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「フェムテック」タブーを商機に 若きゲームチェンジャーに影響を与えたアフリカでの体験<WBS>

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テレ東

2022.3.16

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フェルマータの杉本亜美奈CEO

今月8日の「国際女性デー」にちなみ、テレビ東京をはじめとする在京の民放局とNHKは、女性の健康や身体をテーマにした放送や配信に取り組んでいます。今回取り上げるのは「フェムテック」。女性を表す「フィメール」とテクノロジーを掛け合わせた言葉で、月経や更年期など女性特有の健康課題を技術で解決する商品などを指します。ユニクロやイオンなど大手企業も続々と参入し、日本では2025年までに、その経済効果は2兆円にまで膨らむと言われています。今回は新しい市場を切り開く若きゲームチェンジャーの取り組みを取材しました。

今、フェムテックへの関心が高まっています。東京・港区にあるソフトバンク本社で社員が見ていたのは、ナプキンの代わりに経血を吸収する吸水ショーツや月経カップ、骨盤底筋を鍛える膣トレグッズ。フェムテックについて学ぶイベントに、社員をおよそ 200 人が参加しました。

今回イベントを開催したのはフェルマータという企業です。

「やはり新しいものなので、どうやって使うのかという声はある。そこは啓蒙活動が必要」

そう話すのはフェルマータのCEO、杉本亜美奈さん(33)。フェムテック業界を牽引する経営者として注目を集めています。2019 年に日本で初めてフェムテックに関する展示会を実施し、話題を呼びました。

フェルマータは東京・六本木に店舗があり、国内外からフェムテック商品を買い付け、販売しています。

「これはオランダの商品。オランダ大使館から日本にぜひ持っていきたいと話があったものなんです。何だと思いますか?」(杉本さん)

「月経カップみたいですけれど」(田中瞳アナ)

「月経カップですか?と聞かれることもあるんですけど、性交渉の後にこれを入れて子宮口にふたをして、精液が出てこないようにするんです」(杉本さん)

こちらの「ファーティリリー」という商品は妊娠をサポートするために開発されました。

「今、自然妊娠と病院での妊娠は、自然妊娠は0円、病院では何十万円もかかり、この間のグッズがない」(杉本さん)

フェルマータでは、他にもフェムテック事業のサポートなど、丸紅やポーラなど国内外 100 社以上の企業と取引をしています。

杉本さんは、幼少期を過ごしたアフリカでの生活が人生に大きな影響を与えたといいます。

「仲良くなった現地の子に『亜美奈、将来何になりたい?』と聞かれて、私はいろいろ言ったのですが、そうしたらその子が『亜美奈はそれが叶えられるからいいよね』と言って、その後にいなくなってしまった。その時に子どもながらにその子が亡くなったとわかった。当たり前のように自分は将来何でもできると思っていたが、彼女の生まれた環境はそれさえも与えられない」(杉本さん)

杉本さんはこの経験から、医療格差のない世の中を作りたいと医学の道を志します。東京大学やイギリスの大学院で、医療制度の整理や医薬品の認可に関わる「医薬品アクセス」を学びました。その後、目をつけたのが女性特有の健康課題を解決するビジネスでした。

「ここに医薬品アクセスの問題があったと思いました。その一つが女性の健康課題。これはブルーオーシャン(未開拓な市場)でビジネスになると思った。プラスして医療品アクセス改善の知識が活かせる」(杉本さん)

東京大学と共同研究も

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杉本さんが販売に向けて動いている「Kegg」

杉本さんは日本にない新たなフェムテック商品の販売に向けて動いています。東京大学医学部附属病院に持ち込んだのが「Kegg」。女性のおりものの状態を計測し、妊娠しやすい時期を予測する機器として、アメリカではすでに販売されています。

「12 月の末に、厚生労働省に一般名称を作ってもらうための資料を提出した段階にあります」(杉本さん)

日本での販売に向け、フェルマータでは有効性を実証するため、東京大学と共同研究を実施。医療機器として国の承認を得たい考えです。

「フェムテックの世界は考え方が新しすぎて、今の法律や基準に沿ったものではないことが多い。産業側が国と一緒にどういう風に変えていくか。一緒に議論をして改善していくことが必要」(杉本さん)

日本のフェムテック業界を牽引する、杉本さんが思い描く未来とは。

「5年、10年後にフェムテックという言葉がなくなっているのが、私たちの目的です。こういうものが置いてあるのが、次の世代の人たちにとって当たり前の世界になっていたら、同じモデルを違うタブー分野に置き換えて、また新たな産業を作っていくことをやりたい」(杉本さん)

※ワールドビジネスサテライト


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