KIRIN~美の巨人たち~

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月岡芳年「月百姿」

今日の作品は、幕末から明治にかけて活躍した最後の浮世絵師と呼ばれる月岡芳年の全100枚の連作浮世絵『月百姿』です。
冴え冴えとした月の下夕涼みをする芸者の姿、うっすらとかかる月の下で猛烈な炎に立ち向かう火消しなど、月光に照らし出された100の情景が色鮮やかに描かれています。7年もの歳月をかけ、画業の全てを投入して描きあげた芳年最晩年の大作です。

幕末に生まれた芳年は、12歳の時に浮世絵師・歌川国芳のもとに入門し、わずか3年後には浮世絵師としてデビューを果たしました。やがて、歌舞伎の惨劇シーンを描いた「英名二十八衆句」シリーズで人気浮世絵師の仲間入りを果たすと、勇壮な武者絵からユーモア溢れる狂画まで幅広く手掛けていきます。特に血の表現にはこだわり、せい惨な作品を描いて「血みどろの絵師」とも呼ばれました。

しかし、江戸から明治へと混沌とした時代を迎えると、芳年は一時画題が見つからずスランプに陥ります。神経を病み病床に伏せる日々を過ごした後、芳年が画題として選んだのは歴史画でした。西洋絵画の手法を柔軟に取り入れた芳年は、歴史画の分野で独自の世界を切り拓いていきます。また、浮世絵師としても筆頭にまで上り詰め80人の弟子を抱えるまでになりました。ところが、次第に芳年は浮世絵に対して鬱々たる思いを抱くようになります。他ならぬ浮世絵に対して得心がいかなくなるのです。

北斎、広重、そして国芳など名を馳せた浮世絵師たちは既にこの世を去り、自分だけが新しい時代に生き残ってしまった。ならば、自分は何を描くべきなのか。考えた末に芳年は、『月百姿』の制作へと向かいました。最後の浮世絵師が月に託して描いたものとは何だったのか、その思いに迫ります。

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