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平成の失われた30年 入山教授が最大の理由に挙げる「経路依存性」とは?

テレ東経済ニュースアカデミー開講!

テレビ東京が日々お伝えしている経済ニュースを、もっと深く、さらにアカデミックに解説する『テレ東経済ニュースアカデミー』がスタートします。 ゲストに早稲田大学ビジネススクールの入山章栄教授を迎え、ニュースを知りながら、MBAなどで使われる知識も学べるという一粒で二度美味しいコンテンツを定期的に発信していきます。テレビ東京経済ニュースWBSのマーケットキャスターやロンドン支局長を務めた豊島晋作がアシスタントを務めます。是非ご覧ください。

ビジネス

テレ東

2020.12.21

テレビ東京公式の総合ニュースサイト「テレ東NEWS」で18日、オリジナル番組『入山教授の経済NEWS Academy』の配信がスタートした。

同番組は早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)の入山章栄教授がWBSなど番組内で伝えているニュースを一歩深堀りし、経営学など少しアカデミックな観点から伝えていく番組だ。ファシリテーターはテレビ東京報道局の豊島晋作氏が務め、地上波では放送されない突っ込んだ掛け合いも見逃せない。

新型コロナウイルスが猛威を奮った2020年、「アフターコロナ」という言葉をよく聞いたが、入山教授はコロナが収束すれば完全に元に戻るという風潮に違和感を感じているという。

「ビジネス分野で考えると、コロナは特例で、コロナが終わったら通常に戻るかというと私はそうは思わないです。変化のうねりは実はコロナ前からあった。その変化がコロナを契機に加速するというふうに見た方がいい」

平成は日本経済にとって失われた30年と言われているが、入山教授によれば「日本は欧米で進んだ国や台頭している中国と比較すると10年どころではなくて、20、30年遅れているのではないか」という。

新型コロナウイルスの拡大による強制的な変化で、コロナ前には進まなかったリモートワークなどの働き方改革は日本でも進んでいるが「コロナは世界中で起きたことなので、世界中の国や企業もどんどん変化する。日本はそれらの国より早く変化しないと、もともとビハインドなので追いつかない」と強い危機感を示す。

日本の停滞の理由として、入山教授がキーワードとして挙げたのが「経路依存性(Path dependence)」だ。

「すごく直感的にいうと、われわれの今いる社会、われわれが務めている会社、組織はいろんな要素で成り立っていて、それがガチっと噛み合っているからスムーズに回る。しかし噛み合っているがゆえに、どこか一箇所が時代に合わなくなり変えようとしても、残りは噛み合ったままなので変われない。足を引っ張るんです」

たとえばコロナ前から叫ばれていたダイバーシティ経営。女性、外国人を含め多様な人を採るということだが「でも多様な人を採るのだったら新卒一括採用、終身雇用、さらに一人の人が特定の会社に所属してずっと定年まで働く日本型のメンバーシップ型雇用自体を見直さなければならない」とダイバーシティの部分だけでなく、あらゆるシステムを変化させなければうまく回らないと話す。一方でコロナ前の日本でダイバーシティが全く進まなかったのはそれ以外のほかの古い仕組みが噛み合っていたからだ。

このため、社会や会社、組織を変えるためには会社の仕組みを全部変える必要があるが、なかなかできることではない。入山教授はコロナ後に言われるデジタルトランスメーションについても「このまま放っておくと進まない」と話す。

「経路依存性」に蝕まれている日本だが、コロナにより、全ての要素を変えるチャンスがきている。

「働き方、評価制度もコロナの中で強制的に変えられ、リモートワークは社会に実装された。リモートになると会社に存在して無駄に給料をもらっていたよくわからない年配の方が失礼な言い方すると必要なくなる。リモートになると存在感とか、何時間働いたかはどうでもよく結果を出したかどうか。評価が時間ベースから結果ベースに変わる。成果がはっきりしないといけない時代は、自分の仕事がはっきりしないといけないから、メンバーシップ雇用からジョブ型雇用になる」

入山教授はコロナによる強制的な変化を「日本を30年むしばんだ経路依存性から解放される奇跡」と語る。逆にこのチャンスを生かさず、数年で変化できなければグローバル競争で負けてしまうため、コロナ前の元に戻ることはビジネス的には許されない状況となっている。

番組第1弾はテレ東NEWSで公開中。
▼視聴はこちらから

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