ジャパネスクVOL.38 シャガール


Japanesque外国人の目に異国情趣が感じられる純日本的な雰囲気

 

 1年前の今頃、たまたま見に行った歌川国芳展が思いのほか楽しかったので

(こちらのブログで→http://ablog.tv-tokyo.co.jp/mizuhara/2012/01/)、

横浜美術館で開催されていた「はじまりは国芳~江戸スピリットのゆくえ」を見に行こうと思っていたのですが、寒さに負けて後回し、腰も痛いし後回し・・・そんなこんなで気付けば114日。最終日ではないか!よし、今日こそはどんなに寒くても行くぞ!と外を見ると大雪が・・・横浜は大雪警報も出ている模様、結局断念した次第であります。むぅ、、、寒さに負けた自分の弱さを悔いたのでした。

 

 そんな私ですが、先週の土曜日は寒さとの戦いに勝利しました!

ポーラ美術館館長の荒屋鋪(あらやしき)氏が「シャガールと旅する」と題した講演をするというので、寒さに負けず、腰痛にも負けず、渋谷区立松涛美術館「シャガールのタピスリー展」に乗り込みました!

松涛美術館は白井晟一氏の設計。住宅街にあるため制約が多い中、白井氏は「外部空間を内部に含み~省略~光や外気を建物本体にとりこもうというプランを考えついた」そうです。筒状の建物は内側の窓から薄く光が差し込み、天井が高い展示室は何ともいえない深み・重みがあります。

 

しかし、今回はそれが凶とでたのです・・・エントランスに入ると中はまるで冷蔵庫、チケット売り場には「館内空調が故障中のため、コート着用での観賞をお勧めします」とのお断り。OH MY GOD!シャガールの描く≪モーゼ≫に救いを求めたくなりました・・・

“お断り”に従いコートを着て地下の講演会場へ行き、入り口で使い捨てカイロが配布され、震えながら荒屋鋪氏の登場を待ちました!

しかし講演が始まるとあら不思議、寒さが気にならなくなりました。超満員の会場、荒屋鋪氏のトークは熱を帯び、我々はすっかり話術に引き込まれ、室温はぐんぐん上昇していきました。

 

「シャガールと旅する」講演の一部ご紹介します。マルク=シャガール、マルクとは尊敬する彫刻家からとったもので、本名はモイシェ=シャガール。モイシェとはドイツに住むユダヤ人の発音で≪モーゼ≫を意味する名前だそうです。ユダヤ人迫害の時代の中で、シャガールは様々な場所へ移り住み、旅のような人生であったと。そしてシャガールはパレスチナを訪れた後、ユダヤ人のアイデンティティを作品に込めていたようです。シャガールの作品に多く登場するバイオリンや牝牛はユダヤ人の象徴で、振り子時計は1941年フランスが陥落した「時」、ユダヤ人迫害の「時」の象徴だそうです。

そんな知識を入れながら見たシャガール、薄明るい会場で寒さを堪えて観賞したシャガールはとても神々しかった。