←第18回  
第19回
夏樹静子サスペンス Wの悲劇
テレビ東京 5/23(水)20:54〜22:48
BSジャパン 5/20(日)21:00〜22:54
原作
夏樹静子 「Wの悲劇」 角川文庫
脚本
吉本昌弘
演出
赤羽博
キャスト
和辻淑枝・・・名取裕子/和辻道彦・・・萩原流行
和辻卓夫・・・羽場裕一/和辻摩子・・・大河内奈々子/一条晴生・・・奥貫薫
和辻繁・・・河原崎建三/和辻与兵衛・・・早坂茂三/和辻みね・・・草村礼子
中里右京・・・夏八木勲

あらすじ

毎年恒例の和辻産業社長・和辻与兵衛の誕生日パーティーが和辻家の別荘で行われた。そこには、親族に加え、与兵衛の主治医・間崎鐘平と孫の摩子の家庭教師である一条春生も招待されていた。この日は、与兵衛から重大な話があるということで、彼の遺産をあてにしている親族たちは、落ち着かずにいた。
 夕食も終わり、使用人も帰省してしまうと、与兵衛の甥で和辻産業秘書の卓夫は、さっそく与兵衛にその重大な話をするよう促す。すると与兵衛は、卓夫が女性に入れあげて会社のお金に手を出していることや、与兵衛の弟で副社長の繁が、彼の遺産を先物取引の損失に当てようとしていることを指摘する。さらに、与兵衛の娘婿で大学教授の道彦も、研究費のために遺産をあてにしていることを言い当てられる。同様する三人を前に、与兵衛は、話は明日に延期すると言い放ち、二階の自室に引きあげてしまう。
 その後、与兵衛の娘で道彦の妻・みね、繁、卓夫と道彦が集まっており、鐘平もやってきた。そして、道彦は、与兵衛の部屋にいる摩子の様子を見に二階に上がっていった。
 一同が、恒例行事のポーカーを始めようとすると、突然、道彦の叫び声が響いてきた。一同が驚いて居間から出ると、立ちすくんでいる道彦と、階段で震えている摩子の姿があった。しかも、摩子のブラウスの胸元は引き裂かれ、手首からは血が流れていた。
 二階の与兵衛の部屋に入った道彦と卓夫は、ナイフが刺さった与兵衛の死体を目の当たりにする。そこへ、繁と春生に支えられたみねもやってきた。呆然とする一同に、摩子は、与兵衛に乱暴されそうになったため、ナイフで刺してしまったと話す。
 すぐに警察に連絡しようとする道彦に、みねは、和辻家の名誉のためにも、犯罪者を出すわけにはいけないと、彼を止める。一同は、みねの言葉に同意するものの、死体の処分に頭を悩ませる。すると鐘平が、外部の人間の仕業に見せかけた方がいいと提案する。そして、摩子を守るためにも自分の指示にしたがってほしいと言い、死亡時刻を誤魔化すために与兵衛の遺体をベランダに出す。さらに、与兵衛の部屋にある現金と貴金属を摩子に渡し、摩子のアリバイを成立させるため、東京に帰るよう指示をする。
 摩子が乗ったタクシーが出発すると、みねは洋食屋にグラタンの出前を頼み、繁に与兵衛の振りをさせ、彼が生きていたことを印象づける。その後、鐘平は、与兵衛の口に胃チューブを入れ、グラタンを流し込んだ。また、強盗が使用人しか使わない、裏口から侵入したと見せかけるために足跡の細工も行う。一同は最後に、警察の事情聴取に備えて、アリバイを成立させるため、ポーカーの勝敗を決める。
 与兵衛の死体を部屋に戻し、すべての準備が整った翌日、中里刑事らが別荘に到着する。居間に集まった一同に、中里は事情を聞くが、皆は打ち合わせ通りの答えをする。そこへ、東京から摩子が戻ってきた。しかし、摩子と淑枝の様子を窺っていた中里は、二人の行動を不信に思う。
 その後中里は、鑑識がビニール袋に詰めた裏庭の土に、小麦粉が混ざっていることに気づく。すぐに和辻家の使用人に連絡を取り、食料倉庫を捜査すると、床に小麦粉が点在していた。しかも、点在しているかのようにみえた小麦粉は、ある方向に向かって落ちており、その先にある棚には箱が置かれていた。そして箱の中には、小麦粉とともに、一同が足跡を偽装した際に使用した靴が隠されていた…………。