KIRIN~美の巨人たち~

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ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ「アポロンとダフネ」

天才彫刻家ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ。彼の手掛けた作品は、400年の時を経た今なおローマの街を鮮やかに彩っています。その腕前は、時のローマ教皇に「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにある」と言わしめたほど。今回はそんな天才彫刻家ベルニーニの最高傑作『アポロンとダフネ』をご紹介します。

高さはおよそ2m50cm。彫られているのはギリシャ神話に出てくる神ゼウスの息子アポロンと、河の神ペネイオスの娘ダフネの物語です。ダフネに恋をしたアポロンがその後を追いかけています。しかし、ダフネは彼を拒絶。アポロンに捕まりそうになった瞬間、ダフネは父に助けを求めました。「私の姿を変えて欲しい」と。その刹那、ダフネの体は月桂樹へと変身していきます。月桂樹が生え始めた指先。悲しみに暮れるダフネの顔。物語のクライマックスが劇的に表現されています。さらに驚くべきは、その質感。布の光沢や振り乱した髪の毛先、繊細な月桂樹の葉など、その全てが迫真を持って見る者に迫ってくるのです。恐るべき造形力と繊細にして華麗な彫り。まさにベルニーニという天才が生み出した大理石の奇跡です。

1598年、ベルニーニはイタリア南部の街ナポリに生まれています。彫刻家だった父の背中を見つめ、石を削る音を聞きながら育ちました。ローマにやって来たのは7歳の時。その頃から類いまれな才能を見せつけます。彫りの力強さと豊かな造形力。誰もが古代ローマ時代の彫刻と間違えるほどでした。そして、時の教皇はこんな予言を残したのです。「この子は、彼の世紀のミケランジェロになるであろう」と。

しかし、ミケランジェロとベルニーニの作品には大きな違いがありました。力強く美しい肉体で人間の存在をたたえたミケランジェロに対し、ベルニーニは「物語のクライマックス」を作品にしたのです。でも、なぜベルニーニは物語にこだわったのでしょうか?そこには、ベルニーニの恐るべき野望と理想が隠されていました…。

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