今回の舞台は新宿区。施主の村嶋さんは、千葉県木更津の実家から片道2時間をかけて都内に通勤していますが、通勤が大変なこともあり、都内に家を建てることを決意しました。両親は新居と木更津の自宅を行き来する予定で、妹夫婦も集まる予定です。 村嶋さんが購入した土地は、四谷三丁目駅から徒歩数分の敷地面積15坪、建ぺい率60%で建坪9坪という狭小地。付近の相場の6割ほどという激安地ですが、その土地は、高さ4.5mの風化した古い大谷石の石垣の上にあり、さらに北、東、南の3方向を家に囲まれ、日当たりは最悪。おまけに土地への入口がなく、石垣を崩して入口を作らなければ建築許可が下りないことが判明しました。 悪条件を克服するために、様々な工夫をこらしながら、家族5人が集まれる家作りを目指します。
建築予算 3000万円 敷地面積 50㎡(15坪) 建ぺい率 60% 容積率 250%
今回、村嶋さんの希望を叶えるのが建築家・三浦慎。 傾斜地など、その土地の特性を生かし、周囲の環境に溶け込む建物を得意とする建築家です。 プランは、鉄骨の箱を9個積み重ねて建てる、スキップフロアの家。室内を広くするために鉄骨で箱を作り、それを組み合わせていきます。室内には壁やドアを作らず、段差でそれぞれの居住空間を仕切る造りにし、適度な距離感、個室感と開放感を両立させています。 一体、どんなドリームハウスが完成するのでしょうか?
いよいよ着工です。 まずは、ショベルカーを土地に搬入する作業から始まり、 入口を作るため、大谷石の石垣を慎重に崩していきます。 土留めのために、9本もの巨大鉄骨を埋め込みます。
村嶋邸の上棟では、柱ではなく、まるで檻のような、 鉄骨で作られた箱が次々と組み上げられていきます。
組み上げられた箱の数は全部で9個。 それぞれの箱は少しずつずらして組み立てられています。 狭い土地をあえて4分割にし、スキップフロアにすることに よって、空間より広く使うねらいです。
外壁には、厚さわずか3.2mmの鉄板が使われます。 広さを確保するために、こんなところにまで工夫が。
採光のための巨大ガラスが次々に取り付けられます。 日当たりの問題は克服「」できそうです。 いくつかのトラブルもありましたが、まもなく完成です。
都会の真ん中に、シャープでおしゃれな外観の ドリームハウスが姿をあらわしました。
石垣を崩して作られたエントランスには、少し小さめですが、 1台分の駐車スペースが確保されました。 玄関には、モダンアートのような宙に浮いた螺旋階段から上がります。
ガラスの玄関扉を開けると1つめの箱、玄関です。 その横の2つめの箱には、洗面・浴室が設けられました。 こちらも大きな窓が取り付けられ、明るさはバッチリです。
一段上がった3つめの箱は納戸。 あまり広くはない村嶋邸ですが、施主以外の荷物をまとめることで、他の空間をスッキリ広々と使うことが出来ます。
その隣、4つめの箱はキッチン。 大きな窓と高い天井で、施主待望の明るく開放的なキッチンが実現しました。
キッチンからの階段の上には、5つめの箱、リビングダイニング。 全面開口によって、家族全員が集まるのにピッタリな、光溢れる暖かい空間になりました。
6つめの箱、妹夫婦がくつろぐ部屋の床には、石垣に使われていた大谷石が再利用され、美しいアクセントになっています。そしてもちろんこちらにも大開口!
