←第142回
第143回
3周年記念第4弾!
十年
妻が夫を裏切った日     
テレビ東京 1/28(水)20:54〜22:48
BSジャパン 1/25(日)21:00〜22:54
原作
小杉健治「十年」より
脚本
金子成人
監督
井上昭
キャスト

漆原和樹
漆原冴子
溝口由喜子
北山久仁枝
野田直彦
竹井守
滝本克己
北山茂
溝口孝道
船越医師











大杉漣
風吹ジュン
寺島しのぶ
藤真利子
本田博太郎
遠藤憲一
石丸謙次郎
三浦浩一
寺島進
津嘉山正種
 
あらすじ

 漆原製作所社長・漆原和樹は、末期がんに冒されている妻・冴子のある秘密を探るため、京都・高雄の神護寺に向かっていた。治る見込みのない妻の闘病生活を支え、病院でも仲睦まじいと評判の夫婦仲に何の疑いもなかった和樹だったが、ある1枚のメモが妻への疑惑を抱かせた。


 6月上旬、一時退院していた冴子の再入院が決まり、荷物の準備をしていた和樹は、冴子の手帳から落ちた1枚のメモを拾った。そこには「平成十五年七月二日 神護寺 十時 直彦 平成五年七月二日」と書かれていた。和樹の脳裏に、冴子の「7月2日までには外出できるかしら」という意味ありげな言葉が浮かぶ。


 和樹はこのメモに書かれた「直彦」と冴子は互いに思いを残しながら別れ、十年後に会う約束をしたのではないかと勘繰り、冴子の高校時代からの親友・久仁枝に、冴子の過去について聞くが、「直彦」についての情報は得られなかった。そして和樹は、京都に行けない冴子の代わりに約束の時間、約束の場所へ行くつもりだと話す。久仁枝は「行かない方がいい」と止めるが、和樹は「冴子が約束を守らない女じゃないことを証明したい」と聞き入れない。そこには嫉妬の思いもあった。


 7月2日、10時に和樹は神護寺に赴いた。和樹は1時間待ったが、「直彦」は現れず、半分ホッとした気持ちで帰ろうとする。ところがその時、「冴子さんと関わりのある方でしょうか?」と一人の女に声をかけられる。女は「田中直彦の義理の妹」で、「溝口由喜子」と名乗った。由喜子もまた、義兄が来られない代わりに来たという。


 由喜子の話では今年4月、交通事故で入院した義兄・直彦から「平成十五年七月二日 神護寺十時 冴子」と書かれたメモを渡され、「昔の恋人と思いが変わっていなければ、10年後に会う約束をしている」と聞かされた。直彦はその10日後、亡くなった。直彦と冴子は、由喜子の父が嵐山で経営していた会計事務所の所員と、取引先の工場長の娘という関係で知り合ったが、当時、直彦は由喜子の姉と結婚していて冴子とは不倫関係にあり、2人は別れたのだ、という。


 その夜、和樹と由喜子はバーで酒を飲みながら互いの身の上話をする。言いようもない嫉妬と腹立たしさを隠せない和樹に対し、由喜子は妻に対する愛情の深さを感じ「羨ましい」と言う。由喜子は、暴力夫から逃げているのだという。2人は心の隙間を埋めるように、惹かれあうものを感じる。


 和樹と由喜子は、7月5日、再び京都で落ち合った。2人は自然にホテルに向かうが、ホテルの前で和樹は、由喜子が駐車場で女を乗せて走り去る男に気を取られているのに気付く。しかし「知り合いか」と尋ねると、由喜子は否定した。その夜、2人は一夜をともにし、再び12日に会う約束をして別れる。


 和樹が帰郷した2日後、冴子が息を引き取った。最後の言葉は「ありがとう。ごめんね」だった。
 冴子が亡くなった日、京都・嵐山の保津川上流で身元不明の男性の死体が発見された。死後1〜2日経過しており、体中に傷があったことや、死体が水を飲んでいなかったことなどから他殺と断定された。一方、和樹は由喜子との再会を祇園祭の宵山で賑わう16日に変更した。しかし約束の場所に由喜子は現れず、携帯も繋がらない。和樹は探偵事務所に由喜子探しの調査を依頼する。ところが、嵐山に「由喜子」という娘のいる会計事務所はどこにも存在しなかった。由喜子の身の上話が嘘なのだとすれば、冴子と直彦の話も嘘なのか?和樹は訳がわからなくなってしまう。


 京都の夜道を歩きながら、和樹は身元不明の殺人事件の被害者の似顔絵を目にする。それは由喜子がホテルの前で気を止めていた男だった…。