2019年1月27日(日)夜7時54分~9時54分
池上彰の現代史を歩く
~Walking through Modern History~
第14回 あさま山荘事件とは何だったのか?
~山荘内部をスクープ取材!~
- 案内人池上彰
- 旅人草刈民代
- 助手森本智子
- ナレーター宮本隆治

47年前の1972年2月。日本中が注目した事件があった。「あさま山荘事件」だ。連合赤軍のメンバー5人が長野県内のあさま山荘に人質をとり10日間にわたって立てこもった。人質は無事救出されるも、連合赤軍に銃撃され、警察側は殉職者2人を出す。事件はこれで終わらない。連合赤軍のメンバーが、多くの仲間をリンチで殺していたことがその後明るみになる。池上はこの事件を取り上げるにあたって「オウム事件がこれ以降あった。類似の事件はこれからも起こるのでは・・・。そのためにもしっかりした検証が必要だ」と話す。
今だからこそ考えたい。あさま山荘事件とは何だったのか?番組では事件後、ほとんど立ち入ることのできなかった山荘内部のスクープ撮影に成功。47年経過し、現場はどうなっているのか?事件に関わった警察関係者が話したあさま山荘での10日間の攻防の知られざるエピソードとは?また池上は刑期を終えた元連合赤軍のメンバーを直撃。一体何が若者を事件に駆り立てたのか?当時、大学生で事件に関心を持ち続ける池上彰とともに多角的に検証する。
事件から47年・・・山荘内部をスクープ撮影!
多くの人をテレビの前に釘付けにあさま山荘事件。その現場に立つと、当時の面影を残した建物が今も存在する。47年前、山荘内で何があったのか?事件後ほとんど取材が許されなかった内部をスクープ撮影することに成功した。池上が中に入ると、そこで目にしたものとは・・・。当時のことを知る関係者によると、内装や間取りは当時と随分違うということだが、現代史の現場に足を踏み入れるからこそ分かることがいろいろとあった。
あさま山荘10日間の攻防!
決死隊が明かす知られざる事実
10日間にわたる連合赤軍と警察の攻防。番組では山荘突入時に決死隊として犯人と対峙した元長野県警の永原尚哉さんから話を聞くことができた。「部屋に銃が飛び交う中でじわじわと犯人を追い詰めていった。」永原さんの経験は映像だけでは伝えきることのできない壮絶なものだった。
そして今回特別にインタビューに応じてくれた警察関係者が。当時、警視庁広報課長として現場に駆けつけ、1000人を超える報道陣と向き合った國松孝次元警察庁長官だ。池上は國松元長官からあるレコード盤を見せられた。そこに録音されていたのは、攻防の最終盤、現場の生々しい音声だった。
元連合赤軍メンバーを池上が直撃!
池上が次に向かったのは静岡市。ここに元連合赤軍のメンバーがバーを開いているという。雑居ビルのバロンという店にいたのは、植垣康博氏。植垣氏はあさま山荘に立てこもった犯人5人と直前まで行動を共にしていた。あさま山荘事件とは一体、何だったのか?その後発覚した、12人が犠牲となった連合赤軍内のリンチ殺人事件はどんな心理状態のもと、どうして起きたのか?池上が直撃した。
軽井沢はどんな街なの?
あさま山荘事件が起きた軽井沢とはどんな街なのか?見晴台と呼ばれる場所から眺めると目に飛び込むのは険しい群馬県側の山々。そう軽井沢は群馬県と長野県の県境にある街なのだ。そして池上たちは「旧軽銀座」へ。新旧の店が軒を連ねる観光名所だ。しばし47年前の事件を忘れ、買い物を楽しむ。
今回歩いた現代史の場所
長野・軽井沢
東京・京橋
静岡・静岡市
今回のテーマをもっと知りたい方は・・・
関連映画・
書籍のご紹介
映画
「突入せよ!「あさま山荘」事件」(公開年:2002年)
出演:役所広司
監督:原田眞人
●佐々淳行の「連合赤軍『あさま山荘』事件」が原作。
書籍
浅間山荘事件の真実
著者:久能 靖
出版社:河出書房新社
元県警幹部が明かす 連合赤軍「あさま山荘事件」の真実
著者:北原薫明
出版社: ほおずき書籍
連合赤軍「あさま山荘」事件
著者:佐々 淳行
出版社:文藝春秋
あさま山荘1972 上下
著者:坂口 弘
出版社: 彩流社
兵士たちの連合赤軍
著者:植垣康博
出版社:彩流社
現代史の池上クイズ
Q. ( )に最も適当な語句を答えよ。
(A)日間にわたったあさま山荘事件は国民の関心を呼び視聴率は(B)%に上った。
その後、連合赤軍が(C)の名の下に仲間を殺害していたことが分かった。
※ (B)は、NHKと民放を合わせた数字です。
※ 応募フォームの解答欄は4つありますが、Dの欄は空欄にしてお申し込みください。
過去の放送内容
-
特命!池上ベンチャーズ~2021年注目!日本のTOPベンチャーズ~
2020年12月27日(日)第3弾は「2021年注目!日本のTOPベンチャーズ」です。企業価値1000億円を超えるユニコーン企業やあと一歩でユニコーンになるベンチャー企業が大集結!彼らのどこがスゴいのか、池上彰が解説します。また、米中の注目ベンチャーも特別出演!日本と米中のベンチャー界は何が違うのか、そして日本のベンチャーが世界で勝負するには何が必要なのか、激熱トーク満載です!
-
池上彰の大統領選ライブ
2020年11月4日(水)まさに大混迷!日本への影響も多大!?トランプ氏かバイデン氏か!?世界中が固唾をのんで見守る「大統領選挙」決戦の投開票日。しかし…『トランプ氏が勝手に勝利を宣言?』『二人の大統領が並び立つ??』『暴動が起きる???』今回ばかりは見逃せない。池上彰と大江麻理子が速報を伝えつつ、どこよりも分かりやすく徹底解説する。
-
池上彰の戦争を考えるSP
終戦75周年特別企画~感染症の悲劇~
2020年8月15日(日)今年は第二次世界大戦が終結して75年になる。 未曽有の悲劇をもたらし、その後の日本を一変させた戦争の記憶は遠のくばかりだ。テレビ東京が毎年夏に放送してきた「池上彰の戦争を考えるSP」は今回、第12回を迎える。これまで、真珠湾攻撃、終戦秘話、沖縄戦、昭和天皇、マッカーサー、松岡洋右外相、原爆、特攻、独裁者など、様々なテーマで戦争を考えてきた。 新型コロナウィルスが世界を席巻する今、私たちは感染症の恐ろしさを痛感している。そこで今回は、戦場で感染症が蔓延した時に起こる悲劇について考える。戦闘とは異なる、もうひとつの悲劇がそこにある。実は75年前のあの戦争では、マラリアや餓えで失った命が多くを占めていた。池上彰が八重山諸島へ行き、75年前の悲劇を伝える。 8月15日・終戦の日、戦没者追悼式での黙とうの後、昼過ぎ12時30分から生放送で伝える。
-
池上彰の人類vsコロナ危機
徹底検証!あの時何が起きたのか
2020年7月5日(日)「新型コロナ」が世界を席巻した激動の半年を池上彰の解説や再現ドラマで徹底検証!「新型コロナ」に遭遇した人々は、何を思い、どんな行動に出たのか?そして、来たる「第2波」に備えるには…? この日選出される新・東京都知事とも中継を結ぶ。