PERSON 社員紹介

コンテンツ事業局海外ビジネス部 北村圭「ただ番組を売るだけでなく様々な形でコンテンツビジネスの可能性を探る」

「ストーリーがあるもの」を売りたかった

5歳から9歳までアメリカで育ち、日本に帰国してからも英語はずっと好きでした。大学時代に1年間のアメリカ留学を経験し、それもあって将来は英語力を活かした仕事、かつ海外に何かを輸出する仕事につきたい、と漠然と考えていたんです。
なので就職活動は、テレビ局やメディア系にこだわってはいなかったんです。でも学生時代に英語劇に打ち込んでいたこともあり、だんだんと「なにかを“売る”のであれば、ストーリーがあるものを売りたい」と考えるようになりました。また、留学時代に海外でも日本のアニメなどコンテンツが受け入れられている状況を肌で感じたことがすごく印象に残っていて。最初のキャリアはなるべくいろいろな人と出会えて幅広い経験ができる方がいいのでは……と考えたこともあり、テレビ東京に入社を決めました。

海外のテレビ局に番組を販売する仕事

入社当初は、国内向けにDVDを制作したり、コンテンツ配信などをする部署で仕事をしていました。その後入社4年目に念願叶って海外向けのチームに異動となりました。その後そのチームが部署となり、現在の海外ビジネス部となっています。
海外ビジネス部の主な仕事は、テレビ東京の番組を海外に販売することです。異動した当初は売上も小さかったので、台湾以外の全世界を基本的に1人で担当していました。今は、市場自体も拡大傾向ですし、部署の人員も増えました。それでもやはり、海外に番組を売るのはなかなか大変です。
海外に番組を販売する場合、まずは各国のテレビ局が集まる見本市に行くことが多いです。そこで出会った海外の局の人たちに「こういう番組があるよ」と提案していくんですが、どの国のテレビ局にも日本の局と同じように「編成」があり、局ごとに方針がある。なのでその傾向や需要をまずヒアリングしていきます。その国のテレビ局を直接訪れて1局1局訪問したり、飛び込み営業的な部分も大きいかもしれません。

文化を反映する「テレビ番組」を売る難しさ

新しい地域の開拓をする場合は、まずはその地域の見本市に赴き、需要があるか否かを探っていきます。マーケットがあったとしても、金額が折り合わない場合もあります。会社の利益になるかどうか、ビジネス的に判断するバランス感覚も大事ですね。今は海外出張は2ヶ月に1回ほど、行くと大体1週間くらいは滞在しています。
コンテンツは文化を反映しているので、国によって売れるもの、売れないものの差が大きいんです。例えば東南アジアでものすごくウケるのが『TVチャンピオン』。誰がそのジャンルでの1番かを決めるというのはとてもわかりやすいですよね。食べるのが好きな国、台湾や韓国、中国ではドラマ『孤独のグルメ』が大ヒットしています。でも一方で、東南アジアでは「一人で食事をする」という文化があまり根付いていないので、『孤独のグルメ』の面白さが伝わり辛いんです。そういう国ごとの差異や、文化を知ることができるのはとても面白いですよ。

海外への販売を視野にドラマの企画を立てることに

番組を販売するには、番組をそのまま販売する方法と、番組のリメイク権を販売する方法があります。後者はフォーマットビジネスというんですが、テレビ東京の番組は構成がゆるいものが多く、なかなかフォーマットにし辛い。そこがテレビ東京の番組の良さだったりしますが、海外では必ずしも通用しない。だったら自分で企画から関われないか、と思うようになりました。
90年代後半に、アメリカの映画界でジャパニーズホラーのリメイクが流行ったこと、Netflixなどの台頭でドラマの需要が高まっていることなどもあり、ジャパニーズホラーのドラマならアメリカやアジアなど、幅広く海外に売れるのでは、と考えました。数々のドラマ作品を手掛けているプロデューサーに相談し、海外への販売を見越した作品として立ち上げたのが2017年に放送されたドラマ『デッドストック~未知への挑戦~』です。
ホラーファンはどの国にも一定数存在しますし、脚本開発の段階でアメリカ人のプロデューサーに協力してもらうなど、かなり戦略的に設計しました。この作品をきっかけにアジア全体で放送配信を行うサービスと新規取引が決まり、狙い通り米国でのリメイクの話も進んでいます。新たな突破口を開いてくれた作品となりましたね。

語学力だけでなく、明るさとチームワークも大切

この部署で必要なのは、まずは語学力。英語、もしくは中国語でプレゼンテーションができることが必須です。コミュニケーション能力ももちろん必要です、全く違う国の、見ず知らずの人と話をして、交渉していかなくてはいけないので。
1人で海外に行く事が多い仕事なので、個人ワークのように思われるかもしれませんが、実はチームワークが大事だったりもします。お客さんから購入のオファーがきたとしても、複数地域にまたがる配信サービスの場合、他国の営業担当と一緒に、そのオファーが作品にとって、また部の売上的にも最適なディールなのかという点を精査する必要があります。また部内には営業チームだけではなくバックヤードで素材の準備をしたり、海外向けに権利関係をクリアするための調整をしてくれる人たちがいます。そういう意味では、周りの人を巻き込みながら仕事をすることがやはり多いんですね。なので、自分のことだけでなく、周囲の状況も見られる人。かつ、明るい人がいいですね。
この先、コンテンツの国境はどんどんなくなっていきます。これまでは海外ビジネスはニッチな市場で、まずは日本での一次利用がメイン、海外には売れたらラッキーぐらいの感覚だった。でも若い世代の人たちは、配信サイトを通じて海外ドラマを日常的に見て育っていくので、感覚がドメスティックなものではなくなってくる。最初から海外を視野に入れた番組作りも必要になっていくことを考えると、いろんな国のいろんな番組に触れられるこのセクションは、すごく勉強になるのではと思います。

プロフィール


2010年入社/総合職採用
入社後は、事業局ライツ事業部に配属。番組のDVD化、国内配信、及び日韓共同製作「恋するメゾン」のアシスタントプロデューサー等を経験。2013年に海外販売チームに異動。現在は、コンテンツ事業局海外ビジネス部及び国際企画室を兼任。欧米、東南アジア、中東圏等への、番組販売及び企画販売を担当している。

仕事の逸品


バインダー

海外出張には絶対に欠かせないアイテムで、常に持ち歩いている私の“相棒”です。もらった資料を挟み、名刺はポケットに入れ、シートにはお客さんとの商談内容を1社1社メモしておく。1日で数十社との交渉なんてこともザラなので、これなしには乗り越えられません。

ある1日の仕事の流れ


10:00-11:00
欧米の顧客の電話会議
11:00-13:00
メールのチェック、返信
13:00-14:00
ランチ
14:00-15:00
法務部と外国リメイク契約のMTG
15:00-16:00
部内で新規ビジネス会議
16:00-18:00
番組のPV
18:00-20:00
デスクワーク、番組PR資料の制作等

担当番組


デッドストック

オフショット


ドバイの商談会の写真。日本ではなかなか見かけないアラブの正装カンドーラですが、商談会ではスーツのように着られています。

商談が終わるとお客さんと夕食を共にして親睦を深めるのも大切な仕事です。

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