寝る前に良いことを書くと人生は変わる:カンブリア宮殿特別編
いま注目の経営者や人物に村上龍と小池栄子が迫る「カンブリア宮殿」。3月22日(木)放送の「人生100年時代に光を灯す!すご腕ドクターの最新医療スペシャル」に登場したのは、ドライアイや角膜移植などの眼科治療で改革者として注目される慶應義塾大学医学部教授の坪田一男さん。「カンブリア宮殿特別編」では、番組では放送されなかった、坪田さんのトークを公開する。
坪田教授は、現代人に多いドライアイに30年前から注目して治療法を広めてきた。ドライアイでは世界の研究者の中で論文の引用数はトップ。実は、坪田教授自身もドライアイで、ドライアイ専用メガネまで考案している。近視の研究と予防にも積極的に取り組み、心血をそそぐ角膜治療では移植を待つ多くの患者を救うためアイバンクも設立。病気の治療だけでなく"医療の仕組み作り"にも取り組んでいる。

眼で分かる捕食動物と捕食される動物の違い
村上:カンブリア宮殿と目に関係があることをご存知でしたか?
坪田:カンブリア紀の時に目ができる。
村上:そうです。アノマロカリス(注・カンブリア紀に海に生息した捕食生物で番組キャラクター)はカンブリア紀の食物連鎖の頂点にいるんですよ。
坪田:5億年ぐらい前にカンブリア紀の生命の大爆発があった時に初めて目ができて、その頃は2つじゃなくて、目が4つとか6つとか8つとかいう動物がいたんですよ。
村上:僕は自慢しようと思ったんですけど、話して。
小池:やられちゃいました。さすが。
坪田:専門ですから。
村上:初めて捕食動物というのが出てきたんですよね、カンブリア紀に進化して。捕食動物の場合、海の中だから匂いとかあまりないから目で捕食する。
坪田:今だって捕食する動物と捕食される方で、目のつき方が違うことを知っています?
小池:目の位置ですか?
坪田:位置です。僕たちは捕食する方です。だから前を向いている。ところが、捕食される方は横を向いている。なるべくサーチして危ないものが来たら逃げなきゃいけない。馬とか羊は横だけど、虎は前です。
小池:いくらでも目の話、面白い。
村上:まず捕食する側が目を進化させた時に、それで全部食べちゃったら、その後の動物の進化はない。だから捕食される側も目を進化させたんですよね。
坪田:そうですね。

「"幸福感"に関係するドライアイ」
小池:ドライアイの患者さんが増えているそうですね。
坪田:ドライアイは京都府立大学の木下教授の研究では2500万人ぐらい。本当に増えている病気です。
小池:疲れてちょっと乾くな、というのとは違うわけですよね。
坪田:疲れてちょっと乾くなというのが毎日、毎日起きたら、ドライアイを考えたほうがいいです。
村上:放っておくと、どういう事態が起こるんですか。
坪田:ドライアイは今までは目が乾いているだけと言われていましたけど、最近ドライアイだと視力が落ちる。目の表面というのは涙で覆われているわけですよね。それが凸凹になってしまって見にくくなってしまうことが分かってきました。それから、ドライアイと睡眠障害が関係するとか、ドライアイとうつ病が関係するとか。それから、僕たちの研究では、ドライアイと幸せが関係する。
小池:え〜。
坪田:というのは、不幸せな人はドライアイのリスクが高かったんです。不幸せだからドライアイなのか、ドライアイだから不幸せなのかは分からない。
小池:不幸せだと感じている人がということですか。
坪田:そう、感じている人です。
「寝る前にその日に起きた良いことを3つ書く」
小池:患者さんとの会話の中で、度々「ご機嫌」という言葉が出てきたんですが、この言葉にはこだわりがあるそうですね。
坪田:人生の価値は「ご機嫌で過ごすことだ」と思っています。僕の考えというだけじゃなくて、科学的な証拠が出てきまして、僕の好きな言葉で「Happy People Live Longer」というのがある。幸せな人は長生きする。ご機嫌な人は人生がうまくいく。ご機嫌な人が仕事をたくさんできると思っているんです。
村上:だから逆なんですよね。何かがうまくいくからご機嫌になるということじゃないんですね。
坪田:そうなんです。仕事がうまくいったから、ご機嫌だとか、手術がうまくいったから、ご機嫌ではない。ご機嫌でいるから仕事もうまくいくし、もう全ての手術もうまくいくというのが自分の考えです。
村上:人間の尊厳のありようとして、ご機嫌というスタンスがいろんなものをハッピーにするということですね。
坪田:そうです。「ご機嫌は選べる」というのが僕の立場です。ご機嫌というものを選択する。だからどんな状況にいても、例えば財布をなくして不機嫌というのも選べるけど、財布をなくしたけど今日は怪我をしなくて良かったなとか。
村上:それのトレーニング方法があるらしいですね。
坪田:有名な研究ですが、夜寝る前に、その日にあった良いことを必ず3つ書く。例えば今日はカンブリア宮殿のインタビューでうまくいったとか。それから、今日のご飯は美味しかったとか。そういうことを書くわけです。どんな時でも書く。
小池:落ち込んで帰った時もとりあえず書くんですね、寝る前に。
坪田:そう、必ず。生きているわけだから良い面があるわけじゃないですか。良い面をいつも見ていると、良い面を見ることが可能になってくる。だから、ワインが半分残っている時に、よく言うじゃないですか。半分なくなっちゃったと見るのか、半分もあるぞと見るのか。人生の見方が常にポジティブになっていく。これをやると。その後やめても半年後にもポジティブさが残る。
小池:ほお〜。
坪田:ということが分かってきた。
小池:それいいです。
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