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第123回
誘拐者の声音
その朝お前は何を見たか
テレビ東京 8/13(水)20:54〜22:48
BSジャパン 8/10(日)21:00〜22:54
原作
笹沢左保「その朝お前は何を見たか」(角川文庫)より
脚本
吉田弥生
監督
小林俊一
キャスト

三井田 久志
結城 淳子
結城 雪枝
三井田 沙織
藤宮 善次郎
津田刑事
浜名 昌男
広川刑事









中村雅俊
浅田美代子
赤木春恵
有沢妃呂子
鶴田忍
峰岸徹
川ア麻世
前田淳
 
あらすじ

 京都に住む東西銀行頭取・藤宮善次郎の一人娘・陽子が、六甲山にある藤宮所有の山荘から姿を消した。藤宮が捜索願いを出した矢先、女の声で身代金1億円を要求する電話が入り、警察は誘拐事件として捜査を始める。しかし、2週間以上経っても犯人に繋がる有力な手掛かりが得られず、警察は公開捜査に踏み切り、犯人との電話のやり取りをマスコミに公表した。


 その頃、三井田久志の息子・友彦は、ラジオから流れた犯人の肉声を聞き、「お母さんの声だ!」と叫ぶ。息子の反応に愕然とする三井田だったが、再び流れた犯人の声は、確かに2年前に出て行った妻・沙織の声だった。


 三井田久志は、以前ジャンボジェット機の副操縦士だったが、フライト中、機長の急病で操縦を任された際、突然、高所恐怖症に陥り、2度と操縦席に戻ることができなくなった。パイロットを辞め、トラック運転手になるが、その直後に沙織は家を出て、残された友彦はそのショックから引きこもりになった。そんな友彦を不憫に思い、三井田の隣人・結城淳子とその母・雪枝が食事の世話などをしていた。淳子も犯人の声が沙織であることを確信しており、三井田は友彦のためにも、三井田の性で逮捕される前に沙織を見つけ出し、離婚届にハンを押させることを決意する。


 三井田は沙織の母・喜久子を訪ね、沙織が2年前に男と一緒に金の無心に来ていたことを知る。しかしその2ヵ月後、その男から沙織が出て行ったきり帰って来ないと電話があったという。男は「浜名昌男」と名乗り、連絡先に奥多摩の温泉旅館の電話番号を告げていた。淳子は以前、沙織が「まあちゃん」と呼ぶ男と、家の前で仲睦まじくしていたことを思い出す。三井田は友彦を雪枝に預けて、淳子と温泉旅館へ向かった。


 温泉旅館に着いた2人は、そこの従業員・浜名と会い、沙織との関係を尋ねる。浜名は、クラブで沙織に声をかけられて交際を始め、その後、当時働いていた店の金を持ち逃げして駆け落ちしたが、金が底をついたため、2人で喜久子を頼ったという。しかしその金もなくなると、沙織は銀座で水商売を始め、売れっ子になるやいなや浜名の前から姿を消したという。


 一方、警察の捜査は進展がなく、犯人に指示された身代金の受け渡しも失敗し、それ以降、犯人からの連絡はなかった。5年前に妻を亡くしている藤宮は、一人娘の情報提供を必死に呼びかけ、その表情は憔悴しきっていた。警察は、被害者の生存の可能性は低いと判断し、遺体の捜索を開始する。そして無念にも、六甲山中で陽子の遺体を発見する。現場は、山荘から300メートルくらいの場所で、誘拐してすぐ殺害したと見られた。身代金に執着をみせなかった犯人、目的は最初から"殺し"だったのだろうか?


 その頃、三井田は沙織が水商売していた店に行き、沙織が客として来ていた「杉崎興産」という貸しビル業社長・杉崎基弘と出て行ったことを知る。杉崎は、京都と神戸にビルを持つ大金持ちで、沙織にはマンションや神戸の店まで与えていた。しかし杉崎も、沙織に逃げられていた。


 次々に男の影が浮上する沙織。自分の知らなかった妻の素顔に、三井田は沙織探しを続けることをためらう。しかし、息子・友彦の笑顔をもう一度取り戻すことを強く誓い、沙織を探すため、神戸へ向かう…。