五輪のライバル“トルコに異変” 暴動の裏側に潜む「革命ビジネス」とは!?
2020年のオリンピック開催都市が、いよいよ日本時間の9月8日に決定する。名乗りを上げている3都市で、東京最大のライバルと目されているのがトルコ・イスタンブールだ。招致活動がクライマックスを迎える中、街中では今も反政府デモが続いていた。今年5月の「トルコ暴動」。トルコ政府は公式に「ある外国勢力の存在がある」と明言。あの「アラブの春」を仕掛けたとも言われる国際組織、知られざる「革命ビジネス」とは・・・。
トルコ悲願へ「スパルタ五輪作戦」実行中!
夜が明けたばかりのイスタンブール、一斉に走り出す人々がいた。24時間体制の「スパルタ式大清掃」。政府の職員の厳しい指示の下で行われ、町中にはゴミ一つなくなっていた。更に市内を走るトラムや海峡フェリー、高層ビルまでがオリンピック招致の広告でラッピングされ、町はオリンピック一色に染まっている。急成長するトルコ、この10年間で国民所得が倍になり、1台1000万円の高級車に1億円を超えるプール付きの高級住宅も飛ぶように売れている。そんな中、街の中心部では反政府デモが続いていた。他のイスラム諸国と比べ自由な政策で成長を実現してきたトルコだったが、酒類の夜間販売禁止や女性のスカーフ着用許可など、政府がイスラム政策を強めているのだ。オリンピックと経済成長、そしてイスラム化の狭間で揺れるトルコ国民の本音とは・・・。
トルコ暴動と影の「革命輸出企業」
5月トルコ各地で大規模な反政府デモが勃発。五輪招致レースの最中、破壊活動まで起きた「トルコ暴動」は世界に衝撃を与えた。トルコ政府は「デモを裏から煽ってビジネスにしていた人間がいる」と断言。「外国勢力の存在がある」と言うのだ。取材班はトルコ国営放送の日本人特派員に密着。あの「アラブの春」をはじめ世界各国のデモや暴動、革命の場で使われていた「謎の拳マーク」という共通点から「革命をビジネスとして輸出している企業」に辿り着く。
革命指南役 組織の中心人物を直撃!
取材班は組織の人物を追って、未だ紛争の傷跡が残るセルビアへ飛んだ。かつてセルビアの独裁政権を倒した英雄で「エジプトの政変に関わった」と自ら話す人物に接触。トルコ暴動との関係は?革命ビジネスとは一体…。
【沸騰ナビゲーター】
畑中美樹(国際開発センター エネルギー環境室研究顧問) 1950年東京都生れ。慶應義塾大学経済学部卒業。 富士銀行、中東経済研究所カイロ事務所長、国際経済研究所、国際開発センター エネルギー・環境室長などを経て現職。ジェイ・エル・エナジー代表取締役も務める。中東・北アフリカ地域で豊富な人的ネットワークを有する。著書に『「イスラムマネー」がわかると経済の動きが読めてくる!』(すばる舎,2010年)『中東のクール・ジャパニーズ』(同友館,2009年)『中東湾岸ビジネス最新事情』(同友館,2009年)など。
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