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放送・制作現場での取り組み
ドキュメンタリー「農民ロッカー ガレキに花を咲かせましょう」~海を越え「共に作る」時代へ~
2012年3月に総務省出資震災復興ドキュメンタリー企画コンペにより「農民ロッカー ガレキに花を咲かせましょう」が選定された。「農民であり、ロックミュージシャンである主人公が震災で農業を続けられなくなった被災農民を救うため、バイクで日本中を奔走する」というシンプルな内容だ。


このコンペは震災以後の日本の現状をよりポジティブにとらえて海外に発信するのが狙い。2012年度末までに外国で放送されなければ製作費は支払われない!という枷がある。このため、まずは海外の放送パートナーを探さなければならない。ドキュメンタリーの国際共同製作を支援するイベントが世界各国で開催されており、海外のプロデューサーやディストリビューターを前にプレゼンが出来、先方が気にいれば共同製作や出資、放送の商談がその場で出来る。このイベントの良さは
- ①世界の放送関係者、制作者とのコネクション作りの場として有効なこと
- ②作品価値を評価してもらえ、局内募集で不採用になった企画の共同製作に名乗りを挙げてくれたりすること。
- ③世界中のドキュメンタリーに触れられると同時に「日本のコンテンツに何を期待しているか?」という生の声が聞けること。
結果、シンガポールのCNA:チャンネルニュースアジアで、震災2年後のタイミングにオールアジアでの放送が決定した。
撮影内容に関してはほぼこちらの判断で進めたが、ストーリー展開の協議をスカイプで行ったり、ある程度撮影が進んだ段階でラフカットを見せたりと、テレビ東京とCNA双方が理解し合いながら制作は進行した。翻訳字幕入れ(英語)は主にCNAに任せた。共同制作を通して感じたことは
- ①日本の番組はテロップの文字情報に頼りすぎ、シンガポールは情報をナレーションに盛り込もうとする傾向がある。
- ②英語翻訳に欧米・アジアの言い回しの違いがあること
- ③文化の違いにより放送コード基準が変わる…例えば、日本では問題ないとされるレベルの肌の露出もシンガポールではNG。
日本のコンテンツを単に買うのではなく、「共に作りたい」との意欲が強く感じられ、その分作品に妥協をしない姿勢も伝わって来た。
放送は2013年3月10日の20:00-20:54、視聴率も良かったようで、現在続編として「農民ロッカー アジアコネクション編」をアジア各国に提案中。
また「被災農民を支援する」という内容に共感してくれたBSJの働きかけにより、番組中に登場する農家の米を通販サイトで販売、農家を買い支える動きもある。
この作品を様々な国、地域に適したバージョンで新たなヒットコンテンツのありかたとして成長させていきたいと思うし、そのヒントはまず「共に作る」ことにあると、今回の経験で確信出来た。


今年3月、マレーシアで開催されたAsian Side of the Docにて。 「アジアにおける海外共同製作の成功例」として招かれスピーチ。取材を受けるなどアジアでの関心の高さが伝わってきた。