【独占密着】約280億円の負債「ハワイアンズ」再生に名乗りを上げた外資企業:ガイアの夜明け


【独占密着】約280億円の負債「ハワイアンズ」再生に名乗りを上げた外資企業:ガイアの夜明け
9月19日(金)に放送した「ガイアの夜明け」のテーマは、「復活!ハワイアンズ~外資が変える老舗リゾート~」。

【動画】約280億円の負債「ハワイアンズ」再生に名乗りを上げた外資企業

インバウンドの活況を受け、外資系ホテルが相次ぎ日本進出する中、今、海外の投資家から注目を集めているのが全国各地のリゾート施設だ。
去年9月、突如“日本のハワイ”として長年人気を集めてきた「スパリゾートハワイアンズ」の買収が発表された。仕掛けたのは、2年前に「西武池袋本店」を買収して話題になった、米投資会社「フォートレス・インベストメント・グループ」。
外資企業が日本を代表する老舗リゾートをどのように再生していくのか。その行方を、経営陣、フラガール出身の社員、さらに地元住民などの思いも交えながら見つめていく。

一方、フォートレスは、1990年代に人気を誇った宮崎の「シーガイア」も買収。これまでの路線を変更し、ファミリーリゾートにする計画を進めていた。そこには、「日本人の旅の形」そのものを変えようと目論む野望が…。
外資が変えるニッポンの老舗リゾート密着300日、その舞台裏を追った。

“日本のハワイ”がピンチ!? 老舗リゾートの決断


【独占密着】約280億円の負債「ハワイアンズ」再生に名乗りを上げた外資企業:ガイアの夜明け
福島・いわき市にある巨大リゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」。館内は、名前の通り、南国ムードの空間が広がっている。目玉は、日本一のウォータースライダー「ビッグアロハ」や1日3回行われるフラガールのダンスショーで、現在フラガールが43人在籍。家族で楽しめるテーマパークとして、年間約100万人(2024年度)が訪れている。

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来年60周年を迎えるハワイアンズは、地元企業「常磐興産」が運営。去年、社長に就任したのが、いわき市出身の関根一志さん(62)だ。
「本当のハワイには絶対行けなかったので、私にとっては憧れのハワイで、全てに家族の思い出が詰まっている」。
生え抜きの社長としてハワイアンズを引っ張る関根さんだが、ギリギリの経営を強いられていた。

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2011年に発生した東日本大震災。ハワイアンズは施設に大きな被害を受け、半年以上の休業を余儀なくされた。さらに新型コロナによって、約3カ月間休業。赤字が続き、財政が一気に厳しくなった。
「借入金がかさんだ。合計でいうと約280億(2024年3月時点)、これが重く経営にのしかかってきた」(関根さん)。
多額の負債に加え、追い打ちをかけたのが施設の老朽化。この先、新たな投資を続けることが難しくなっていた。

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そんなハワイアンズを買収したのが、アメリカの投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」(運用資産総額7兆円超)。今回指揮を執ったのが、マネージング ディレクターの山本俊祐さん(48)だ。

「最初は警戒されたが、我々は本気で再生しようとしている。これから50年、60年、勝ち続けることができるかというと、今の財務体質だと残念ながら厳しい。本当のハワイを体験している日本人は増えているし、大幅に変えていく必要がある」。

早稲田大学在学中にバックパッカーとして世界各地を巡り、さまざまなホテルの個性や魅力に触れ、「自分が目指していきたいところだと思った」と話す山本さん。
その後は外資系証券会社を経て、2011年、フォートレスに入社。フォートレスが買収したホテルを運営する「マイステイズ・ホテル・マネジメント(現アイコニア・ホスピタリティ)」を立ち上げ、会長に就任した。

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2021年、日本郵政が運営していた「かんぽの宿」の大半を取得することを決め、それを新たに温泉ホテルチェーン「亀の井ホテル」として展開。山本さんは「亀の井ホテル」全体の客室稼働率を2割近くアップさせ、赤字だった経営を建て直した。

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他にも、経営不振に陥った各地のリゾートホテルを買収。その代表が「ホテル・ニューアカオ」(静岡・熱海市)だ。施設の個性を最大限に生かすために山本さんが始めたのがマリンアクティビティーで、ホテル内から釣りができる。
そこにしかない魅力を見出し、集客につなげる…それが、山本さんの戦略だ。

「全国には、設備投資の遅れなどで休館や廃館に追い込まれる施設や宿が多くある。素晴らしい施設を、我々が支援するのが大事なポイント」。

こうして、日本各地のリゾートやホテルを買収し、復活させてきた山本さん。その数は、今や業界第6位の184棟(運営棟数)にも上るが、ハワイアンズをどう再生させるのか。

