あのヘルシオで新サービス「家電屋」からの脱却:ガイアの夜明け

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現場で奮闘する人たちの姿を通して、さまざまな経済ニュースの裏側を伝えるドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」(毎週火曜夜10時)。8月28日(火)は、大手家電メーカー・シャープの復活劇を放送。2018年3月期決算で4期ぶりに黒字転換を成し遂げた裏側と、シャープ社員たちの現在を長期にわたり独占取材した。

今秋スタート!自動調理鍋と食品加工会社が夢のコラボ

2016年8月、経営危機に揺れていたシャープは台湾の電気機器大手・鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入った。番組では、その前年に、苦境の中でもがきながら再起を図る社員たちの姿を「"シャープ危機"...再生への闘い」として放送した。

鴻海傘下となったシャープを率いたのは、鴻海の副総裁でもある戴正呉社長(66歳)。買収翌日から社長に就任した戴社長は、鴻海の全面的な支援のもと再建策を断行し、2年で黒字回復を果たした。

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シャープの昨年度の黒字額はおよそ702億円。その好調な業績に伴い、同社の動きも非常にアグレッシブなものとなっている。今年、創業以来初めてサッカーJリーグのチームとスポンサー契約。セレッソ大阪の本拠地では選手やサポーターとともに「シャープ」のスポンサーロゴも躍動している。また、大手家電メーカーとしては初めてペット事業にも進出し、ネコの健康状態を24時間モニタリングできるというトイレ型のペット専用家電を発表した。

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そして経営再建の最中に発売、3年で累計10万台以上を売り上げているヒット商品が「ヘルシオホットクック」。ホットクックの売りは、食材と調味料を入れるだけで料理が完成するという"手間いらず"な点。カレーなどの煮込み料理の場合には、フタの裏側にある「混ぜ棒」が自動でかき混ぜてくれるため、焦げ付きを防ぐことも可能だ。

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今年6月、営業チームは翌月に控えたモデルチェンジを機に新戦略を練り上げていた。それは「ホットクックを炊飯器や電子レンジと並ぶ必需品として打ち出していく」というプラン。消費者へのアピールの核となるのは、やはり"手間いらず"というメリットだが、今回は"手間いらず"をさらに推し進め、自動調理鍋を使った食材の宅配サービスを提供するという。IoT(Internet of Things)家電の持ち味を最大限に活用し、調理プログラムのダウンロード、必要な食材の発注、自宅への配送が可能になるサービスだ。

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この新サービスの実現には、鴻海の傘下入りという背景が少なからず関与している。経営再建を目指す中でビジネスモデルの変革が求められ、家電製品というハードだけでなく、サービスも新規開発して売っていくという攻めの姿勢が、社員たちに浸透していった。

このサービスを任されたのは、新たに集められた食材開発チーム。新メニュー開発という大役を担っている。カット済みの材料と計量済みの調味料をセットにして各家庭に届けるべく、メニューを試作。肉じゃがや牛肉のトマト煮など、味付けや煮込み具合を細かくチェックしながら、今秋スタート予定に向けて試行錯誤を重ねていく。

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一方で、この夏のモデルチェンジにはもうひとつ大きな目的があった。それは「生産の海外移転」。これまでは国内で生産していたが、中国の鴻海工場に生産を切り替えるという。海外移転することによって、国内生産に比べて15%ものコスト圧縮を目指すが、その裏では壮絶な交渉が行われていた。

人事異動で降格...「ホンハイ流」の信賞必罰

シャープの攻めの姿勢は、東南アジアにも向けられている。戴社長は東南アジアを社長直轄の重点地域に指定し、海外販売の比率を8割以上に伸ばすという野心的な目標を掲げた。

中でもインドネシアは数々の家電ジャンルでシャープ製品がトップシェアを獲得。個人経営の販売店が多いインドネシアで、店舗の清掃を手伝うといった地道な営業活動を続けてきた成果だが、戴社長の新たな経営方針によってさらに高い目標が現地のシャープ・インドネシアに突きつけられた。

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率いる社長の寺岡さんは今年に入って3ヶ月間、売り上げダウンによる副社長への降格を経験した。戴社長が徹底している「信賞必罰」の厳しい人事だったが、だからこそ今は業績アップにかける思いがさらに強くなっている。

売り上げ拡大を目指す寺岡さんが訪問したのは、インドネシア・カラワンにあるシャープの巨大工場。そこでは、インドネシアとしては初めての奇想天外な商品戦略が進められていた。果たして、その戦略は現地の消費者に受け入れられるのか。

劇的とも言える黒字回復を達成したシャープ。その原動力を独占取材でカメラに収めた「ガイアの夜明け」は今夜10時から放送。どうぞお見逃しなく!


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