粋なお江戸散歩〜神楽坂編〜
 

 懐かしくて温かい町、神楽坂。地名の由来となった坂道の情景。黒塀と石畳の路地。神楽坂は、江戸情緒がいたるところに残る粋な街でもあります。通がおすすめする路地裏散歩。そこには路地裏ならではのこだわりの味があります。そして神楽坂といえば、芸妓の姿も。今回は粋な大江戸・神楽坂の魅力をたっぷりとお届けします。

中世より「牛込」の地名で知られていた神楽坂。江戸時代には武家屋敷の町としてその名を広めました。こうした武家屋敷は今でも町名や横丁の名前に、当時の面影をとどめています。明治の時代に入ると、毘沙門天の縁日を中心に花街として繁栄した神楽坂。戦後も昭和30年代を中心に、花柳界がにぎわいを見せました。そして現在も黒板塀に石畳の粋な町として、江戸の情緒と文化の面影を見ることができます。メインストリートの神楽坂通りは、江戸時代は坂ではなく、ほとんどが階段だったといいます。

創業明治43年の老舗・助六は、高級な履物や袋物、傘などを扱う和装小物の専門店。草履や下駄はすべてが助六オリジナルのデザイン。ときに東京一の品揃えを誇るといわれ、なんと店頭だけで600足以上もあります。老舗というだけあって神楽坂芸者衆御用達のお店でもあります。そのほかにも明治・大正・昭和の著名人がごひいきに。文豪の町・神楽坂ということもあって作家・菊池寛や、歌人・与謝野晶子なども愛用していました。文豪たちが愛した神楽坂。古き良き時代の面影を体感できる、そんな空間です。


老舗「助六」
東京都新宿区神楽坂3-6
TEL:03-3260-0015

営業時間:10:00〜20:45
定休日:第2・3日曜日

さらに神楽坂通りを登ります。すると毘沙門天の姿が見えてきます。今からおよそ210年前の江戸時代に、麹町から移転してきた毘沙門天 善國寺は神楽坂のランドマーク的存在です。毘沙門天とは仏教の四天王のひとりで、北の方角を守る神様。七福神のひとりでもあります。毘沙門天は寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に生まれたと伝えられることから寅は毘沙門天の化身といわれ、狛犬ならぬ“狛寅”が鎮座しているのです。訪れた際にはぜひ確認してみてください。そして明治時代、毎月寅の日に開かれた縁日が大人気に。東京で初めて夜店が出たといわれる縁日の盛況が神楽坂の繁栄に一役買ったのです。現在は開運・厄除けの神様として知られています。

 

毘沙門天(善國寺)
東京都新宿区神楽坂5-36
TEL:03-3269-0641

拝観時間:9:00〜18:00(無休)
山の手七福神のひとつであり、江戸のころより信仰を集めてきた毘沙門天善國寺。
ご利益の一番は開運厄除け。

神楽坂はもちろん美味しいお店がいっぱい。神楽坂らしい情緒溢れるお店を一軒ご紹介します。狭い路地の突き当たりにある「京都ぎをん 和Raku」は、神楽坂に突如出現した小京都。築25年以上の邸宅をそのまま生かした店内は、まさに隠れ家的存在。2階にはゆったりくつろげる個室が5つ。予約もできます。こちらの家主が残した木々で囲まれた庭からはさわやかな風が。池には優雅に泳ぐ鯉の姿も。そして店の自慢のランチメニューが「旬の和コース」。旬の京野菜や目に鮮やかな京都の素材をふんだんに使ってお値段なんと2,000円。江戸情緒の町、神楽坂の隠れ家ランチ。こだわり食材の料理と緑を楽しんでみませんか。

 

京都ぎをん和Raku
東京都新宿区筑土八幡町1-3
TEL:03-5227-6731

営業時間:(ランチ)11:30〜15:00 、(ディナー)17:30〜23:00
定休日:年中無休
※和のランチコース「旬の和コース」 2000円



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