■監修者・中島洋の深読み
中島洋 中島洋=マルチメディア総合研究所所長

1947年生まれ。東京大学大学院(倫理学)修士修了。73年日本経済新聞社入社。産業部で24年にわたり、ハイテク分野、総合商社、企業経営問題などを担当。1988年から編集委員。この間、日経マグロウヒル社に出向し、日経コンピュータ、日経パソコンの創刊に参加。97年-02年慶応義塾大学教授(大学院政策・メディア研究科特別研究担当)。02年-04年、国際大学(グローコム)教授を務める。現在、MM総研所長、日経BP社編集委員、国際大学(グローコム)主幹研究員などを兼務。


「花」の需要は「ガーデニング」へ移行しないか

 バイオ技術の進展のおかげで洋ランなどの価格が手ごろになり、「花」が生活に身近に練ってきた。筆者のような団塊の世代にとって、現役を去った後の人生をどのように過ごすか、段々と現実の課題として自覚するようになってきたが、友人に聞くと、「生活改善」の第一歩に、奥さんの誕生日や結婚記念日に「花」を贈るケースが増えてきたらしい。最初は照れくさかったようだが、一度、プレゼントすると後は、美しい習慣となっているそうだ。これで「熟年離婚」の危険を少しでも回避できるなら安いものである。

 その一歩先を行くのが、夫婦そろってガーデニングに取り組むことである。休日といえばゴルフ場で「芝刈り」をしていたご主人も、そう、付き合いゴルフに行かなくてもすみそうになって来た。そこで自宅で花や野菜を育てる、というのである。

 庭のないマンション暮らしでも、「ベランダ栽培」が流行しているようだ。鉢植えの花やハーブが中心かと思ったらプランターを使ってトマトやナス、キウリ、さらにはダイコンやサツマイモの栽培方法まで丁寧に指導されている。園芸店では、ジャガイモのタネイモを販売しているので、念のためにページをめくってみると、やはりベランダ栽培の方法が掲載されていた。

 もちろん、ガーデニングの中心はやはり「花」である。季節に応じて種類を変え、ベランダに色とりどりの花を咲かせる。人間関係もなごやかになる。2007年以降、団塊の世代が60歳の定年の時期を迎えてどんな行動に出るのかは、まだ、よく読めないところがある。会社で電子メールやインターネットを使い慣れた人も多く、何が流行しているか、情報交換の輪も広がっているだけに、人気のものが出現すると広がってゆくのも速いだろう。その中で「花」の栽培はかなりの有力候補だと思う。デジカメで撮影して自慢しあう。コンテストなども開催されるかもしれない。どうも「切り花」よりも「苗」ではないか。メーカーの競争も素人でも栽培しやすい「無菌苗」などに注力されることになるのではないか。







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