スミスの本棚 『女優・満島ひかりさん』

劇作家・倉持裕さんからのご紹介。

 

全力でぶつかってくる、すごい女優さんだと太鼓判を押された

                    女優の 満島ひかりさんです。

 

 

久しぶりに、年下の若い女性との対談・・・ということで

やや緊張気味にインタビュー場所に向かいます。

 

 

ほのかな懐かしさを感じる、趣のある喫茶店 【樹の花】。

歌舞伎座の近くにひっそりとたたずむ こちらの店には

かつて、ジョン・レノンさんとオノ・ヨーコさんが訪れたという歴史が。( ↓ )

 

満島さん。 実は父親が聴いていた「ビートルズ」の音楽が、

子供の頃から体にしみこんでいて、ジョンの表現するリズムや詩を

美しいなあ・・ と感じていたそうです。 

 

 

子供の頃から 本が大好きで

小学校の登下校の際には、図書館で借りた本を読みながら

( 詩集やミステリー作品など )

現実の世界と、摩訶不思議な世界を行ったり来たりするのが

心地よかったと言う 満島さん。

 

 

地元・沖縄で培われた、自由な発想や醸し出す心地よい空気感。

裏表を全く感じさせない、豊かな精神力に、

インタビュー開始早々、私はすっかり魅了されてしまいました。

 

 

そんな満島さんが、「決して一般受けしないかも・・」と

躊躇(ちゅうちょ)しながらも、紹介して下さった本が こちら。

 

 【 絵本 ジョン・レノン センス 】      ジョン・レノン  著

 

 

出会いは、旦那さんの本棚。 

一気に読み進めることはなく、気が向いたときに少しだけ

パラパラとページをめくる、考える、想いをめぐらせる・・・

その繰り返し。

誰がどう受け止めても 自由。

自由に読める、この感じが好きだと言います。

 

軽くも、重くも読める・・そのときの自分を映し出す鏡のような本。

 

 

ビートルズのデビューから2年後。

アイドル絶頂期だった頃に出版された、まさに型破りの短編集。

 

本の冒頭 「序文」を寄せているのは

長年の相棒だった ポール・マッカートニー。

彼も指摘しているように、

この本の話は 「どれも意味をなさなくっても、なんとなく可笑しければ十分・・」  

音やリズムの面白さ、ジョンのユニークな挿絵を楽しむだけでも良いのです。

 

 

『 意味の分からないところに、どんどん飛び込んでいくべき。

  自分の感性や感情は、体と同様に刺激すれば起き上がってくる

  部分がたくさんあるんだから・・ 』  (満島さん)

 

その中で、暴力的なまでの言葉に 刺激を受け、

天使のような台詞に 心救われ。

万人に受け入れられる方法でなくても、自由に屈折したやり方でも

いいんだ・・・そんな勇気がもらえる1冊かもしれません

 

( 上の本は絶版となっていて、現在はこちらの本になります ↓ )

 

『 でも 。 実は一つ一つの話には、

          深いテーマが潜んでいるのかもしれない・・・』

 

私は、そんな風に この本と向き合うことで、

ジョン・レノンという人の、計り知れないパワーを感じずにはいられませんでした。

 

 

音楽の概念をひっくり返し、「世界平和」を訴え続けた ジョン・レノン。

 

この本の中でも、

差別・宗教・戦争(生と死) 世界の普遍的な問題について

ジョン自身の独特な表現方法で、世の中に提起したかったのでは

ないでしょうか。

 

『 誰もが抱えているコンプレックスの部分を(身体でも精神的な痛みでも)

  愛せるようなものであり、実はそこが素晴らしいんじゃないかって

  思わせる。  全ての生き物を、大きな優しさで包み込む・・

  ジョンの愛みたいなものを感じます。 』  (満島さん)

 

 

音楽は、国境や時代を越えて感情に訴えることができます。

 

ジョンは、この本でも

    理解や意味を超えて、誤解も恐れずそれをやろうとしたのでしょうか。

 

 

彼の超越した世界観を通して、

     『 ジョンが何を伝えようとしたのか 』 

            想像を巡らせてみるのも、楽しいかもしれません。

 

お姉さんのようにしっとりと、しかし

時に赤ちゃんのような無垢な笑顔をのぞかせる 満島さん。

 

濃密な、楽しい時間をありがとうございました!