杜乃三咲は新米の事件記者。中堅新聞社・光陽日報に成績トップで入社した優秀な校閲部員だったが、急な異動で社会部に配属される。三咲は「トロそうな新米…」と言われながらも、先輩記者・有沢浩之と組むことに。有沢はイチサン担の仕切り、すなわち捜査1課と3課の担当で、殺人や強盗など荒っぽい事件が専門だ。そこに光陽日報のスクープが載った夕刊が届く。同じイチサン担の “スクープの女王”高峰帆波が書いた記事だった。
機捜の覆面パトカーとすれ違い、事件を直感した有沢は三咲とともに急行するパトカーを追う。若い男性の変死体が発見されたのだ。身元は城島惣哉、21歳。暴行の痕跡があり、死因は鋭利な刃物による失血死だった。本港中央署には、殺人死体遺棄事件として特別捜査本部が設置される。
情報を得ようと、刑事課長への“夜回り”、鑑識課長の“朝駆け”に奔走する有沢と三咲。慣れないことの連続で三咲はもうフラフラ、一目で徹夜とわかる状態だ。対照的に、各所で有沢らを出し抜きながら、メイクもスーツも完璧な高峰。彼女は情報元の県警上層部と、愛の巣を借りていると部員らは噂する。
その後、被害者・城島惣哉がストリートギャングのメンバーだったことが判る。有沢はグループ間の抗争か内輪揉めを疑い、そのリーダー・国東仁志から、惣哉がグループを抜けたがっていたと聞き出す。
一方、惣哉の母・和美への取材は進まなかった。「そっとしておいて」という遺族から、無理に取材することが必要なのか三咲は悩む。そうこうするうちに三咲らは、近所に住む初老の主婦・魚住絹江に捕まってしまう。魚住は振り込め詐欺の被害に遭い、新聞記者に話を聞いてもらいたがっていた。振り込め詐欺なんてベタ記事にもならない、と消極的な有沢。しかし魚住の話からは、惣哉の意外な一面が明らかになった。惣哉は魚住と仲がよく、彼女のグチも嫌がらずに聞いてくれる優しくて思いやりのある青年だったという。
魚住の娘の医療ミスを騙る振り込め詐欺の電話は、実にタイミングよく掛かってきていた。娘は手術でオペ室、娘の夫は海外出張、さらに相談しようと訪れた松木坂派出所は巡回中。銀行が閉まる時間が迫り、魚住は大金を振り込んでしまったのだ。
惣哉については各紙揃って「進学校を落ちこぼれて、不良グループに入った挙げ句に殺された若者」と書き立てていた。そんな中、三咲は再び惣哉の母・和美のもとを訪れる。記事だけでは伝えられない惣哉の素顔を知りたいという三咲の思いに、和美は重い口を開き始める。そして殺害当日、魚住が振り込め詐欺に遭ったと知りショックを受けた惣哉は、険しい顔で家を飛び出して行ったという情報を得る。
国東、魚住と惣哉との関係、タイミングの良い振り込め詐欺。社会部の見方は、振り込め詐欺に関わってしまった惣哉が自首を決意、派出所が巡回で不在のうちに、仲間の国東に口封じで殺されたというものだった。
そんな時、国東がバイク事故で死亡したという情報が飛び込む。しかし果たして本当に事故なのか?そして派出所の不備を叩こうとする三咲らに対し、それを阻止するような帆波の真意とは?三咲は有沢とともに、事件の真相解明に奔走する。