スミスの本棚 『将棋棋士・佐藤康光さん』

バイオリニスト ・ 川畠成道さんからのご紹介

 

             将棋棋士の 『佐藤康光さん』 です。

 

 

将棋は、まるで 「頭脳の格闘技」 のような世界。 

 

その世界を全く知らない私に、優しく教えて下さる佐藤九段です ( ↓ )

少年時代から将棋の魅力にはまり、棋士を目指してきた佐藤さん。

羽生義治さんなど、天才肌の棋士が多い世代の中でも

いち早く頭角を現した佐藤さんは、数々のタイトルを獲得。

「永世棋聖」の資格も持っています。

 

《 1秒間に1億と3手読む男 》

 

・・・そう評される 佐藤棋士。

先の先の、更にその先を読みきる緻密な将棋が持ち味です。

 

身の程知らずの私は、恐れ多くも佐藤さん相手に将棋デビューです。

 

『 パチっ 』 という駒が盤に当たる響きに

                背筋がピンと引っ張られる快感・・(笑)

 

一つ一つの駒の意味から丁寧に教えて頂きました。

実際に対局が行われる空間で (↑)

こうして佐藤棋士と向かい合うことができただけでも 感無量でした。

 

 

優しくて、穏やかな微笑みが魅力的な佐藤棋士が

今回、紹介して下さった本が こちら。

 

 

    《 敗者の条件 》       会田雄次  著

 

 

日本史、特に戦国時代の「敗者」にスポットを当て、

敗者の条件について様々なパターンに分類し、論じていきます。

 

史実と推測の線引きは曖昧ですが、

それぞれの武将や英雄の敗れ去ったエピソードや

そこからの考察は、とてもユニークな切り口で ぐいぐいと引きこませます。

敗者に共通するメンタリティー・行動パターンを分析すると

「 逆に、勝つにはどうしたらいいか・・」 自然と浮き彫りになってきます。

 

今、「成功者の法則」といった類の本は 巷にあふれていますが、

「敗者の目線」で、何がまずかったのか検証してゆくことで

負けるリスクを減らし、過ちを繰り返さないことにつながるのだ、と。

 

『 勝つ為には心技体・・・ 特に心を向上させたいと考えていた。

  この本を読んで、自分は甘いところがあるのかな、と感じた。 』(佐藤さん)

 

勝負の世界で生きている佐藤さんは、「いかにして勝つか」

日々熟慮する中で、この本の中の ある人物の負けのエピソードに

自らを重ね合わせたそうです。

 

『 勝負所で、弱い者は一瞬たじろぐことがある。 

 絶対の危機で土壇場に追い込まれたとき、強い意志や信念を持って対決し、

 乗り越えられるかどうか・・

 そこで100%ベストを尽くせたものに、神の恩恵が与えられる。』 

 

勝敗を分ける 「決定的瞬間」 での心の持ち方。

そこに気がついてから、佐藤さんの勝利数はさらに増していったといいます。

負けたときに、どう修正するのか、

         真摯に修正することが大事なのだと、佐藤さんは話します。

 

私達の毎日の営みでも同じです。

うまくいかなかった時に、自分と真摯に向き合う勇気と覚悟をもって

次の勝負に備えること・・・ 

それが、きっと自分を高めていく上で重要なことなんですね。

 

 

それぞれ勝負の舞台は違いますが、

誰にとっても、きっと何かが開けるヒントが得られる一冊だと思います!