2006年06月21日
エレベーターの緊張
エレベーターの中、あまり接したことがない人と二人っきりになった時のあの空気、
とにかく緊張。息詰まる瞬間。別に話をする必要はないけれど何となく心で思う。
“何か話そうかな”
“話し出したとたんに降りることになったら、どうしようかな”
シーン・・・・わずか10秒ほどの時間でも、い・・息が・・・く・・・苦しいっ。
一方、ぎゅうぎゅう詰めで誰もが不機嫌な中、声が大きいMさん。
「お~おまえ元気か、最近、男はどうした」
・・・・・飲み屋じゃああるまいし、プライベートな話を
大声で話しかけられるとこれまた迷惑な話だ。
「すっかりご無沙汰です」いい加減な返答をすると、
後ろの方で「くすっ」と誰かが笑った。
久しぶりに会ってうれしかったりすると
盛り上がってしまう。
自分が降りる階に着いても話が終わらず、第三者が「開」を押しっぱなしでいてくれることもある。「じゃあ、またこん・・・」 「ど」の言葉の前に扉はしまった。
普通、閉まるものである。
閉まってからエレベーターは動き出すものだ。
ところが扉が開いたまま動き出すという恐ろしいエレベーターがあった。
港区で起きたエレベーターの死亡事故。
製造元は世界第二位のシンドラーエレベータ
日本に進出して以来、その安さ、設置の速さ、「安全」を売りにシェアを広げつつあった。
しかもたまたま知人の会社がそのシンドラーのエレベーターの管理点検を担当していた。
いったいこの業界は、どうなっているのかこっそり聞いた。
なるほど・・・大体エレベーターの大手製造元がそのまま管理点検もするそうなのだが、一台のエレベーターに6万円ほどかかる。
この知人の会社に発注すればその点検料を3万円ほどに抑えることができるという。
「安さ」の追求。小さな会社にとってはそこに参入のチャンスがあるのも事実だ。
しかし、
安い料金で大量に受注を増やせばそれだけ人的負担は増えるに違いない。
保守点検の精度に問題はなかったのか。
そもそも、暴走するエレベーターの構造そのものの安全性だって疑問符がつく。
死亡事故をきっかけに
日本各地で、閉じ込められたり、暴走するエレベーターのトラブルが噴出してきた。
六本木ヒルズの回転扉の時もそうだったけれど
死亡事故が起きて初めて問題にスポットが当たるというのも悲しい話だ。
こんなにもエレベーターのトラブルはあるんだ・・・・・。
このニュースを伝えて以来
エレベーターに一人で乗るのが怖くなった。
閉じ込められたとき誰かいればどれだけ心強いだろう。
そう思うと、二人っきりのエレベーターも悪いものではない。
ニュースは人生にいろんな見方があることを教えてくれる。

