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第82回
松本清張没後10年特別企画
家紋
テレビ東京 8/21(水)20:54〜23:18(30分拡大)

BSジャパン 8/18(日)21:00〜23:24(30分拡大)

原作
松本清張 「家紋」
脚本
大野靖子
監督
長尾啓司
キャスト
雪代・美奈子
松野刑事
お房
浩司
真典
富島政江
……
……
……
……
……
……
岸本加世子
大地康雄
泉ピン子
神田正輝
吹越満
藤村志保
 
あらすじ

 粉雪舞う冬の夜…北陸の旧家・生田家の分家である市之助と妻の美奈子が何者かに惨殺された。犯人は夫婦の家を訪れ、本家の使者と偽って市之助を呼び出し、さらに美奈子も巧みに連れ出した。そして翌朝、2人の死体は村から町に通じる近道で無惨な姿となって発見された。


 犯人を目撃したのは、隣家の主婦・お房と市之助夫婦の5歳になる娘・雪代である。当初、犯人は雪代も連れてくるよう美奈子に指示したが、熱のあった雪代はお房に託されたため、道連れを免れた。


 お房は犯人の特徴として、生田家の家紋の入った提灯を持ち、頭巾を被った釣鐘マントの背の高い男と証言する。県警の松野刑事らが捜査に乗り出すが、凶器や提灯などの物的証拠や証言に該当する男は見つからなかった。さらに本家と分家の繋がりの強い田舎では、地元民が協同で身を護るという姿勢が強く、それが捜査の壁にもなった。事件はそのまま迷宮入りとなり、孤児となった雪代は親族会議の結果、同じ分家に嫁いだ初江の母・富島政江に引き取られることになった。


 それから18年後、雪代は両親の死の真相を知らぬまま、政江の実家・博多で幸せな生活を送っていた。しかし結婚を前にして、記憶に残るあのマントの男が夢に出てくるようになる。雪代は不安を消し去るために政江に真相を尋ね、両親が殺害された事実を初めて知る。そして今は金沢で刑事をしている松野の元を訪れ、犯行が計画的だったことや動機が怨恨だったことなどを聞く。雪代も当時の記憶を呼び起こすが、犯行の動機となるような節は見当たらなかった。事件はすでに時効を迎えたと告げる松野は、過去のこととして忘れるよう雪代を諭した。雪代もそれに頷くが、雪代にはあることが心にしこりのように残っていた。


 それは5年前、雪代が本家の葬式で村へ帰った際に、両親の供養に読経してもらった徳蓮寺の住職・真典の一人歩く姿だった。遠い昔にどこかで見た記憶のあるその風景が、雪代に事件を解決するきっかけをもたらすことになるのだが…。


 一方松野は、金沢で逮捕した寺荒らしの容疑者の盗品の中に、手ぬぐいにくるまれた仏像の一部を見つける。その手ぬぐいには紛れもない、生田家の家紋が描かれており、さらに「美奈子」と名が記されていた。その手ぬぐいは仏像の台座に隠すようにしまわれていたこと、さらに署名の筆跡が殺された美奈子のものであることを確認した松野は、博多へ連絡を入れる。しかしすでに雪代は、マントの男の正体と家紋の提灯の謎を暴くため、再び生まれた村へ向かっていた…。