その隣は両親の部屋になりました。この箱で7つめです。 二人がゆっくりと過ごせるよう、和室になりました。
2つめの階段の上は、施主のプライベートスペース。 8つめの箱には、施主専用の洗面室。そして、9つめの箱は 施主の寝室。こちらは収納も多く確保されています。
そして、その横には屋上が造られました。 ガーデニングを楽しんだり、家族でバーベキューをしたりと、 色々な楽しみ方ができる、贅沢な憩いの空間が誕生しました。
悪条件を見事に克服し、家のどこにいても、家族の息遣いが感じられる暖かな村嶋邸。 ドリームハウスの完成!おめでとうございます。
「どこからでも絶景が見える“ガラス張り大開口”のドリームハウス」小島さん
小林真人
「敷地面積363坪!海から歩いて5分のドリームハウス」松澤さん
田邉惠一
「斜めに反りたつ壁で大空間のリビングを実現!夫婦で使えるこだわりキッチンに 思い出の贅沢檜風呂。段差だらけですが建築家の魔法で快適空間に。密着168日!」 下山さん
筒井紀博
「家具職人が1000万円台で建てる!?お洒落なドリームハウス」 鈴木さん
澤田 淳
「鎌倉の山中に360度ガラスに張りの家」 石井さん
石井秀樹
「仕掛け満載!5人家族の 藤沢アスレチックハウス」 竹澤さん
「狭小なのに明るくて開放的な アイデア満載!都心のドリームハウス」 金子さん
小山貴弘
七島幸之+佐野友美
「最新技術で生まれ変わる 老舗天ぷら屋&一家団欒の家」 渡辺さん
川島 茂
「子供達がのびのびと生活できる家」 望月さん
望月 新
「職人技光るカラクリ屋敷の家」 中瀬さん
「狭小の土地で快適に過ごせる家」 福田さん
小澤数晃
芳地香奈
「明るく安全で頑丈な家」 湯浅さん
長谷川順持
「『崖下に築49年…陽があたらない家』が、まさかの変貌!」 対馬さん
横山浩介
「建築費用9000万円の大豪邸!」 バードさん
「東京都内750万円の土地」 青木さん
奥野公章
齋藤由和
「傾斜28度の自然に溶け込む家」 武藤さん
「敷地面積150坪 壁がない開放的な平屋」 松ヶ谷さん
村田英男
松石直樹・西田智史
「築50年のマンションをリノベーション!」 新倉さん
「坂の上のワケアリ一等地! “段差ハウス”」
和泉直人・天野美紀
井上 玄
「狭小11坪に13のスペースがある家」 谷口さん
中辻正明・中辻雅江
「激安土地に間口2.7mの超極細の家」 足立さん
「家の中に4つの家がある平屋」 葛川さん
矢野雅稔
葛川かおる・鹿田征歳
「3家族5人が集まる都会の狭小地の家」 村嶋さん
三浦慎
「世界初! 日干しレンガで出来た土の家」 高野さん
「世田谷変形地、 長さ12m玄関のギャラリーハウス」 石井さん
山下保博
日比生寛史
「浦安に建つ最狭5坪の家」 寺園さん
「湘南の風と光を取り込む エコで快適な家」
星裕一郎
佐山希人
「鎌倉に建つ海近の家」 デイビースさん
「母屋と離れをつなぐブリッジのある家」 島田さん
藤木隆男
「海が見渡せる大開口リビングの家」 野村さん
下平万里夫
「都内一等地に建つ超狭小5坪の家」 長井さん
「家の中に路地? 弧を描く内壁で明るい家」 風間さん
納谷学&新、アラン・バーデン
「海に臨む高台に建てる絶景眺望の家」 三品さん
「鎌倉の斜面に建つ3世帯の家」 中村さん
山中玄三郎
水口裕之
「8坪、幅2.8mの細長~い家」 本松さん
「螺旋階段で広がる 狭小8坪・10階建て?の家」 島田さん
武政博史
長岡勉・田中正洋・横尾真
「湘南の海を望む 鎌倉山 絶景の家」 ロビンソンさん
甲村健一
「庭を囲んだ現代版寝殿造りの家」 平林さん
根岸俊雄
「鎌倉から都内に通う共働き夫婦が仲良く暮らせる家」 野坂さん
「伝統的工法・手刻み・土壁にこだわる家」 雲田さん
村越正明
日高保
「なぜか部屋が丸い天文台みたいな家」 上田さん
「下町3世代8人家族の大開口吹き抜けLDK採光抜群の家」 韮澤さん
飯塚拓生
「牛乳屋さんの家」 田野倉さん
「8坪1000万円台の家」 岡田さん
細谷功
山口雅子
「とんがり屋根の 天井高7メートルリビングの家」 二村毅さん・智美さん
「柱がほとんどない回廊の家」 平石和男さん・都さん
手塚貴晴・由比夫妻
「古材を使った古き良き日本家屋」 向井珠樹さん・淳子さん 珠里ちゃん・珠光くん
「世田谷の狭小8坪 露天風呂のある家」 田所拓郎・奈美子夫妻
高橋義智
三村大介