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第十七回「DOWAホールディングス 山田 政雄社長(12月10日放送) (2010.12.17)
▼2010年12月10日放送の「DOWAホールディングス 環境リサイクルでアジアNO.1に」の内容はこちら
環境リサイクル事業は息の長い仕事ですDOWA ホールディングスの山田政雄社長。
社長室には「未踏挑戦」の文字が大きく掲げられている
今回は製錬事業、環境リサイクル事業、電子材料事業、金属加工事業、熱処理事業などを手がけるDOWAホールディングスの山田政雄社長(57歳です)。
2009年9月に創業から125年を迎えたDOWAホールディングス。変遷する時代を生き抜くコツは「自然体であり続ける」こと。
その意味を、山田社長はこう話します。
「(製錬は)大もうけする時もあれば大損する時もあるアップダウンの激しい業界。銅、鉛、亜鉛などなど値動きの激しさに一喜一憂しても仕方がない。だからこうあるべきだと決めてかかることができない」。
太陽電池やプラズマパネルの電極
「商品市況が見通せたら、今頃どこかで遊んでますよ。はははは~」と笑うように、せわしなく変わる環境にも動じず、自然体をいられる強さは、どこからもたらされるのでしょうか。1つは1世紀を超えて積み上げてきた技術力です。
DOWAホールディングスに訪問した時、山田社長から銀粉を見せていただきました。太陽電池やプラズマパネルの電極に使われるこの銀粉は、2010年4月~9月期の業績を引き上げた要因の1つです。
「これが業績好調の牽引役ですね」と確認すると、山田社長は「これだけではありません」と。私が「ガリウム化合物なども合わせて電子材料が好調でしたね」とさらに聞くと、またまた「それだけではありません」と各事業の環境を話してくださいました。
変化に翻弄されない強さを築くには、事業構造を多様にして、収益のバランスを取ることも大切です。そのバランス感覚を研ぎ澄ましていく姿を山田社長に感じました。
鉱山開発がルーツのDOWAホールディングスで、近年注目を集めているのが「環境リサイクル事業」です。DOWAグループでは環境保全に注力するだけではなく、廃棄物処理やリサイクル、土壌の浄化を手がけ、循環型社会の形成に努めています。
「食べた分しか吐き出さない」
山田社長は、社長就任前に環境リサイクルビジネスの指揮をしていました。現在の環境ブームや、自身の経歴から、山田社長は経営資源を環境分野に集中させていこうしているのではないかと想像していました。
ですが、「必ずしもそうでない」とのこと。その心は、「食べた分しか吐き出さないんですよ」と。
廃棄物の処理やリサイクルは、廃棄物があってこそ成り立つ。DOWAホールディングスのビジネスサイクルでいえば、製錬で素材を生み出し、それを顧客が最終製品などに使われる。その製品が時を経て、廃棄される。この循環の中で、環境リサイクル事業を育てていくのが同社の戦略で、息の長い展開なのです。
急速の経済成長で、廃棄物の処理やリサイクルの需要も増えると見られる中国。そこでも腰を据えてビジネスを始めています。DOWAホールディングスは中国の蘇州に家電のリサイクル工場を竣工させました。実はその準備は中国で7年前から始めていました。
中国における環境リサイクル事業で一気に攻勢をかけるのではなく、経済性を見据えて徐々に増やしていきたいと言うことです。自然体で時流に乗る。これがDOWAホールディングスのスタイルなんですね。
「壁」のない本社フロア
今回の取材で感じたことは、社長と社員の距離感の近さです。社長取材に同席した広報担当の方のリラックスした様子が印象的でした。
肩肘張らずに行えるコミュニケーションの姿は、本社フロアのレイアウトにも表れていました。秋葉原にある本社には「壁」がありません。社員が長さ140メートルほどあるフロアに集結し、デスクは完全自由席。壁を取り払うことでコミュニケーション力を上げるといいます。社長室、会長室も同じフロアにあり、ドアも開け放たれているため社員は自由に入室できます。
山田社長の人柄も関係していると思います。取材をした時に「中国出張で風邪をひかれ声が出しつらいからごめんなさいね」といっていた社長、取材を終える頃には話しすぎて症状が悪化。「また声が出なくなっちゃったよ~」と。全力で誠意を込めて物事に打ち込む姿は、人を引きつけます。
12月17日の放送は産業の眼(レンズ)を創造・貢献するタムロンの小野守男社長。業界初へのこだわりは人1倍、今後の戦略を聞きます。
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