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オリンピックで活躍続くアーチェリー 消えた”国産の弓”を町工場が復活<WBS>

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テレ東

2021.8.5

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西川さんが手がけた国産弓具

東京オリンピックでアーチェリー競技は男子団体で銅メダル、個人でも古川高晴選手が銅メダルを獲得し、アーチェリー自体への関心も高まっています。都内のアーチェリーショップ「渋谷アーチェリー」には、新たに競技を始めようと店を訪れる人もいます。

店内に並べられていた弓具を見ると、韓国のメーカー「WIN&WIN」や、アメリカのメーカー「ホイット」など陳列された製品の多くが韓国製とアメリカ製です。同店の山本悠太さんによれば「日本では韓国のメーカー製が約6〜7割ぐらいのシェアを保っている。アメリカのメーカーが残り3割ぐらい」といいます。

2004年のアテネオリンピックで銀メダルを獲得した山本博選手の弓は、日本のヤマハ製。
かつて国内では日本製の弓が多く使われていました。しかし、競技人口の停滞などを背景に、国内企業が相次いで撤退。日本製は市場から姿を消しました。

そんな中、再びアーチェリーの国産品を復活させる動きが出ています。

オリンピックでの日本人選手の活躍を見守るのは、西川精機製作所の西川喜久社長。その傍らには一つの弓がありました。西川さんの会社が手がけ、昨年発売した日本製の弓です。西川さんは約10年前、40代で初めてアーチェリーに触れ、夢中になりました。しかし、自分の弓を購入しようとした際、国産の弓がないことに驚いたといいます。

「自分の弓具をと思ったときには(市場には)日本製がなく、ものすごく複雑だった。ありがたいことに僕らはそういう仕事をしてるので、何とかして頑張れば作れるんじゃないかと思った」(西川さん)

西川さんは江戸川区の下町で金属加工を行う工場を経営しています。50年以上にわたって培ってきた金属加工の技術を生かし、アーチェリー製品の開発に乗り出しました。

その技術が生かされたのは、矢を飛ばすためのパーツとハンドルを繋ぐ金属部分です。矢を放つ際、ここにぶれが生じると矢にも振動が伝わってしまい、狙った場所から外れる可能性があります。

「(矢を放つ際の)接合した部分の振動を限りなく少なくする。(振動を)ゼロに近づける、振動を起こさせない仕組みです」(西川さん)

金属加工の技術を使い、接合部の隙間をなくすことによって衝撃を減らし、命中率のアップに貢献します。度重なる改良を経て、昨年完成品の発売になりました。

国内メーカーの撤退から10数年後、町工場から復活した国産アーチェリー。西川さんは、かつて多くを日本製が占めていた国内市場で、シェア拡大を目指したいと意気込んでいます。

「我々としては、この弓具を多くの人に知っていただいて、日本の技術ここにありと示したい。日本の選手が日本の道具を使って世界のひのき舞台で研鑽する。そこがモノ作りの矜持だと思います」(西川さん)


※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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