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第121回
密会の宿
北鎌倉不倫殺人旅行 
テレビ東京 7/30(水)20:54〜22:48
BSジャパン 7/27(日)21:00〜22:54
原作
佐野洋「密会の宿」シリーズ(徳間文庫)より
脚本
深沢正樹
監督
和泉聖治
キャスト

桑野厚子
久保 隆
番場周平
大坂絹子
大坂秀之
大坂芳子
高戸紀代
沼田 勝









岡江久美子
東 幹久
西岡徳馬
川島なお美
本田博太郎
中山麻理
奈良富士子
小宮孝泰
 
あらすじ

 鎌倉の郊外にある旅館「くわの」は、場所柄人目を忍んで利用する客も多く、世間では”密会の宿”と呼ばれている。ここでは未亡人の美人女将・桑野厚子のもと、居候から番頭になった推理作家志望・久保隆や、4人の仲居らが働いている。久保は厚子に密かな恋心を抱いているが、厚子は全く気付いていない。


 ある日、「くわの」をチェックアウトしたばかりのカップルのうちの男が、旅館近くの崖下で遺体となって発見された。たまたま側を通りかかった久保は、その第一発見者となる。男は商社の営業部長、榊原で、一緒に宿を出たのは榊原の愛人でホステスの小柳繭美だった。繭美は、榊原と一緒に宿を出たことは認めたか、その直後に榊原が「誰かがこっちを見ている」と言い、その場で別れたと言う。その時、2人を見ていた人物が浮気調査の探偵なのではないかとの推測も出るが、妻は夫の浮気に気づいていなかったためその可能性は消え、妻の犯行という線も妻のアリバイで無くなった。


 翌日、伊東で喫茶店を営んでいるという大阪秀之・絹子夫妻が旅館を訪れた。結婚記念日だという2人は仲睦まじく、厚子もしばしば心が和む。


 事件から3日後、一人の女性が厚子を訪ねてきた。女は、以前若い男と旅館を利用したことのある客、高戸紀代だった。その女は、厚子に「500万なんて用意できない、写真とテープを返して」と訴え、いきなり果物ナイフで厚子に襲いかかってきた。物音に気づいた久保が間一髪取り押さえ、事なきを得る。身に覚えのない厚子は紀代を落ち着かせ、事情を尋ねる。


 紀代の話によれば、10日程前「旅館 くわの 桑野厚子」と差出人の名が書かれた手紙を受け取ったという。手紙の中身は「旅館を利用した際に、写真の撮影と録音をした。その代金として500万円を書留で送って欲しい」という脅迫文だった。紀代は500万円を用意できず、50万円を送金したが、写真もテープも送られてこなかったという。一体誰が、何のために厚子の名前を騙ったのか?名前を利用され憤慨する厚子を見て、久保は「自分が解決して見せる!」と奮起する。


 鎌倉北郵便局を訪れた久保は、紀代からの書留の受取表に確かに「桑野」という受取人のはんこが押されているのを確認する。郵便局員の沼田に聞くと、その書留は仲居に渡したという。仲井達の誰かが金を受け取っているのか?久保が注目して見ていると、仲居の誰もが怪しいように見えた。


 その2日後、久保は郵便物の中に厚子宛の赤い封筒を見つける。差出人は、紀代だった。手紙を読んだ厚子は、内容を訪ねる隆に「なんでもない」と答える。


 その後、紀代が旅館を訪れた。紀代の元には再び厚子の名を騙った手紙が届いており、中には「余計なことをしてもらっては困る。これで終わりにするから、あと50万円だけ書留で送って欲しい」と書かれていた。厚子の元に届いた赤い手紙の紀代が出したものではなかった。困惑する紀代と隆を前に、厚子は「犯人の検討がついたが、証拠を掴むまでは言えない」と言う。


 その夜、以前夫婦で宿泊した大阪秀之が妻・絹代とは別の女性と宿を訪れた。女は大阪秀之の兄の妻、大阪芳子だった。2人がチェックインしたしばらく後、絹子が「いるのはわかっているのよ!」と怒鳴り込んでくる。直後、大阪の叫び声が響き、部屋に駆けつけた厚子達は、頭から血を流している大阪と、大阪芳子が刺されて死んでいるのを見る。大阪は「ショートヘアの女が入ってきて…」と言う。久保は、大阪たちが来る直前にチェックインした、ショートヘアの女が宿泊した部屋に急行するが、既に女の姿はなかった。旅館を訪れた客の相次ぐ変死に関連性はあるのか?宿で繰り広げられる男女の様々な実態から、事件はやがて意外な方向へ…。