レアンドロ・エルリッヒ「スイミング・プール」

今も現役で活躍する現代アーティスト、レアンドロ・エルリッヒ。金沢21世紀美術館にある「スイミング・プール」の作者としてご存知の方も多いかもしれません。縦7m横4mの何の変哲もないプールに見えますが、覗くと中には服を着た人が…。仕掛けは極めて簡単ですが、鑑賞者が参加してこそ完成する、既成概念を打ち砕いた作品なのです。

こんな世界に2つとないプールを作ったエルリッヒは、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス出身。建築家の父を持ち、幼いころから空間設計に興味があったそうです。大がかりな装置を使った作品は世界的に注目され、日本国内でも数々の芸術祭に参加。2018年も日本で新作を発表するとか。

今回はそんなエルリッヒ作品3つの楽しみ方をご紹介します。1つ目は「体験して楽しむ」。エルリッヒ作品最大の特徴は鑑賞者が作品を体験できること。そこにはどんな意味が?2つ目は「錯覚を楽しむ」。視覚を惑わせ異世界へ誘う現代アート…しかも21世紀のアートでありながら、ダ・ヴィンチやベラスケスとも共通点が!ヒントは鏡って…!?3つ目は「気付きを楽しむ」。アルゼンチン国中を驚がくさせた大胆な仕掛けの裏に秘めたメッセージにあなたは気付けるか!