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第72回
文書鑑定人・白鳥あやめの事件ファイル
−三万分の一の告発−
テレビ東京 6/12(水)20:54〜22:48

BSジャパン 6/9(日)21:00〜22:54

原作

吉田公一 「文書鑑定人 事件ファイル」 新潮OH!文庫 

脚本
土屋健文
監督
吉田啓一郎
キャスト
白鳥あやめ
白鳥いづみ
松尾秀作
辻野誠一郎
中嶋亜由美
鷹野欣也
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八千草薫
遊井亮子
小野寺昭
秋野太作
川上麻衣子
高橋克実
 
あらすじ

  かつて科学捜査研究所に勤務していた白鳥あやめは、科学と経験から書類の真贋を見極める「文書鑑定人」である。ある日、男性の死体が発見されたという連絡を受け、あやめの一人娘で警視庁捜査一課警視のいづみは、事件現場の新宿のホテルに急行する。被害者は、鮎原総合病院の医者・佐々木和男で、握っていたカッターナイフで自分の腕を切ったとみられた。また自らの医療ミスの責任を詫びる遺書も発見され、いづみは佐々木の死を自殺と判断する。


 一週間後、弁護士の鷹野欣也があやめの元を訪れる。佐々木医師の一人娘が遺書の偽造を訴えてきたというのだ。父親と2人暮らしをしていた娘は、父が自分を置いて死ぬはずがないと信じて疑わない。警察に相手にされない娘を不憫に思った鷹野は、遺書の鑑定をあやめに依頼する。


 佐々木医師の遺書と生前の原稿には、すべての文字に類似性が見られた。この時点で、遺書は佐々木医師の自筆によるものとほぼ断定できたが、あやめは遺書の文字から謝罪の「心」が感じられないことが引っ掛かり、伊豆・湯ヶ島の旅館で働く辻野誠一郎の元へと向かう。


 辻野は元贋作師で、15年前に良寛の贋作をあやめに見破られて自首した過去があったが、今ではすっかり筆を折り、真面目に生活をしていた。あやめは辻野に佐々木の遺書を見せ、ここまで精巧な偽造は辻野ほどの名人でないとできないと思い、彼を訪ねたことを告白する。しかし辻野は、贋作の世界から足を洗った自分にはここまで似せて書くのは不可能だと告げる。安心したあやめは、遺書が本人の筆跡であるという鑑定書を鷹野に渡す。


 一方、いづみの元に妙な投書が届いた。そこには、鮎原総合病院には他にももみ消された医療ミスがあり、佐々木医師はそれも告発しようとして病院関係者に殺されたと書かれていた。あやめは、佐々木医師の死に再び疑問を持つ。


 その後、水墨画家の中嶋敏宏が自宅で何者かに刺殺される。死体の傍には血痕を拭き取った跡があり、被害者のダイイングメッセージとみられた。現場に残されていた指紋を照合した結果、15年前に贋作の詐欺罪で起訴され、実刑を受けた辻野の指紋と一致する。目撃証言から作成されたモンタージュにも辻野は酷似していた。


 辻野の部屋を捜索したいづみと部下の松尾は、辻野と中嶋が親しげに写っている古い写真を見つける。辻野は中嶋殺しの犯人として有力視されるが、あやめは彼の無実を信じて濡れ衣を晴らす決意をする。


 翌日、鷹野と中嶋の通夜に出席したあやめは、中嶋の妻・亜由美に近づく辻野を目撃する。辻野はあやめの姿に気づき逃走、鷹野が後を追うが逃げられてしまう。あやめは「辻野は犯人ではない」と亜由美に告げ、捜査への協力を依頼する。


 いづみと松尾は、15年前に辻野が良寛の贋作を売りつけた骨董屋・玉泉堂を訪れ、主人の岩崎に話を聞く。辻野と中嶋の写真を見た岩崎は、以前2人はよく店に出入りしており、師弟関係のようだったと語る。いづみは、辻野が水墨画家として名声を得た中嶋に、贋作の仕事をしていた過去をばらすと強請っていたのではと疑う。そこに、玉泉堂近くのコンビニの監視カメラに辻野が写っているという連絡が入り、いづみは現場へ向かう。それを知ったあやめは、玉泉堂に電話をし、そこを訪れていた辻野にファッションホテル・スペーシーへ向かうよう命令する。スペーシーは、あやめの女学校時代の友人・塚本房江が経営しており、顔が利くのだった。


 ホテルに到着したあやめと鷹野は、辻野から事件について話を聞く。すると辻野は、自分が中嶋を訪ねた時にはすでに彼は死んでいたと語る。辻野は、あやめが見せた佐々木医師の遺書を中嶋の偽造ではないかと考え、真相を確かめようと家を訪れ、事件に遭遇したという。あやめがダイイングメッセージを消した理由を尋ねると、辻野はためらいながら、「カタカナで“アユ”と書かれていたから」と告白する……。