ハワイアンズ再生の舞台裏に密着


【独占密着】約280億円の負債「ハワイアンズ」再生に名乗りを上げた外資企業:ガイアの夜明け
ハワイアンズの改修に先立ち、まずは施設内を細かくチェックする。オープン以来、施設の拡張を続けてきたハワイアンズだが、資金が足りず、客の満足度に直結する場所に手が回っていなかった。
日本のハワイを目指して開業したが、時がたつにつれそのコンセプトが曖昧になり、どこにでもあるような施設に変わっていた。
山本さんは原点に立ち返り、ハワイアンズの最初のコンセプト“リアルなハワイ体験”をアップデートすることに。

まず目を付けたのが、ホテル内のレストランだ。ホテルのバイキングには、エビフライや唐揚げ、フライドポテトなどが並び、旅行サイトの口コミには「お料理もハワイっぽさに欠ける」と書かれていた。

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山本さんは料理を改善するため、フォートレスのグループ会社でメニュー開発を担当する徳永 慶さん(51)を送り込む。徳永さんは、これまで10の施設で料理をリニューアルしてきた人物だ。メニューをどう変えていくのか。

さらに今年2月、山本さんと常磐興産の関根社長は、ハワイ・ホノルルへ。
ハワイアンズをリアルなハワイに変える…そのために向かった場所が、ホノルルに本社を構える設計会社「WATG」社だ。
その実績は折り紙付きで、ハワイ最古のホテル「モアナ サーフライダー」や人気の「ロイヤル ハワイアン」など、ハワイの名だたる高級リゾート施設の内装デザインを手掛けてきた。山本さんはこの会社に、ハワイアンズの改装を依頼した。

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WATG側からは、「ツリーハウスバーは南国風の建物で、飲食ができる」など、洗練されたさまざまなアイデアが飛び出すが、関根さんは「お子さんが楽しめるゾーンがちょっと少ない」と異論を唱える。
長年、家族で楽しめるリゾートを目指してきたハワイアンズ。山本さんは、ハワイアンズのプールのどこかに大人が楽しめるバーをつくり、家族客以外にも客層を広げようと考えていたが、関根さんと意見がぶつかり合う。

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さらに山本さん、現場に波紋が広がる厳しい方針を打ち出した。果たして、ハワイアンズ再生計画の行方は――。

あのシーガイアも…「日本人の旅を変える」フォートレスの野望


【独占密着】約280億円の負債「ハワイアンズ」再生に名乗りを上げた外資企業:ガイアの夜明け
宮崎市にある「フェニックス・シーガイア・リゾート」。バブルに沸いた1980年代に計画が始まり、2000億円をかけてつくられた巨大リゾートだ。
全室オーシャンビューの超高層ホテルと東京ドーム約7個分の広大なゴルフコース、世界最大級の屋内プールなど、豪華絢爛を極めたリゾートだが、バブル崩壊と共にわずか7年で経営破たん。2012年には、国の構想を受け、統合型カジノリゾートを目指す「セガサミー」が買収。直近では、2期連続の黒字だった。
ところが去年、カジノを含む構想が頓挫したことにより、セガサミーがシーガイアを売却。
その時、手を挙げたのがフォートレスだった。

去年10月、今後の方針を決める会議が開かれ、山本さんが打ち出したのは「親も思いきり楽しめて、子どもも楽しめるコンテンツがある、みんながハッピーなリゾート」。
メインターゲットをこれまでのシニア層や夫婦客から、ファミリー客に変えようとしていた。黒字なのになぜターゲットを変えるのか。

「8月の客室稼働率50.3パーセントというのが非常に問題だと考えている。稼働率の改善のために、“高級”“ゴルフ”そういうキーワードに限定されない懐の深いリゾートを目指すべき」。

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山本さんは、ファミリー客を取り込むためにロビーをつくり直し、2名室にベッドを追加して4名泊まれるようにするなど、家族客の受け入れ体制を整える。
そして、ホテルの個性を引き出すために着目したのは、空きスペースになっている駐車場。家族で楽しめるアクティビティーとして、変わった自転車やゴーカートが走れるコースをつくろうと考えた。ホテル横の空き地には子どもが楽しめるプールを新設する予定で、九州を代表するファミリーリゾートを目指すが、果たして、稼働率は改善されるのか。

さらに山本さん、シーガイア改革の裏で、日本人の旅の形を変える“ある戦略”を進めていた――。

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