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激変するたばこ市場 JTのグローバル戦略とは? 寺畠正道社長に聞く<WBS>

ビジネス

テレ東

2021.8.19

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JTの寺畠正道社長

健康志向の高まりや規制の強化などを背景に、紙巻きたばこの販売はこの10年で半減しています。その一方で、利用者が増えているのが加熱式たばこです。国内シェアの7割を占めるフィリップ モリスは17日、加熱式たばこ「アイコス」の新製品を発表しました。外資の攻勢にJT(日本たばこ産業)はどう対抗するのでしょうか。JTの寺畠正道社長に聞きました。

17日、都内の会場で開かれた加熱式たばこ「アイコス」の新製品の発表会。18日から発売された新製品「アイコス イルマ プライム」は残りかすが出ず、掃除の手間が省けるのが特徴です。

全世界で2000万人以上のアイコスユーザーを抱えるフィリップ モリス。さらに、2025年までに少なくとも4000万人を加熱式たばこに移行させるという目標を掲げていますが、その先には、紙巻きたばこの生産からの完全撤退も視野に入っています。

発表会に参加したフィリップ モリス インターナショナルのヤチェック・オルザックCEOは「紙巻きたばこの販売はできるだけ早くやめたい。完全に紙巻きたばこの販売を中止する意味で、10年という期間は現実的な数字。紙巻きたばこを完全に販売中止する準備はできている」とコメントしました。

一方、加熱式たばこのシェアで国内3位と出遅れているJT。17日から加熱式たばこの新機種「プルームX」の全国販売を開始しました。高級感のあるデザインと、従来モデルよりも50度以上高い加熱温度が最大の特徴です。これまでよりも加熱温度を上げたことで、吸いごたえをアップさせたといいます。この「プルームX」は、JTが国内と海外の研究開発部門を統合して開発した初めてのグローバルモデル。国内だけでなく、海外にも展開していく予定です。さらにJTは今年2月、日本のたばこ事業の本社機能を、22年1月にスイスのジュネーブに移転すると発表しました。

移転の狙いについてJTの寺畠社長は「2020年以降(たばこ事業を)一本化することによって、われわれが持っている少ないリソースを集中投下し、お客様に対して新しい商品を問うサイクルを速く回していくことができるようになると思っています」と明かします。

JTは1985年、日本専売公社から民営化。その後、2兆円以上を投じたイギリスのたばこ大手ギャラハーなど積極的なM&Aを実施し、世界3位のたばこメーカーに成長しました。現在、海外売上高は6割を超えています。しかし、海外の上位2社「フィリップ モリス インターナショナル」「ブリティッシュアメリカン・タバコ」との差はまだかなり大きいといいます。

1位、2位との距離を詰めるために必要なものに、寺畠社長は加熱式たばこを挙げます。

「一番必要なのはRRP(加熱式たばこ)だと思っています。この分野がこれから大きく伸びてくる。日本でいうと喫煙者の30%が加熱式を吸っている。その30%のうちの、まだ10%しかわれわれはシェアを取れていなくて、国内市場でかなり遅れをとっているというのが実態です」

国内と海外で分かれていた事業戦略の司令塔を来年から一本化することによって、グローバルでの経営判断のスピードアップをはかる考えです。

「今回グローバルに一体化するということは、JTが真のグローバル企業になることだと思っていまして、若い人は日本ローカルでしか仕事をする場がなかったものが、一気にグローバルにフィールドが広がるということだと思っています」

寺畠社長は5年後、10年後のJTグループについて「シガレットだけではない新しいビジネスを展開していくことも視野に入れて考えていきたい。私も思っているし、次の経営者にも思ってもらいたい」と話していました。


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