「マネーCLIP」安価な賃貸住宅 高齢者に提供増「日経モーニングプラス」
専門家が資産運用などに役立ちそうな記事を1つ読み解く「マネーCLIP」
今回解説するファイナンシャルプランナーの畠中 雅子(はたなか・まさこ)さんが選んだ記事は先月30日付 日経新聞 朝刊「安価な賃貸住宅 高齢者に提供増」

まずは、とある不動産屋を訪れた年配のご婦人のやりとりを見てみましょう。

「持ち家を処分して賃貸に住みたい」という女性。
しかし家賃滞納や孤独死などのリスクを挙げて、不動産業者は紹介を渋っています。一人暮らしの高齢者は、増加傾向にあり一定の賃貸需要がありますが、このような貸し渋りに遭うケースが多いそうです。
こうした状況を改善しようと、2001年にスタートしたのが終身建物賃貸借事業です。

こちらの適用を受けた物件だと、高齢者は亡くなるまで賃貸住宅に住み続けることができます。認可を受けた物件は、ご覧の通り右肩上がりですが実は課題もあります。
実は認可を受けた物件の大半は、さまざまな民間支援サービスが付いたサービス付き高齢者向け住宅と呼ばれるもの。

一般の賃貸住宅に比べ割高なのが難点でした。
そのため今月にも、改正を行いシェアハウス型住宅を新たに追加するほか、事業者が認可を受ける際に必要な書類をシンプルにするそうです。
高齢者の住環境の選択肢が増えるという意味ではよい取り組みだと評価する畠中さん。

しかし今回新たに加わるシェアハウス型住宅では、生活相談を受けられないため、地域包括支援センターの場所などを把握しておく必要があると指摘します。また近くの病院の診療科にはどういったものがあるのか?などの把握も必要になるため、居住するにあたっては生活に必要なサービスのチェックリストを作成しておくとよいということです。
高齢者の住環境を改善する取り組みは、ほかにもあります。

去年10月に施行された、改正住宅セーフティーネット法では都道府県が借主と貸主の間に入って、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅を事前登録する制度が始まっていて、現在1,000件程度が登録されているそうです。
こうした中、畠中さんが挙げるポイントはこちら。

『最後まで住み続けるには医療・介護と連携が必要』
高齢者の場合、介護が必要となり住み替えが必要になることもあると語る畠中さん。また近くの病院に自分のかかりつけの診療科がないと結果として住み替えが必要になってしまうそうです。いくらコストが安くても、利用する側が、自分にあった居住環境なのか?よく確認をしておかないと、本末転倒の結果になってしまうということでした。
