アフター4 #15~この子たちの夏~

「死期がせまり、わたしも思わず、

お母ちゃんも一緒に行くからね、と申しましたら、

あとからでいいよ、と申しました。

・・・お母ちゃんに会えたからいいよ、とも申しました」

 

1945年8月。

日本が絶対に忘れてはならない、広島・長崎原爆投下。

冒頭は、当時その悪夢によって我が子を失った、母親の手記。

親と子の愛情、優しさ、悲しみ・・・

様々な思いが、痛いほど伝わってきます。

 

『この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ』

 

大切な人を亡くした方々の手記を、

6人の女優が語り部となって伝える朗読劇です。

番組によく来てくださる、かとうかず子さんがご出演。

お話を伺っているうちに、

日本人として聞いておかなければという使命感に駆られました。

 

「空も地上も灰色一色にぬりつぶされた世界

他に色があるといえば、全身血まみれの赤ばかり」

 

「しばらくして、防空壕から外をのぞいてみたら―

運動場いちめんに、人間がまいてあるみたいだった」

 

「あなたはどこで死んだの。

どんな姿になってもいい、不具者になってもいい、

もう一度おかあさんのところへ帰ってきてちょうだい」

 

 

歴史としては知っています。学校でも学びました。

けど、教科書から、声は聞こえてきません。

 

あの日あの場所にいた人たちが見たこと、感じたこと。

絶望の中で紡がれた言葉は、あまりになまなましく、克明です。

それが、戦後67年、再び声をもち、

戦争のむごさ、平和への願い、

そして命の尊さを強烈に訴えかけてきて、

涙が止まりませんでした。

 

偉そうなことは言えませんが、

二度とこの子たちのような悲しい子どもを出してはならない、

そう心に念じながら最後まで聞いていました。

 

残念なことに、今年の上演は終了。

でももし来年、再演されて、少しでも覚えていたら・・・

是非、声に耳を傾けてみてください。

 

決して風化させてはならない、

未来へ伝えていかなければいけないことが、

そこにはあるはずです。