次回の放送予定
8月21日(日)夜6時30分~9時
池上彰の激動!世界情勢SP
~“現代の戦争”と私たちの今後~
2018年12月2日(日)夜7時54分~9時54分
池上彰の現代史を歩く
~Walking through Modern History~
第12回 激動アメリカがもっと分かる!
第2弾 ハリウッドの光と赤狩り
- 案内人池上彰
- 旅人坂下千里子
- 助手相内優香(テレビ東京アナウンサー)
- ナレーター宮本隆治

映画の世界興行収入のランキング上位を独占し、年間700本もの映画が制作されるハリウッド。言わずと知れた映画の都だ。しかし池上流でハリウッドを歩くことで、全く別の顔が見えてくる。
トランプ大統領の登場で国民の間で亀裂が生じ、分断社会になったと評されるアメリカ。実はアメリカの歴史を辿ると、現在のアメリカのように分断が加速していた時代があった。それは1940年から1950年代にかけて吹き荒れた〝赤狩り〟で、共産主義者などをアメリカの敵として、強引なやり方で社会から排除しようとした。喜劇王チャップリンも赤狩りの被害者となり、誰もが知る名作映画にもその影が忍び寄る。そうした物言えぬ時代に立ち上がり、赤狩りを終焉に導いた人物がいた。その人物はどう赤狩りに立ち向かったのか?今回、池上は赤狩り時代を経験したハリウッド女優にもインタビュー。赤狩りは今のアメリカに何をもたらしたのか?意外な影響が明らかになる。
予告動画
ハリウッドが〝映画の都〟になった3つの理由
池上一行は映画のテーマパーク、ユニバーサル・スタジオで映画の舞台裏を巡るツアーに参加。多額のお金を投資したスケールの大きなセットを見て、ハリウッド映画が世界の人々を魅了するワケを体感。アメリカ西海岸に位置するハリウッドは1年の300日が晴れというように、池上が訪れたこの日も晴れ。温暖で天候に恵まれた環境がこの地を映画の都にした理由の一つ。天候だけならハリウッド以外にも恵まれたところは多いはず。残る2つの理由とは?
観光名所ウォーク・オブ・フェイムを歩く
ハリウッドの中心部を歩くと、歩道に刻まれたハリウッドスターの名前と星が目に入ってくる。5キロにわたって続くこの星のモニュメントはウォーク・オブ・フェイム(名声の歩道)と呼ばれ、ハリウッドで活躍する新旧のスターに出会える場として多くの観光客が訪れる。池上が見つけたのは連日ニュースを賑わすトランプ大統領の星。なぜハリウッドスターに交じってトランプ大統領が?池上が星を管理するアメリカ商工会議所で責任者を直撃!名声の歩道にまつわる悲喜こもごものエピソードが明らかになった。
「赤狩り旋風」とは何だったのか?
第2次世界大戦後、ソ連との間の冷戦がハリウッドにも影を落とす。下院非米活動委員会にハリウッドの脚本家たちが呼ばれた。彼らは共産党員だとして追及を受けるが、言論の自由を盾に証言を拒否。結果、議会侮辱罪で起訴され、ハリウッドを追われることに・・・。共産主義者の排除は〝赤狩り〟と呼ばれるが、なぜハリウッドが狙いうちにされたのか?赤狩りはその後、マッカーシー議員の登場で新たな段階を迎える。こうした中、ジャーナリストのマローが立ち上り、赤狩りを終わらせる一つのきっかけをつくる。彼はどんなやり方でマッカーシーに立ち向かったのか?
ハリウッドと格闘した日系人俳優
ハリウッドと日系人との関わりを見ると、ハリウッドのもう一つの顔が見えてくる。池上が訪ねたのはリトルトーキョーの日本食レストラン。そこで待っていたのはサブ・シモノ氏。「推定無罪」「愛と哀しみの旅路」などに出演した日系人俳優だ。シモノ氏がハリウッドで経験してきたのはアジア人に立ちはだかった人種の壁。しかし今のハリウッドは多くの人種が活躍し多様性を象徴する場となっている。変わるハリウッドの現実とは?
