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■監修者・中島洋の深読み
中島洋=MM総研代表取締役所長1947年生まれ。東京大学大学院(倫理学)修士修了。73年日本経済新聞社入社。産業部で24年にわたり、ハイテク分野、総合商社、企業経営問題などを担当。1988年から編集委員。この間、日経マグロウヒル社に出向し、日経コンピュータ、日経パソコンの創刊に参加。97年-02年慶応義塾大学教授(大学院政策・メディア研究科特別研究担当)。02年-04年、国際大学(グローコム)教授を務める。現在、MM総研所長、国際大学(グローコム)主幹研究員などを兼務。 沖縄は「マグロ」の産地 筆者は「美ら島(ちゅらしま)沖縄大使」を拝命して、いっぱしの沖縄通と自負していたが、今回の「マグロ」の取材では、その自信を木っ端みじんにされた。筆者の思い込みでは、沖縄ではマグロは獲れないはずだった。沖縄の飲食店では、おいしいマグロを食べた記憶がなかった。その代わりにおいしい鰹節は目に付いた。シマラッキョウに鰹節をかけると絶品である。ゴーヤチャンプルに鰹節をまぶしてもおいしい。だから、沖縄ではマグロではなく、カツオが揚がるのだと勘違いしていた。 マグロと言えば、静岡県の焼津や神奈川県の三崎、それが築地に運ばれて、そこから全国の高級料理屋さんに輸送されるのだと、勝手に思い込んできた。ところが、沖縄は有数の水揚げ地だった。 沖縄県水産課のデータによると、少し古いが、平成17年に漁獲された沖縄の水産物1万8457dのうちなんと半数以上の53%がマグロ類だというから驚きである。2位はソデイカで11%、その次が5%でカジキ類となっている。4位は4%で海藻類。モズクやウミブドウの養殖で海藻類は増えてきたのか。その次に、ようやくカツオ類である。わずか3%である。宮古島などでは、漁港でカツオの加工品などが土産物として売られているが、観光ポイントでの印象とはずいぶん異なるものだ。 沖縄県で、マグロが豊富に取れる理由は、琉球列島の南も北も暖流が流れているためである。北側の暖流は日本海に流れ、その流れに乗って移動するマグロは山陰でも良く揚がるし、津軽海峡、青森の大間では最高級のクロマグロが名産になっている。データを集めてみると、マグロは日本の周辺で広範に獲れることが良く分かった。どうも思い込みというのは困ったものだ。 |