この謎めいた赤いボール。
小さなボールですが、大きな働きをするんです。
皆さん、“通電火災”という言葉をご存知ですか?
地震による停電が復旧したとき、
断線していたり電化製品が押しつぶされたりしていると、
そこに電気が通ることで加熱・発火し、火災になることがあるんです。
阪神大震災での出火原因のおよそ6割が
この“通電火災”だったと言われています。
通電火災を防ぐためには、
地震により停電した際、ブレーカーを切ればいいのですが、
落ち着いてそこまでの行動をとれる人は、決して多くないと思います。
そんな時、代わりにブレーカーを切ってくれるのが、
7月21日のトレたまでご紹介した先ほどの赤いボール。
こういう風にブレーカーに取り付けて使うんです。
地震が発生し大きく揺れるとボールはバランスを崩し、落ちて…
その重さでブレーカーを切ってくれるんです。
地震の揺れで、ものが落ちる。
当たり前とも言えるこの事象をうまく利用したアイディア商品ですね。
ボールの下に置くリングの大きさを変えることで、
震度5・震度6・震度7、どのくらいの震度の時にボールを落下させるか
調整することもできます。
皆が意識し準備をしておくことで2次災害である通電火災は防げる、
この商品で火災の被害が1件でも少なくなってほしいと、
取材先の方がおっしゃっていました。
火事というと、
どうしてもガス・火の元にばかり気がいきがちですが、
電気についてもしっかりと意識し準備していかなければいけませんね。