今回歩いた現代史の場所
アメリカ ハリウッド
今回のテーマをもっと知りたい方は・・・
関連映画・
書籍のご紹介
映画
モダン・タイムス(製作年:1936年)
出演:チャールズ・チャップリン
監督:チャールズ・チャップリン
●資本主義社会、機械文明を題材にした、チャップリンの代表作の一つ
独裁者(製作年:1940年)
出演:チャールズ・チャップリン
監督:チャールズ・チャップリン
●チャップリン初のトーキー作品で最高傑作とも言われる風刺コメディ
ローマの休日(製作年:1953年)
出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック
監督:ウィリアム・ワイラー
●赤狩りでハリウッドを追われたトランボが、友人の名義を借りて書いた作品
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(製作年:2015年)
出演:ブライアン・クランストン
監督:ジェイ・ローチ
●脚本家ダルトン・トランボの波乱万丈な人生を描いた作品
グッドナイト&グッドラック(製作年:2005年)
出演:デビッド・ストラザーン、ジョージ・クルーニー
監督:ジョージ・クルーニー
●エドワード・マローとCBSの番組スタッフが、真「マッカーシズム」に立ち向かう
スパルタカス(製作年:1960年)
出演:カーク・ダグラス、ローレンス・オリビエ
監督:スタンリー・キューブリック
●赤狩り後にトランボが脚本を書いた作品
ジョニーは戦場へ行った(製作年:1971年)
出演:ティモシー・ボトムズ、マーシャ・ハント
監督:ダルトン・トランボ
●トランボの小説を映画化。主人公の母親役は赤狩りの被害者のマーシャ・ハント
書籍
赤狩り THE RED RAT IN HOLLYWOO (ビッグコミックス)
著者:山本 おさむ
出版社:小学館
ハリウッド白熱教室
著者:ドリュー・キャスパー、NHK「ハリウッド白熱教室」制作班
出版社: 大和書房
現代史の池上クイズ
Q. ( )に最も適当な語句を答えよ。
アメリカの上院議員(A)は、共産主義者への攻撃、追放を行った(B)の中心人物だった。
これに対し、ジャーナリスト(C)は、言論の自由を守るため、テレビ番組で真っ向から批判した。
※ 応募フォームの解答欄は4つありますが、Dの欄は空欄にしてお申し込みください。
過去の放送内容
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池上彰の参院選ライブ~知られざる政治のカラクリ大解剖!~
2022年7月10日(日)家族で楽しめる選挙特番は今回も!ライブ感あふれる開票速報と池上彰の“忖度なし”の生取材で、選挙結果と日本の先行きを読み解いていきます。さらに、政治を取り巻く複雑な「知られざるカラクリ」に、独自取材で迫ります!
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【配信オリジナル】Are you ready?池上彰の参院選直前SP
2022年7月9日(土)配信「池上彰の参院選ライブ」予習特番!若者よ選挙に行こう!!
この番組は、「国会」「参議院」などが学べると共に、なかなか選挙に行かない若者たちが、何故行かないのかを徹底解剖! -
池上彰の激動!世界情勢SP
2022年4月24日(日)民間人の大量虐殺など泥沼化の様相を呈しているウクライナ情勢はこの先どうなるのか?また、日本の安全や経済にはどんな影響があるのか?ウクライナや日本の安全などに関する疑問を立ち上げ、それに池上彰らが答える形で解説する。加えて視聴者からもSNSで質問を募り、疑問に答える。
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池上彰の激動!世界情勢SP
2022年2月27日(月)ロシアによるウクライナ侵攻はなぜ起きたのか?台湾有事はあるのか?ロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席などの人物像に迫ることで、一触即発の世界情勢の背景や真の狙いを池上彰が解説する。また、ミライ予測ドラマでは「有事は私たちの生活にどう影響するのか」を描く。外国の有事は決して対岸の火事ではない。