KIRIN~美の巨人たち~

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クロード・モネ 「サン・ラザール駅」

印象派の巨匠クロード・モネ。移ろいゆく世界を色彩によって捉えようとした画家です。と同時に、モネは一つのモチーフを連作というスタイルで描いた画家でもありました。今日ご紹介するのは、そんなモネの連作の中でも、その原点とも言うべき作品『サン・ラザール駅』です。全部で12枚あるのですが、今回はロンドンのナショナル・ギャラリーとパリのオルセー美術館に所蔵されている2枚をご紹介します。

まずは、ナショナル・ギャラリー版から。描かれているのは、駅の構内に停まっている二両の蒸気機関車です。その周囲には乗客の姿。機関車の煙突が、冷えた大気の中に猛烈な蒸気と煙を吐き出しています。三角屋根のガラスの天蓋から差し込む光。背後には、パリの冬空が広がっています。

一方のオルセー版はというと、こちらは打って変わって明るい世界が広がっています。ガラスの天蓋から降り注ぐのは柔らかな日差し。機関車の蒸気や煙は、茫洋とした大気に包まれています。構内はまるで色彩のモザイク。モネは大気のニュアンスに目を凝らしながら、光と音と色の世界を描き上げました。

今日の作品の舞台となったサン・ラザール駅は、パリで最も古い歴史を持つ駅です。鉄骨とガラスが使われたその姿から、「人類の新しい大聖堂」と呼ばれていました。この駅の構内にモネがキャンバスを置いたのは、1877年冬のこと。モネは妻子と共に暮らしていたアルジャントゥイユの自宅を離れ、サン・ラザール駅に近いモンセ街17番地にアトリエを借りて、サン・ラザール駅を描き始めたのです。それも12枚もの連作で…。モネの連作というスタイルは、ここから始まりました。でも、どうして連作だったのでしょうか?そして、駅をモチーフに選んだ理由とは?実は、サン・ラザール駅でモネは発見したのです。本当に描くべきものを…。それはいったい何か?答えは、機関車に使われた「黒」に隠されていたのです。

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