきます。」

 

自信が無くともおくびにも出さず
鼻息荒く胸を張り
周りを蹴散らしていく強さを見せる絶好の場面だろう

 


でも私は日本人である

誠実さ、謙虚さ、そして真摯な姿勢
これぞ日本人の魂である

 


「これは、私じゃなくて矢内アナに行かせたほうがいいのでは?」

 

 

・・・ああああ

私は人としての心を失わなかった

自分に拍手を送ろう。

 

 

すると西坂Pは
「いいんじゃないか、誰がいっても。」
「なんなら、明日まで矢内には内緒にしておこうかっ笑」

 


私が現場が好きなことを知ってるから、
西坂Pは「たまには、いかせてやろう」と思ってくれたのだろう。

 

 

うっうっうっ

 

ではっ
お言葉に甘えますっ

 


・・・・・・私の誠意なんぞこの程度である

 

 

ということで夜6時に会社を出て
スカイツリーの展望台でスタッフと待つこと2時間半。

 

 

きたー

 

ガガだああああああああああああああ

 

 

 

 


きらきらである
まぶしー。

 

 

ちょっと恥らう姿は、
あの大胆なパフォーマンスから受ける印象とはだいぶ違う

 

 

「みなさん、今晩は。アイシテマス!」

 

 

にっこりわらうと
きらきら光りながら立ち去っていった。風のように。軽やかに。

 


その間、およそ2分ほど

 

 

ずっと考えていた質問をする間もなく。

こうして 私の取材は終わった・・・。

 

 

 

次の日
そんな話を矢内君に白状すると

 

ひょっひょっひょと笑い

 

 

次の日に
つめたーいビールの「おいしい取材」に出かけていった

 

 

 


やっぱり人に対して不誠実だと
バチがあたるもんだ

日本の心は間違ってはいない

 

 

まもなく来る
暑く厳しい「節電の夏」

 

 

このビールで乾杯しよう
企画担当は君に決まりだ!