【Shop Fujiyama】

いらっしゃいませ! 
『ショップ・フジヤマ』ロスアンゼルス店へ!

忙しくてミュージックストアにも行けない、ロックスターのお客様に、
お気に召すであろう新作のDVDを厳選しオススメする、コーナー。

まずは
「三度目ですね」とケニー。

「いやいや、(ニコニコ)まだまだまだまだ……
まだまだ行きますよ。4回! 5回!」
と、ひとり盛り上がる。
あぁ、その暑苦しさが、私個人のフィーリングにしっかりマッチする、
偉大な男の弁。
キモカワならぬ、エロカワならぬ、アツクル男! スターレス嶋だ!!

「でも、嶋サンが来ると、プログレ一色になっちゃうんで…」と、
ケニー、シェリーからも苦言を呈される偉人。

果たしてスターレスは言った。
「いやいや、まだまだ、他の引き出しありますからね」と。
そう、今宵のスターレスは、
プログレを封印する。
愛するクリムゾン話は封印する。
そんな意気込みであったのだ!!!!!!

………という、つもりだったのだ。

………いやはや、そもそもは。

あぁ……果たして。

スレイド

「coz I love you……この曲ですよ。最初にボクが好きになったの。
みなさん……お気づきとは思いますが、
クリムゾンの中期に似ていませんか?」

と、いきなりのスターレス。
えっ? いま何て?
クリム……ゾン? いや、似てるかと言えば、似てないし……。

あぁ
朝令暮改……、朝三暮四……、君子豹変……
言行相反…、同床異夢…、独立不覊…、漢文之瑕…と。
お気に入りの四字熟語辞典片手に、片っ端から記していく。
スターレスに……敬意を評して。

果たしてマーティは……言った。
いや……、言ってしまった。

「スレイドといえば、この曲だよな。
Come on feel the noise!」
と。
いやはや
スターレスの異様に澄んだ視線は、果たしてマーティを見つめ……
やおら、苦渋の表情を滲み出す。

「あっ〜〜〜……
ソレ、やっちゃったか。
ソレ、やっちゃっちゃなぁ〜。
……クワイエットライオットがコピーしたヤツですよね。
う〜〜〜〜〜ん、ビルボードとか、あーゆーのでヒットしちゃうと、
価値……下がるんですよね〜」

もはや、すべてがスターレス標準……嶋スタンダード。
強烈なオタク臭が心地よい。異様に澄んだ瞳が不気味に光る、男の純真。

そう! オタクは勝手なのだった。己の基準がすべてなのだった。
そして、もちろん、一方的に、マシンガントークなのだった。
なおかつ……オタクは人の話に耳を貸さないのであった。そう!
………絶対に!!

果たしてマーティは言った。
「キッスはスレイドに影響されたんですよ!」

「ん? あーーーーーーー」とスターレス。

「えっ? 思わない? キッスファンで?」とマーティ。

そんなマーティの力説に対してスターレスは
「そーーーーーー……
  そーーーーーー……」
と、
かなり高めのイントネーションで、
斜め上空に視線を泳がす不審な行動。

シェリーが……たまらず、言い放った。

「思わないみたいです!」と。

………最高だ、最高のオタクっぷり。しかし、それだけじゃない。
スターレス嶋の暴走は……さらに続くのであった。
それは、ショップフジヤマが、三枚目のDVDを紹介せんとする…その時!

スターレス「ちょっと待って下さい! ボクの方から出しますね。
      ショップ・タカシマから!」

……もはや、意味など不明な偉大なる暴走理論! 
ボクの方からって、どういうことなの??
なにかが、完璧に間違っているのはわかる。
もしかして
言うなれば、これはスターレスの傍若無人な振る舞いじゃないか。
怒ったていいんだよ。叱ったていいんだよ。ゲストだろうが、なんだろうが
あまりに無茶するんなら……。

果たして……希代のダジャレ好きマーティは、そんな嶋の暴走に、
モノの見事に反応した……

「えぇぇぇ!! 高島屋ですか??」

いやはや……。そんなマーティにスターレスは言った。

「……(しばし、マーティをじっと見つめ)
……まんまじゃないですか?」
と、冷酷なまでにさらりと。
すでに……勝負はついていた。

気をとりなおし、喜々として、
懐から取り出したメモ書きをシェリーに手渡すスターレス。
もはや独壇場。

「ちょっ ちょっ ちょっと、コレ、読んでくれますか? コレ!」

素敵な嶋乗っ取り計画! ロックフジヤマが、ロックタカシマに!

シェリー「……えーっと、えっえ、英国…プログレッシヴジャズロックの至宝。
      ソフトマシーン! グライズ!」

すかさずスターレスがあのポーズを!

「フジヤマ!!!!
………これ、流行ってんですよね、今ね(ニヤニヤ満足げな微笑み)」


素敵だった。一連の無血革命。

スターレスよ。
どうやったって、
口を開けば、やがて「クリムゾン話」に帰結するのだ。
それは、あなたの本能なのだ。

「すべての道は、クリムゾンに通ず」
そんな己の性に、
スターレスはしみじみ言うのだった。

「おかしいなぁ、何故かこの話になっちゃうんだよなぁ」と、あくまでニコニコ。

素敵だった。

さすが、役者ならではの視点!


【スタジオジリフ】
長身の男が、
目を輝かせステージ上に立っていた。
一片の邪悪さも無い、澄んだ瞳。
育ちの良さを感じさせる、無垢な輝き。

……断言しよう。
この男の魅力は……間違いなく「全国区」だ!!

スターレス嶋!!
何度でも言う!! スターレス嶋!!
健全なる深夜番組が産み出した最強モンスター!

あぁ、その純粋すぎるゆえの狂気に…酔いしれたい。
あぁ、静寂な沼にひっそりと咲く一輪の、
白い蓮の花の様に美しき……あなたの狂気に酔いしれたい。

「今ね、帝国劇場でお芝居やってるんですけどね、
その舞台の袖でエアギター、流行ってるんですよ」


「いやいや、それだけじゃなくてね、
そこに大道具さんがいまして……ぼくにイイですかって。
それだけで、ぼく分かって。
あぁ、いいですよって言って、二人で……フジヤマ!
もう、深刻な演技して舞台袖に戻って来ても、
その大道具さんがいると……フジヤマ! すごいでしょ?」


……すごいよ。
……いやはや、すごいよスターレス。
あなたの心底嬉しそうな姿に、ウソは無い。


陸上界の織田裕二……
シンクロ界、くいしんぼ界の松岡修造……
……果たして、ロック界には。コイツがいる。
スターレス嶋!

……素敵だ。
サンタナを激しくエアギター!!


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テレビ東京