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赤字続きのローカル鉄道「えちごトキめき鉄道」 知恵と工夫の再建策とは?<WBS>

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テレ東

2021.12.8

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「えちごトキめき鉄道」を走るかつての国鉄の車両

新潟県内を走る「えちごトキめき鉄道」は北陸新幹線の開通によって6年前、JRから移管された第三セクターですが、赤字が続いているところにコロナ禍が追い打ちをかけました。経営立て直しに向けたローカル鉄道の取り組みを取材しました。

新潟県の山間から日本海まで全長98.3キロを結ぶ"トキ鉄"こと「えちごトキめき鉄道」。名物は5年前に運行を開始したリゾート列車「雪月花」で、車内で越後の旬の食材を使った料理が堪能できると、外国人観光客に人気でした。

人口減少で乗客が減り続ける中、新型コロナでインバウンドも消滅。2015年の開業から6期連続で赤字が続いています。そこで2年前に就任した鳥塚亮社長は、日本人観光客を呼び込もうと新たな列車の導入に踏み切りました。

「負け惜しみみたいですけど、ローカル鉄道は潤沢な資金は全くない。お金をかけることができないから知恵を使うしかない」(鳥塚社長)

鳥塚社長が今年7月に導入したのが、小豆色とクリーム色の列車。半世紀前の昭和40年代に製造され、国鉄の急行列車として地元で活躍してきた懐かしの車両です。この車両を目当てに全国から観光客がやってくるようになったのです。

車両は石川県のJR七尾線で使われていましたが、今年3月に老朽化で引退。その車両4両を鳥塚社長は約2000万円で買い取りました。そして国鉄時代のカラーに塗り直し、特別な車両として再生させたのです。

JRから引き継いだ在来線は、2015年に北陸新幹線が開通するまで、東京から信州・北陸を結ぶ重要な路線でした。日本海を望むこのルートがかつて昭和の列車旅の定番だったのです。週末を中心に走るこの特別列車は3000円で1日乗り放題。昭和の雰囲気を残す4人掛けのボックス席を独り占めすることもできます。

実は鳥塚社長はローカル鉄道再建のプロ。千葉県内を走る「いすみ鉄道」を廃線寸前から再建した手腕を買われて、トキ鉄の経営を託されたのです。

「どこに伸びしろがあるか考えたときに、高級な観光列車の需要とは別に、もう少しリーズナブルな観光列車の需要があるだろうと。(投資額の)半分以上を回収する売り上げになっている」(鳥塚社長)

鳥塚社長のさらなるアイデア

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「直江津D51レールパーク」のD51

そんな鳥塚社長は4月に「直江津D51レールパーク」という施設も作りました。施設に現れたのは"デゴイチ"の愛称で知られるSLの王者「D51」です。このD51は和歌山の鉄道公園に保存されていたものを借りています。

さらに展示コストを下げるため、D51の動力源は石炭ではなく、コンプレッサーで圧縮した空気で、費用は軽油代の月7万円ほどです。開業から半年で1万人以上が訪れる人気スポットになりました。

鳥塚社長は夜も特別列車を舞台に、イベントを仕掛けます。車内の客に振る舞われたのは、ビールにワイン。テーブルの箱を開けると、パンの上に色とりどりの食材を乗せたスペイン料理「ピンチョス」。地元のシェフが腕をふるいました。その名は「バル急行」で乗車券がついて6800円です。気軽に列車で食事が楽しめると連日満席です。

鳥塚社長、さらにこんなアイディアも。

「子供たちや若い人たちを寝台車に乗せてあげたい。貨物列車の後ろに2両か3両の寝台車をくっつけて、飲み物と食べ物を買ってずっと走って札幌まで行くとか」(鳥塚社長)

苦しい経営が続くローカル鉄道ですが、立て直しに向けた知恵と工夫の取り組みは続きます。

※ワールドビジネスサテライト


※このページの掲載内容は、更新当時の情報です。

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