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第35回
浦上伸介事件ファイル
みちのく角館殺人事件
テレビ東京 9/19(水)20:54〜22:48

BSジャパン 9/16(日)21:00〜22:54

原作

津村秀介 「雨の旅 角館の殺人」 祥伝社

脚本
橋本以蔵
演出
伊藤寿浩
キャスト
浦上伸介
前野美穂
堀内辰男
小此木裕子
山口健一
……
……
……
……
……
高嶋政伸
雛形あきこ
大沢樹生
水島かおり
池内万作
 

あらすじ

  週刊誌記者の浦上伸介は、事件を追ってカメラマンの前野美穂と秋田までやって来た。しかしスクープを逃し、仕方なく角館の町を観光する。
 抱き返り渓谷に来た2人の耳に、突然悲鳴が響き渡った。声の方に駆け寄ると、林の一角に腐乱の進んだ女性の死体を発見する。その周りには野犬に食い散らかされたようなシートが散乱していた。そして死体の服のポケットから半分に破られた写真、体の下からはH・Oというイニシャル入りのタイピンが出てきた。東京で連絡を受けた編集長の細波は、伸介と美穂にこの事件を追うよう指示した。
 翌日、角館警察での記者会見で、主任刑事の滝川は、死体が死後1年程経過しており、死因は辺りの石で殴り殺された頭蓋骨陥没骨折と推定した。被害者は堀内美奈子という女性で、3年前に行方不明となり、捜索願いが出されていた。警察は捜索願いを出していた秋田市内に住む美奈子の兄・堀内辰男に身元確認をお願いする。
 遺体安置所にいる堀内辰男の元に、刑事の滝川と根岸が、3年前まで美奈子とつき合っていた山口健一を連れてきた。健一は根岸の取り出したイニシャル入りのタイピンを見て、それが小此木宏という男の物であること、そして美奈子を殺したのは小此木だと言い放つ。
 伸介たちは、健一から美奈子と小此木との関係を聞く。同じ角館の出身で、東京で偶然再会した健一と美奈子は同棲を始めた。結婚も約束した2人だったが、健一が大学の同級生、小此木を紹介してから2人の仲はおかしくなったという。派手好きで結婚願望があった美奈子は、当時フリーターだった健一からエリート商社マンの小此木に乗り換えたのだ。しかし小此木は、会社の常務の娘・裕子と二股をかけていた。健一は、小此木が裕子との結婚に邪魔になった美奈子を殺したのではと考えていた。美穂は話を聞きながら、美奈子が着ていた洋服がずいぶん前の流行ものであることに疑問を抱く。
 翌日、東京に戻った伸介は、先輩記者・谷田から小此木がニューヨーク支社に駐在中だと聞かされる。小此木の家を訪れた伸介と谷田は、小此木の義母・大石夏から、3年前の7月16日に小此木と裕子が結婚したこと、アメリカへは翌日の17日に出発したことを聞く。そこへ裕子がやってきて、3年前に渡米して以来、小此木は一度も日本に帰っていないと言う。事実なら、小此木が1年前に美奈子を殺すことは不可能だ。帰り際、伸介たちはお手伝いのユリから、昨日帰国したはずの小此木の行方が分からないと告げられる。
 編集室に戻り、事件の関係を推理していた伸介と細波の元に、秋田の美保から電話が入る。なんと、小此木宏が殺されたというのだ。伸介は秋田に行き、小此木が駅である男と待ち合わせていたことを知る。なぜ小此木は角館へ来たのだろうか?そして待ち合わせていたのは誰なのか?
 東京では谷田がブティックを訪れ、美奈子のシャツが3年前の流行以来、扱われていないことをしる。しかも数日前にも同じことを聞きに来た男がいた。谷田から連絡を受けた伸介は、その男が山口健一であることを察する。伸介は、美奈子が本当に1年前に殺されたのか疑問を持ち始めていた。
 伸介と美穂は、東京都観察医務院の沢渡医学博士に会うため、休暇中の博士を田沢湖に訪れた。検視解剖の結果が間違っていると睨む伸介の話に、沢渡博士は気温の低さと、死体が外気から遮断されていた場合、腐乱の進行は遅くなると示唆した。伸介は死体の傍に散乱していたビニールを思い出す。推理が当たっているなら、美奈子は小此木の渡米前に殺されていた可能性が出てくる。健一も同じように考えたなら、美奈子の敵討ちとして健一が小此木を殺したのではないか?しかし、小此木が殺された日、健一には東京にいたという完璧なアリバイがあった。
 伸介と美奈子は、辰男から妹に対するやりきれない気持ちを聞き、小此木が辰男にとっても憎い仇であることに気づく。伸介たちは調査の手を広げていくのだった。