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テレ東

2018.5.31

「日本の野菜づくりを変える!? 常識破りの”野菜生産機”」:WBS

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「ワールドビジネスサテライト」 (毎週月曜~金曜 夜11時)では、新企画「イノベンチャーズ列伝」がスタート! 社会にイノベーションを生み出そうとするベンチャー企業に焦点をあてる。そこで、気になる第4回の放送をピックアップ。


都内某所。広々とした倉庫の中に、白く巨大な"ハコ"がそびえたっていた。何かの機械のようだが、中の様子は全く見えない。


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※ 都内某所の倉庫に、大きな"ハコ"。中の様子は全く見えないが...


小さな扉を少し開けてもらうと、まず漏れ出してきたのは強烈な光。「わっ、まぶしい!」。取材に訪れたWBSの相内優香キャスターは思わずのけぞる。目が慣れてくると、視界に飛び込んでくるのが棚一面のレタスだ。少し試食させてもらった相内キャスターの感想は「しゃっきしゃき!すごくみずみずしいです」。


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※ 相内キャスターがかじった一口目、「パリッ!」と力強い音が...


この機械を開発し、6月に販売を始めるのが、2014年設立のベンチャー企業、プランテックスだ。率いるのは、山田眞次郎会長と山田耕資社長の親子。耕資社長は「これは世界の植物生産を変える装置だ」と強調する。その大きな特徴の1つが「密閉性」だという。


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※ プランテックスの山田眞次郎会長(左)、耕資社長(右)


これまでも「植物工場」は数多く存在し、話題にもなった。一般的な植物工場は、広い空間の中にいくつもの棚があり、そこに光や水、養分などを供給。さらに室内の空調を管理することで、野菜などを効率的に栽培しようとするのが"常識"だ。しかし実際には、広い室内を均一な状態に保つのは難しく、気温だけ見ても、場所によってバラツキが生まれがち。このため思うように生産性が上がらない植物工場も多く、日本施設園芸協会の調べでは、人工光で栽培する植物工場の運営事業者の6割が「赤字」だという。


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※ある従来型の植物工場。青い部分は気温が低い。生育にも影響する


そこでプランテックスは、植物工場の常識から離れ、野菜の棚を「密閉」した。これで気温や二酸化炭素濃度の管理は容易になった。さらに、プランテックスの装置では、内部の温度や湿度、光の量、風の速度などをセンサーで監視。異常を感知するとクラウド上のシステムが反応し、二酸化炭素を濃くした空気を送り込んだり、水に養分を多く流し込んだりして、常に最適で均一な環境を整えるという。こうした新しい手法によって生産性は高まり、プランテックスの装置での野菜生産量は、"従来型"の野菜工場と比べて2倍以上(同じ時間・面積で比較)に高まったという。


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※ 空気や水の流れを厳密に管理し、「均一な環境」を保つ


植物工場というよりは、いわば「野菜生産機」。これを開発したのが、山田眞次郎会長が1990年に起業した「インクス」の元部下たちだ。


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※ 「インクス」元社員たちが、プランテックス創業へ再集結した


当時のインクスは金型製造に3次元CADを取り入れ、「ものづくりの革命児」と呼ばれた有力企業で、当時の小泉純一郎首相も視察に訪れた。ところ2009年にリーマンショックが直撃し、経営破綻。民事再生法の適用を申請し、再生計画を担当したのが、現在のプランテックス社長の耕資氏だった。経営から退いた父・眞次郎氏は、破綻後をこう振り返る。「やることがなくて、ぶらぶらしていた。家庭用の植物栽培装置を作れば売れるかなと思い、240万円ぐらいかけて作ったが...」


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その「数式」は、なんと1本の「巻物」にまとめられていた。約300もの論文に書かれていた理論を、プランテックスの創業メンバーたちが1つにつなぎ合わせたのだという。「センサーで測った値がどこに影響しているか、どこをいじれば最適になるかが、これで分かる」(山田眞次郎社長)といい、これが装置の内部を制御する際の根拠となっている。数式の完成からさらに4年の開発期間を経て、"野菜生産機"はようやく完成。早くも高い関心を集めており、大手スーパーや不動産会社から問い合わせが相次いでいるという。


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※ 約300の論文をもとに、「最適な環境の作り方」を編み出した


そしてプランテックスは、「次の段階」へ動き出した。5月、山田会長や社長らが訪ねたのは「リバネス アグリガレージ研究所」。ライトを当てる時間を変えると「香り」にどう影響するかについて、研究員と議論を交わした。両社で「味」や「香り」「栄養」を高める育て方を研究し、野菜生産機の新たな付加価値にしようとしているのだ。


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※ ただ栽培するだけでなく、「味」や「栄養」を高める研究も進行中


「3年後には成分や味がコントロールできていないと、負ける」と強調する山田氏。未来の野菜づくりは、果たしてどんな姿になっているのだろうか。

詳しくは「テレビ東京ビジネスオンデマンド」へ!

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