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独自入手 中国・恒大集団の投資家向け説明会で怒号飛び交う<WBS>

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テレ東

2021.9.27

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怒号が飛び交った恒大集団の投資家説明会

巨額の債務を抱え、経営危機に直面している中国の不動産大手・恒大集団は23日、デフォルト(債務不履行)の懸念が高まっていた一部の社債の利払い日を迎えました。一部については利払いを実施すると発表しましたが、中国各地で開かれている投資家向けの説明会では混乱が続いています。緊迫する会場内の様子をとらえた映像をテレビ東京が独自に入手しました。

「このまま抗議が続けば会社の信用はなくなる。株価はまた下がる」

怒りの声を上げる人たちが、担当者を囲んで抗議を続けます。集まっていたのは恒大集団が発行した高い利回りの金融商品を購入した個人投資家たちです。投資家たちは「9月には契約した2つの投資資金が満期になる。多くはないが十数万元(170万円以上)入れた」「90万元(約1530万円)投入した。80万元は12月に、残りは来年1月に満期。返済してくれると望んでいるが可能性がない」と口にします。

その2時間ほど前。上海市内にある恒大集団には、説明会が開かれることを聞きつけた数十人が集まっていました。ところが、何時から始まるのかについてはっきり示されておらず、中には5時間以上待った人もいました。会場には警察官の姿もあり、疲れた様子の投資家をなだめています。

しびれを切らした投資家たちが事務所に乗り込もうとしたところ、ようやく説明会が始まるという知らせが来ました。不動産などの現物で投資した資金を返還する可能性について、深圳の本社から来たという担当者は「午前中に恒大地産(不動産部門)に資産リストはまだ整理中と確認がとれた。9月30日まで待ってほしい」と話しました。

明確な説明は今月末に先送り。その一方で担当者は「皆さんに言いたいのは投資の初心を忘れないでほしい。今は恒大の困難な時期で確かに資金・現金の困難がある。でも経営者は屈服し逃げているわけではなく努力している」と、投資は自己責任であることを暗にほのめかし、理解を求めました。これに対し投資家からは「みんな苦労して稼いだ金をあなたたちの商品に投じた」「本当に解決する気があるなら誠意を見せてほしい」と怒りの声が上がりました。

広東省深圳市にある恒大集団の本社前でも、債権者らによる抗議デモに備えた警察車両がずらりと並んでいました。22日深夜、恒大集団の創業者、許家印主席は「工事や販売を全力で再開し、回復させる」と事業継続に努めるよう社員らを激励したと報じられています。

人民元建て社債の利払いを23日に実行すると22日に発表したことで、債務不履行への懸念が後退。香港株式市場で恒大集団の株価が一時、前の営業日と比べて32.2%高くなりました。ただ不安はまだ続いています。

恒大集団は現在所有するサッカーチームのための新たなスタジアムを建設中です。プロサッカーチーム広州FCの本拠地となる予定のスタジアムは、総工費およそ2000億円。世界最大規模で10万人が収容できるといいます。さらにスタジアムの隣にはマンションを建設中と、周辺一帯の開発を進めていますが、現場を見ると工事が進んでいる様子がありません。一部中国メディアによると、この開発プロジェクトは国有企業に既に売却されたと報じられています。

マンションのモデルルームを訪ねると恒大集団の従業員は「(プロジェクト売却の話は)噂にすぎない。恒大集団はまだ何も正式に発表していない。ここはまだ恒大集団が運営している。私たちは恒大集団がこの経営危機を乗り越えられると信じている。マンションの販売に何の影響もありません」と報道を否定しました。

予断を許さない恒大集団をめぐる問題。今後どうなっていくのでしょうか。

中国の政治や経済に詳しいAISキャピタルの肖敏捷さんは、デフォルトや倒産も想定しておくべきかとの質問に対し「恒大集団は大きすぎてつぶせないかもしれないが、毎日中国では中型や小型の不動産会社が倒産したり閉鎖している」と答えます。

9月29日には4750万ドル(約52億円)の利払い日を迎え、さらに10月12日、19日、30日にも利払い日を迎えます。

「おそらく金融機関のサポート、新規融資あるいは返済猶予がなければ、恒大集団も自力ではこれだけの規模は難しい」(肖敏捷さん)

一方で、国際的な信用のためにも習近平国家主席は、今回の問題に真剣に向き合うのでは、と言います。

「不動産は過去30年間、中国経済を支えてきたと同時に、さまざまなバブルを生み出しながら誰も本気でつぶせなかった。今回あえて習政権はこのパンドラの箱を開けた。3期目の任期を狙っている中で、国民の目に見えるような成果を出したい」(肖敏捷さん)

※ワールドビジネスサテライト


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