後輩アナとNYの夜

NYは時に孤独な街である

だからたまに東京から人が尋ねてくると
涙ちょちょ切れんばかりに嬉しいものだ。

この半年、ずいぶん色々な人が立ち寄ってくれたが
マイナス13度と極寒の中、悲鳴をあげながらやってきたのは
テレビ東京の後輩アナ、タツタだった。

レストランで再会したときは
思わずひしっ。ぎゅうう。
すりすりしながら
「よくきたよお。タツタ~」
東京では飲みに行っては深夜のラーメン、岩盤浴では裸の付き合い。
ああ、なつかしい

あっこさんっ
なんですかあ、この寒さ。びくっりしちゃいましたあああ

かわいそうに。
先週突然寒さが、ぶり返したのだった2007with KENRO 164.jpg

早速NYの作戦を練る

やっぱり夜はどっかおしゃれなところいきたいですねええええ。

じゃあ週末だしどっか冒険しよう。
NYで今、「ブッダ・バー」っていうところが人気だから予約を入れとくね



とはいったものの英語での電話予約ほど疲れるものはない


「すいません、今夜10時に二人、予約をお願いします」(英語でよ)

すると太い声の女性が
「WHAT?」  ・・・・な、なんて、ぶっきらぼうな。 


「だから二人で、今夜10時です」
「だめ、10時半しかないわ」 ・・・・・こ、こわいですから。

「ああ、では10時半にお願いします」
「FIRST NAME!」  

ぬおおおおおおおおおっ
「あんたの名前っ」かい?
「プリーズ」くらいつけたらどうだっ!

最後は「遅刻するなよ」と吐き捨ててガチャと切った


ひどいものである。客を客と思っていない。


スーパーのレジなんて無法地帯だ。
パンは食べるわ、べらべらおしゃべり、
客の長い列が出来ても、知らん顔。
紙袋に商品を入れると閉じもせずに、こちらに「放り投げ」
でもって、怒鳴る。
「NEXT!」(次っ)  


タクシーの運転手なんて誰もがみんな運転中ず~っと携帯電話だ。
行き先を告げても誰かとお話中だから返事もない。
(定額サービスがあるんだろうな)
一昨日なんて、ハンバーガーを食べていた。



免許証の受付窓口はもっとひどかった。

隣の同僚女性が「この写真、おもしろ~い」と騒ぎだすと
私の書類を確認していた女性は、あろうことか、
「なになに~?」と
写真をのぞきに行ってしまったのだ。

ぬおおおおおおおおおお、


残された私はどうするのだ
手続きはまだ途中である。
あなた方は客を待たせて、平気なのかっ?

待つこと3分。ひいひい笑いながらもどってきたその女性は
私の目もみず、謝りもせず、また書類に手を伸ばした。



・・・日本なら職務怠慢でクビである。
この街のサービス業はひどい有様である。

周りも文句を言わないのが不思議。すっかりこれを受け入れている。
サービスに関する意識が日本人とかなり違うのは確かだ。


「慣れてくると、日本の過剰サービスより、こっちのほうが気が楽になってくるもんだよ」
一年以上NYに住む人は結構そう言う。



実のところ結局は「お金」である。
チップが発生する高級レストランなどでは日本以上にサービスがいい。

でもスーパーのようにチップと無関係な庶民の場では
「無駄な」サービスはまったく無い。
合理主義がうみだしたこれもサービスの「格差」か



ああいけない。つい話がそれてしまった。
で、タツタといったブッダ・バー。
いまやNYで拡大を続けるアジアブームの急先鋒だ。


扉をあけると
そこにはうわさどおり整然とならんだ何体もの仏像。
そして目を凝らしてみると、薄暗いラウンジのその奥に・・・

あっこさん、大仏ですよ!たつたが叫んだ。
ぬおおおおおおおおおお



そこには巨大なブッダの像。
黒々した荘厳な?像が私達を見下ろしている。

NYは今、こういう仏像ブームなんだけれど、
ここの大仏は一番大きいかもね。2007with KENRO 023.jpg




ニューヨーカーたちは、90年代のダンスミュージックの中
仏の前で踊り狂っていた。


冷静に見ると非常に不謹慎な光景だが
タツタは目をきらきらさせ言った。


NYってエキサイティングな街ですよね。
あったかくなったらまた絶対遊びに来ますっ!


仏の前で誓ったのだから、約束破ったら罰があたるぞ。

今度はみんなもぜひご一緒に。
仏像ナイトツアーを企画するよ。