KIRIN~美の巨人たち~

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アンドリュー・ワイエス「クリスティーナの世界」

1917年、ペンシルヴェニア州・チャッズフォードで生まれたアンドリュー・ワイエス。父親は大成功を収めた著名な挿絵画家で、小さい頃から父親に絵画の英才教育を受けて育ちました。
身近な自然を描くことに情熱を注いでいたワイエスでしたが、22歳の時に彼の人生を変えるほどのモチーフと出会います。そのモチーフとは、ワイエス家の別荘近くで暮らしていたクリスティーナと彼女の弟・アルヴァロでした。彼らとの出会いが、その後の彼の絵に深い情緒と神秘を与えていくことになるのです。

姉弟と親交を深めたワイエスは、彼らの住まい・オルソンハウスの2階にアトリエを構えました。
実はクリスティーナは生まれつき体にハンディを持ち、歩くことができませんでした。しかし誇り高き彼女は、移動するときにも誰の手も借りず、一人で這うようにして動いていました。
弟のアルヴァロはそんな姉を支え、2人は質素に逞しく暮らしていたのです。裕福に育ってきたワイエスにとって、ここでの生活は自分に欠けているものを教えてくれる新世界でした。そして2人に崇拝にも似た感情を抱きながら、今日の1枚『クリスティーナの世界』を描きあげていったのです。

この絵の舞台はオルソンハウスを望む草原です。そこに横たわっている女性はクリスティーナ。不思議なのは、この絵を見ると彼女の後ろ姿は若い女性のように見えるのに、ワイエスがこの絵を描いた時、クリスティーナは55歳だったこと。それだけではありません。
この絵をよく見ると近くにあるものも、遠くにあるものも、全てに焦点が合っていてどこもぼやけていないのです。それは、人間の視覚では決して体験できない世界。ワイエスは何故このような描き方をしたのでしょうか?

今日の1枚には、ワイエスという画家の核心、彼が伝えたかった思いが秘められているのです。

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